ブロックチェーン・アズ・ア・サービスの新しい選択肢

Guy BrandonのWaves関連記事の日本語訳です

私たちの目的に合ったBaaSソリューションが複数あり、ここでは私たちがその中の1つを選んだ理由を紹介します。

ブロックチェーンはメインストリームになり「BaaS」はバズフレーズになっています。 しかしバズフレーズの常ですが、BaaSという言葉はぼんやりとしていてよくわかりません。 BaaSには複数の形式がありますが、ブロックチェーンプロジェクトを展開するビジネスとそのエンドユーザーの視点から見ると、それらはほぼ同じに見えるかもしれません。

BaaSに多くの関心が集まっています。ブロックチェーンや他のDLT(分散型台帳技術)周辺で熱狂が巻き起こることは必然でした。 クラウドがSaaS、IaaS、PaaSを提供したように、Baasがブロックチェーンの機能とメリットを提供することが期待されます。ブロックチェーンを運用した際の技術的問題に対処することを採用者に求めず、スピード、透明性、効率性、不変性といったものを提供するのです。 しかし実際にBaaSは何を意味するのでしょうか? 課題となる組織のニーズと可能性によって、サービスの形が違ってくることも意外ではありません。 つまり数ある実装のどれをとっても特定のアプリケーションに合うもので、それでいて外からは非常に似通って見えるのかもしれません。次のケーススタディはそのことを示します。

BaaSアプリケーション

私のBaaSに関する知見は、複数のクリプトカレンシープラットフォームの経験や専門的なビジネスアプリケーションの広範な調査などから与えられたものです。 私の予想では、将来ブロックチェーンは広大な領域で採用され、様々なビジネスアプリケーションで応用されることでしょう。しかし短期的には比較的少数のユースケースで採用されるに留まります。 これには送金、クラウドファンディング、マイクロペイメント/チップ、ロイヤルティスキームなどがあります。

私はBitScanと協同で、Incentロイヤルティスキームに2年以上取り組んできました。その間にもクリプトスペースの景色は著しく変化しています。 最終的に私たちはインフラストラクチャー(BaaS)を提供するためにWavesプラットフォームとパートナーを組みました。Incentをスタートさせた頃には存在しなかった選択肢です。 ここまで来るのに長い時間がかかった理由の1つが、私たちに必要なテクノロジーがまだ存在していないことでした。 もし最初の時点からここを目指して今日まで来たとしたら、選択肢の少ない状況で始めなければいけませんでした。より多くの可能性は目と鼻の先にあったのです。 この記事の残りの部分では私のレンズを通してBaaSの複数のアプローチを見渡し、その違いを探って行きます。同時に選択によって生み出される効果の差についても探って行きます。

1) 新規のブロックチェーン

これは極めて低水準のBaaSアプローチです。 簡潔に言えば、アルトコインの作成と何も異なりません。ビットコインのブロックチェーンをテンプレートとして使用します。 このアプローチのメリットは、それを採用する組織がブロックチェーンの完全なコントロールを保持できることです。コンセンサスアルゴリズム、供給量、ブロックタイム、ブロックサイズ上限など、すべてのパラメータを必要に応じて設定できます。始動時にはすべてのノードとトークンを保持することになります。 デメリットは、ネットワークの作成と維持に比較的高度な専門技術が必要になることです。 ネットワークの動作が組織の負担としてのしかかります。このアプローチのBaaSはクライアントソフトウェアの引き渡しと大差ありません。 高度に自由な制御が可能ではありますが、重大な継続的技術コストが必要になるかもしれません。

