幸いにして、私たちはネコ通貨の時代に突入したようです。

Guy BrandonのWaves関連記事”We’re entering an age of cat money, and I love it”の日本語訳です

最新のブロックチェーンアクティビティに見られる、通貨のハイブリッド形態に私はとても興奮しています。 ネコ通貨と呼ぶべきものについて明らかになり始めたからです。 お気づきの方もおられるでしょうが、それは言葉遊びでもあります。

19世紀に遡ると、USは今日よりも金融面でゆるい所でした。 規制があまり姿を見せず、その結果として若気の至りに逆らえず、多くの普通の人々がOK牧場の決闘に向かいました。 互いの柵囲いでは、家畜用の穀物を食べて立ち去ることも可能でした。

19世紀中頃に生じた発展はプライベート通貨です。 およそ30年の間、アメリカでは誰でも独自の通貨を発行できたのです。 銀行はもちろん、鉄道会社や商店、教会や個人までもが、発行元によって裏付けられた通貨として機能するトークンを作成しました。 もちろん、発行元が破綻したり消滅したりしたときには、その通貨の終わりとなります。 この数年間をクリプトと共に過ごした人なら、すぐにその類似性を思い浮かべるでしょう。

このような形の通貨の発行者は、ワイルドキャットバンク(ヤマネコ銀行)と呼ばれていました。由来は有名な銀行消滅の事例にて、その紙幣にワイルドキャットが印刷されていたことから、もしくは発行者が商店を’ワイルドキャットタウン’に展開したことからとも言われています。ワイルドキャットタウンとは、人が余り住んでいないへんぴな場所です。 1853年に作家のMark Twainがヤマネコ通貨による支払について書いています。 その10年後、国立銀行法によりプライベート通貨の発行は終わりを迎えました。

良くない通貨

クリプト世界に精通した人ならおわかりいただけるでしょうが、ヤマネコ通貨は良いことではありません。 良い通貨には何かしらの形で信用が備わっています。 ヤマネコ通貨では、’Trust me’の言葉を信用するように求められます。このような人々は、得てして最も信用できない人々でありがちです。 過去には、私たちはゴールドとシルバーを信用していました。しかし、現在となっては実用的でありません。電子マネーシステムと比べれば特に際立ちます。 今日では、私たちは政府と中央銀行を信用しています。ほとんどの場合、私たちに選択の余地はありません。 インフレーションや量的緩和が不都合であっても、他の通貨に移行する機会はあまりないようです。 500ルピー札、もしくは1000ルピー札を持っていた人にはタイムリーなことですが、通貨廃止の問題はワイルドキャットバンクに限ったことではありません。 (説明しますと、このほどインドは出回っている現金の85%を占める2枚の高額紙幣を事前告知なしで無効にしたのです。 人々は不便に感じています。)

ヤマネコ通貨は発行者次第です。 多額の手元資金と確かなビジネスモデルのある大企業が発行者であったとしても、敗れ去る可能性は19世紀のいくらか腕のいいカウボーイ程度のものです。 決して変わらないものもあります。

国家の管理する通貨なしで、かつワイルドキャットからも距離をとるにはどうしたらいいでしょうか?

答えは、あなたの通貨が中央によって発行も制御もされないことが保証され、かつ通貨が分散型の手法で裏付けられればいいのです。 ブロックチェーンベースの通貨が明確な出発点になります。これらは供給量、決済システムともに干渉を受けません。 (すなわち、誰も通貨を追加発行できず、決済を妨害したり取消したりできません)。 この通貨は、ビジネスのネットワークで価値を転送するために使用されます。 多くのビジネスが通貨を売買し、価値を保存し続けながらセントラライゼーションの問題と無縁で居られます。 そうしてこの通貨は、投機的価値を超えた本質的な価値を持ちます。

