スタートアップの資金、いくら調達すべき? トマス・トゥングズ

PeraPera
4 min readFeb 10, 2017

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レッドポイントのトマス・トゥングズ

創業者はスタートアップの資金をいくら調達すべきだろう?資金調達ラウンドを検討しているほぼすべての創業者がこの質問についてじっくり考えているだろうと、私は想像する。その答えを見つける方法は様々だ。スタートアップ創業者なら誰もが私に語る正しい回答は、可能な限り高い金額で、可能な限り多くの資金を得るというものだ。だがラウンドのサイズの増加、そして結果的に金額の増加を正当化するには、どんな戦略があるのだろうか?

私が見た中で、最も一般的な戦略を三つ紹介しよう。

ニーズ分析: 資金調達で最も重要な原則は、後のラウンドで新たな投資家たちから一連の投資を引き寄せる、各種マイルストーンを達成するのに十分な資金を調達することだ。ニーズ分析の手法は、このアイディアを行動に移すものだ。

シリーズBで大きく調達するためには、会社はMRRで約X0万ドルを稼ぐ必要がある。そこにたどり着くには、このビジネスにはn人のアカウント・エグゼクティブ、y人の営業開発担当者、z人のエンジニア、そしてQ百万ドルの投資が必要だ。Q百万ドルにバッファーとして30%を加えると、シリーズAのサイズになる。所謂これは、あなたのスタートアップの成功のリバースエンジニアリングで、将来を予測するには金融モデルが最高のツールだ。

ラウンドのサイズについて協議する場合、ベンチャーキャピタリストとの交渉にあたって、ニーズ分析の正当化は強力なツールとなる。これはインセンティブを調整するものだからだ。スタートアップの初期の投資家たちは、創業者たちと同じぐらい、そのビジネスが追加資金を大量に調達する姿を見たいと望んでいる。もし全員がマイルストーン、すなわち該当の計画に含まれる仮定に合意したら、そのラウンドのサイズはそれで決まりだ。論拠が明らかなため、ラウンドのサイズを正当化する強力な理由となる。

競争反応: 銃撃戦にナイフを持って行くような戦略では、多くの投資家、候補者、ジャーナリスト、あるいはパートナーたちには影響を与えることはできない。もしあなたのスタートアップが、すでに定評のある競争相手がいくらか存在している市場に参入する場合、より多くのシェアを勝ち取るためには持続可能な競争上の優位性が必要になる。さらに、そのスタートアップは最低でも競争相手と同じ程度の資本金が必要となる可能性が高い。そのビジネスが後発の場合は特にそうだ。直接対決する場合、財政的に資源不足だと見られると、この難関を乗り越えるのはほぼ不可能となるかもしれない。そこで、ある程度の力を持って市場に参入するため、特定の資金調達のサイズが「必要となる」かもしれない。

同じように、高い評価額の付いた大型ラウンドは、スタートアップの立場を市場に知らせるもので、今後の競争を退けるものでもある。もしあなたが1億ドルの評価で、2500万ドルを調達し、自分のビジネスをその分野のリーダーだと位置付けすることができたら、後続のスタートアップは、先行して勝っている(と見なされている)者との直接対決を心配する初期段階の投資家たちから、丹念に審査され疑いを向けられることだろう。

市場に決定させる: たまに、スタートアップがオークションに対してあまりにも強力なプレッシャーを生み出すことで、市場は同社の評価額とラウンドのサイズを上昇させることがある。これは稀な状況だが、該当するビジネスが何か並外れた性質を持っている場合に起こる場合がある。私たちはこういった会社を過去にいくつか評価したことがある。

他にも戦略はある。もしこのリストに加えたいものがあれば、私にメッセージを送ってほしい。今後の記事では、どの場合に資本金が多すぎるのか判断するという題材について紹介する。

原典: http://tomtunguz.com/how-much-money-should-i-raise-for-my-startup/

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