2) メインチェーン上でサブチェーンを始動させる

この数ヶ月の間に新たなオプションが加わり、現在も開発が進行中です。 サイドチェーンはBaaSにとって有望なアプローチです。 その原理は、メインチェーン上でサブチェーンをセキュアに動作させるというものです。 ユーザーは必要なコストを支払うことでサブチェーンを作成でき、目的に応じてカスタマイズできます。しかし、新規のブロックチェーンのような自由な制御が可能というわけにはいきません。 メインチェーンにセキュリティを委託するので、ノードとネットワークの維持が負担になることはありません。 Stratisがこのアプローチです。 メインチェーンはC#で書かれたBitcoinクローンです。サブチェーンはメインチェーン上でセキュアに動作します。 ユーザーはサブチェーンを簡単にカスタマイズし始動させることができます。ブロックチェーンにおける既製品の提供アプローチです。 Nxt2.0もArdorで類似したアプローチを取るようです。 現在はどちらも開発途中であり、数ヶ月後のラウンチが期待されています。

このアプローチは、内部動作を意識せずにブロックチェーンを始動させたい場合に最適です。 他のアプローチにない機能として、トランザクション手数料をサブチェーンのトークンで支払うことが可能です。 Incentの初期バージョンで直面した問題です。NxtやCounterpartyのような2.0プラットフォーム上でトークンを作成することは簡単ですが、トランザクション手数料をネイティブトークンで支払う必要があります。第二の通貨の同時使用が必要になり、プロジェクトに無用な摩擦と複雑さを生じさせます。 ソフトウェアを追加することで解決することも可能ですが、これも余計な負担になります。 結局のところ、この問題は採用を見送らせる決定要因となります。

3) 2.0ブロックチェーン上のトークン

もう1つのアプローチがあります。私たちがIncentで採用したアプローチです。目的に合った2.0ブロックチェーン上のトークンとしてラウンチすることです。(Incentの場合はWaves)

私たちは、特別な機能を必要としていたわけではありません。 ショップでPoSと連携し、販売後にトークンを送信できる必要があります。 ユーザーはトークンをスマホウォレットに保持し、次回からの支払に利用できます。 トランザクション手数料は価格に含まれている必要があります。NxtやCounterpartyのように、トランザクション手数料に第二の通貨を必要とするといった無用な負担を意識させたくないのです。

WavesもNxtやCounterpartyのような2.0プロトコルと同様に、簡単にトークンを作成できます。 WavesがIncentに提供する機能には他の2.0プロトコルにないものが複数ありますが、Incentにとって最も重要な機能は分散型取引所でのアセットtoアセット・トレーディングです。 これは、あるトークンと他のトークンを直接トレードできる機能です。 WavesではネイティブWAVESトークンがトランザクション手数料に使用されます。 しかし、トランザクション手数料の支払は内部的に行われ、ユーザーがそれを目にすることはありません。 アセットtoアセット・トレーディングによりIncentトークンはWAVESトークンへと自動的に変換されます。なのでトランザクション手数料をIncentトークンで支払った場合と同様に機能します。 つまり、USDを送金しUSDで手数料を支払うこともできるのです。少額のUSDをWAVESトークンに変換する作業を意識させることはありません。

3つのオプションと1つの効果

BaaSの興味深い部分として次のことがあります。異なるソリューションがエンドユーザーからは同様に見えるのです。

ある目的を達成するためには、新規のブロックチェーンを使用できます(オプション1)。目的に合った既製品が存在するならサブチェーンを使用できます(オプション2)。 結果的には、私たちは3つめのオプションを選択しました。Wavesです。 エンドユーザーから見れば、どれも同じように見えるでしょう。 Incentトークンを送受信した時には、トランザクション手数料もIncentトークンで支払っているように見えるのですから。

メリットとデメリットの観点からしても、既存のブロックチェーンを使用すれば重大な技術コストを省略できます。 これを同じくするサブチェーンとアセットはとても似ているように見えます。しかし、バックグラウンドでは全く異なるプロセスを経ます。 私たちの用途では、Incentが様々な通貨とトレードできる方が望ましかったのです。 それと事実として、実用的なサイドチェーンを提供するプロトコルがなかったので意思決定はシンプルでした。 しかし、同じ山頂を目指すにも多くの経路が存在していることは注目すべきことです。

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