このようなネコ通貨(もはやヤマネコのようにワイルドではありません)の例にはイサカアワーズが存在します。ニューヨーク州イサカで使用される時間ベース通貨です。 紙幣は時間毎の労働で入手でき、レストランからローン会社まで広範なビジネスと団体によって裏付けられています。 このアイデアはChronoBankで取り入れられています。ChronoBankは時間ベースのクリプトカレンシートークン、Labour Hour (LH)を複数のブロックチェーン上に展開します。 これらはBitcoinや他の通貨と分散型取引所、LaborXでトレードでき、組織と個人は労働力を取引できます。オンラインのフリーランサーや、建設のようなオフラインの専門家のどちらにも対応します。 このビジョンの成功は、複数の大きな人材派遣会社の後援によって裏付けられます。単独のグループが責任を負うだけではありません。

以前にも触れた、ロイヤルティプロジェクトのIncentがもう1つの例です。 こちらは固定供給量のトークンで、様々なマーチャントによって使用されます。 顧客が何か購入する度に、トランザクションの一部金額がIncentの購入と顧客への送付に使用されます。スマートキャッシュバックとも言えるでしょう。 Incent販売の収益が通貨の価値を裏付け、その価値をホールドし続けたりマーチャントで使用したりできます。 その価値は誰かによるものではなく、全員によるものです。 顧客がより多く消費すれば、通貨により多くの価値が還元されます。 トランザクションごとのIncent送付パーセンテージが高ければ、やはりより多くの価値が還元されます。 ある経済圏が不景気になり顧客があまり消費しなくなっても、他の経済圏がその影響を和らげます。そして個々の商店が最適な引換え基準を設定できます。 高度に分散型で柔軟性を備えています。

Gamecreditsも類似したビジョンを持っています。 この通貨が専門とする分野は1000億ドルのゲーム産業です。 インゲームエコノミーへの通貨の流入、流出は、種々の理由で取り扱いが面倒です。 金融機関により入金が制限され、多くのゲーマー(特にプロフェッショナル達)は思ったような金額を入金できません。 国境を越えて資金を移動するには、時間と高額な料金がかかります。 多くのゲーマーはオンライン上にクレジットカード情報を送信したくありません。 そして入金の匿名性もありません。 Gamecreditsでは、これらの問題を回避するために単一の通貨GAMEを使用します。 12月には、Gamecreditsがゲーム企業DatcroftのMMO、Fragoria内に展開されます。このMMOはおよそ800万の登録アカウントを保持し、Datcraftの他のゲームへの展開に先行します。Gamecreditsはその後、他の企業へもサービスを提供して行きます。

CAT

これらのトークンに特別なところはありません。 IncentはWavesトークンであり、GAMEはシンプルなライトコインクローンです。 どちらもオープンネットワークであり、多くの顧客とビジネスに使用されることで価値を生み出します。 ブロックチェーンは目的を達成するための手段です。

先行する記事”Why CATs are the immediate future of crypto adoption”で明らかにしたように、メインストリームでの採用を望むブロックチェーンプラットフォームの決め手になるのは、とてもシンプルなクリプトトークンの作成機能であるでしょう。 Appcoinsもしくはカスタムアプリケーショントークン(CAT)は、これからの数ヶ月、数年にかけて、広範な目的を達成することになるでしょう。 これには、これまでの形式の価値を転送することも含みます。既存の金融世界とブロックチェーンの間のゲートウェイを提供するビジョンはWavesの柱の1つです。 ある経済圏から他の経済圏へと価値が流動可能であることが常に重要になるでしょう。

Waves上で新たに生じたアプリケーションの1つは「家庭的なヤマネコ」になると期待しています: 分散型ネットワークと複数の収入源に裏付けられたプライベート通貨です。 多くの人々にとって、ビットコインは変動が大きすぎて快適に使用できません。ネコ通貨は中央を省いたオンライン上での価値の保存に向けた論理的で洗練された解答になるでしょう。 それは分散型通貨がメインストリームの用途で平行キャッシュとして実際に活用され、真に革命の始まりを迎えることを指し示します。