現役高校生が18歳選挙に思うこと

風間一樹
4 min readJun 20, 2016

--

NewsPicksなどで18歳選挙県に関するニュースに、高校生の意見としてかなり厳しいコメントを毎回しています。

具体的にどのようなことかというと、基本的に大人が期待するほど高校生は選挙に興味を持っていないということです。度々、ニュースサイトでは「高校生と議員が会議をしました」なんていうニュースが報じられていますが、あれはほんのわずかでしかありません。

偉そうなことを言っておきながら正確なデータが出ないのは申し訳ないですが、全国に約320万人も高校生がいながら、定員100人のイベントがいくつかあったって、興味を持って参加している人の人数はたかが知れています。

実際の高校生の感覚がどんなものかといえば、「選挙行く暇があるんだったら、遊ぶわ」「難しいし、調べる気にもならない」という感じです。

****

同級生の友人や後輩から話を聞いたことを踏まえてお話ししましょう。

「選挙行く暇があるんだったら、遊ぶわ」という意見はとても多かったです。実際のところ、選挙に時間を割くメリットを具体的に説明しろと言われても僕も答えられません。

高校生は遊びたい盛りです。僕も、選挙とカラオケどっちを取るかと言われたらカラオケを取ります。

選挙に誰が出ているか確認して、どんな人なのか調べて、投票をして、政治をしてもらってというプロセスですら、かなり時間がかかります。ましてや「社会保障がどうのこうの」ということを言われても、そんな先のことを考えている高校生はそう居ないと思います。

過去から未来まで、長期的に政治がどうあって欲しいかを考えられる高校生はもはや高校生ではないような気がしますし、実際そんな高校生に出会ったことは一度もありません。

個人的な話になってしまいますが、僕は進学でどうしようかすごく迷っています。きっと多くの高校生がそうです。そんな状況で、政治について考えて、未来はこうあって欲しいとか想像もつきません。

****

「高校生と選挙って密接な関係だと思うんだけど、もっと調べてみなよ」といった声もNP上でいくつか見られたわけですが、そもそも高校生は調べたりしません。

高校生はLINE、ツイッター、インスタグラムなどのSNSを多用しています。インターネットをどのような認識で捉えているかというと、勝手に情報が流れてくるツール、友達とのコミュニケーション手段という認識が大きく、調べるという発想はあまりないような気がします。つまり、これまで行われてきた政党による情報発信はほぼ無意味に近いです。

調べたら分かる内容をググらずに友達に聞きますからね。

調べない、つまりは受動的な高校生にどのようなアプローチをかければ良いのか分からなくなってきましたよね。でも、彼らはタイムラインに流れてきた画像や動画をほぼ100パーセント見ます。拡散されれば確実に食いつきます。

****

僕からしてみれば「真面目に議論しましょう」なんていうのは、全く持って全国の高校生に届きません。

ではどうしたら良いか。僕は炎上でもなんでも選挙を話題にしたら良いと思います。そこまでやらないと、高校生は選挙に気づきません。

先日、18歳選挙権啓発アニメが話題になりました。批判が殺到しているとのことですが、内容はともかく動き方としてはすごく良いと思います。

批判を覚悟するくらいのコンテンツを流すことで、受動的かつ、タイムラインに流れてくる面白い画像や動画を観ることが大好きな高校生のアンテナに引っかかります。

例えば、動画サイトに人気の人が「投票に行ってみた」っていう動画を投稿してみたり「イケメンだと思う候補者一覧」っていうWebサイトを作ってみるとかすれば良いと思います。

批判を食らったアニメのような、具体性より話題性を大事にしたキャンペーンを打ち出した方がよっぽど良いと思います。

大人の方は選挙の大切さや、政策についてなど具体性を持ったお話しをしたいのかもしれませんが、そのような次元で考えられる高校生ばかりではありません。

意外にも選挙のキャンペーンを企画している大人は気づいていないようです。炎上のギリギリのラインを攻めた企画がどんどん受け入れるようになった時、高校生にも18歳選挙権が浸透すると思います。

--

--