【Vol.1】日本で最大級のICOとなったSPINDLE(スピンドル)の真相とは。

— GACKTも参画するSPINDLE事務局の中心メンバーへのインタビューを通じて垣間見れた可能性と課題。

2017年はビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨が大きく価格上昇して、一般の人々が仮想通貨という新しい通貨、投資手段を知った1年であった。仮想通貨の話題の中で、昨年末から今年に入る中でとりわけ大きなキーワードになったものがICO(Initial Coin Offering)である。
このICOの中心のひとつとして、ネットニュースやTwitterやブログなどで多くの話題となったSPINDLE(スピンドル)。
芸能界・経済界を始めとし、多岐に渡る活動で有名なミュージシャンのGACKT氏が参画したことからも、SPINDLEの名は話題を呼んでいる。
ネット上に溢れる記事には真偽が不明確な情報が多く、恣意的とも思われるポジティブな情報もネガティブな情報も飛び交っている状態で、真実がなかなか見えてこない。
 「GACKT氏が参画した意図は?」「現在、スピンドルの状況は?」「今後の仮想通貨取引所へのリスティング予定は?」など、ICOが加熱している現在の話題の中心である仮想通貨の実態について、SPINDLE創設者である宇田氏、SPINDLEの現代表である平井氏というSPINDLE運営の中心メンバー2人へのインタビューすることに成功した。
中立的な立場からインタビューするために、切り込んだ質問を多くさせて頂いたが、それに対し真摯に回答してくれた宇田氏、平井氏の両名の印象は、著者のこれまでのSPINDLEに対する印象を大きく変えるものであった。

SPINDLEを始めたきっかけ―GACKT氏参画の意義とは?

— 中心メンバーのご経歴や現在の役割について、お聞かせください。

宇田氏:SPINDLEの発案者であり、発起人です。
現在は、後述する理由によりSPINDLEの運営会社Black Starの代表からは退き、チームの調整役としてこれまでの経験を活かすべく機能しています。
経歴的には、もともと神戸芸術工科大学・芸術工学部出身で、舞台演出などでキャリアをスタートしたという異色の経歴なのですが、20代後半から一気に金融に舵を切りました。
2002年よりイギリスの新興市場上場企業シルバーテイル社にてプロジェクトファイナンスに従事し、ヨーロッパを転々としており、その後、船井総研総合研究所にて金融チームのチーフコンサルタントとして働いていました。

平井氏:SPINDLEの運営会社BLACKSTAR&COの代表に、宇田の後任として就任しましたが、オペレーティングに関する全ての業務を統括しています。もともとは法政大学の経営学部を卒業し、船井総合研究所の金融コンサルティングチームにて、投資ファンドの組成、投資戦略アドバイザリー業務などを行っていました。
その後国内独立系投資顧問会社CEOを経て、マレーシアのヘッジファンドのアドバイザリー部門の日本代表をしており、こちらのファンドの日本撤退とともに分離独立した組織が今のベースとなっています。
自分の得意分野としては、金融コンサルティングをベースに、中小規模のM&A、日本株式、デリバティブ、コモディティ等が専門で、2015年からはBillion Japanを立ち上げ、ゴールドをオンラインで取引出来るプラットフォームを日本で展開しています。

— 宇田氏が、SPINDLE運営会社のBLACKSTAR&COの代表取締約役を退任し、平井氏が後任として就任した経緯を教えてください

宇田氏:既に公式の文書で告知させていただいている通り、過去に設立したドラグーンキャピタルにおける行政処分を理由として、プロジェクトのためには、これからは私が前に出るのではなく、平井を始めとする若く能力のあるメンバーに任せ、自分はこれまでの知見や経験を活かして調整役として貢献したいと考え、平井に代表を任せました。
しかし、この行政処分を受けた経験は、現在のSPINDLEの構想が生まれるきっかけとなったと言って過言はなく、この経験は自分自身の人生の中で大きなターニングポイントになりました。ですので、現実から逃げずに、真摯にこの事実を受け入れようと思っております。

— メンバーとの出逢いや、SPINDLEを始めたそれぞれのきっかけを教えてください

宇田氏:自分は、前述の通り不正事件に巻き込まれ、政府・官僚機関から一旦排除された経験や、投資銀行の歴史的破綻の経緯などを見ていることから、お金や権力について人一倍 考える機会が多かったように思います。
そして、人間にどうしても存在する不完全性や権力への弱さ、お金のために人が変わってしまうような性質が、ブロックチェーンを活用すれば補完できる可能性があるのではないかとぼんやり考えていました。
”A”という情報を”A”のまま伝えられるというブロックチェーンの特性は、自分も経験した、金融業界における不正を防げるかもしれないと考えました。ブロックチェーンは、理論上監査人を必要としません。
人間による命令系統・監査を経由するからこそどうしても防げない不正・恣意的な人間の弱さといった不幸を、人間が介在しない新しい技術を使って排除したいという想いが、そもそもSPINDLEを始めた理由です。

平井氏:宇田は船井総研時代の上司で、マレーシアのヘッジファンド時代も一緒に働いてきました。
自分の考えとして、仮想通貨という投資対象が盛り上がっている中、これは不良債権、新興通貨、コモディティと同様、一つの投資ジャンルになりえていくだろうと予想していました。
ただ今までの投資対象と異なる点は、ブロックチェーンの構造上、伝統的な投資対象、これまでオルタナティブと呼ばれていたものよりも、透明性が高い取引がなされる点だと思いました。
そこで、その透明性の高い取引を見える化した状態で一般ユーザーに届けていく事業をしたいと考えました。
 そもそも2013〜14年ごろまでは、法人向けのコンサルティング事業のみを行ってきたので、一般消費者に直接接したことはありませんでした。
しかし、2015年からBillion Japanを立ち上げ、一般消費者がゴールドを取引できるプラットフォームを作ったことをきっかけに、法人の投資家と個人の投資家の違いについて考えるようになりました。
そもそもは違いがないはずです。
金融サービスにおいて、法人・個人という垣根や、情報の格差というものは、透明性の高い取引がブロックチェーンによって可能になり、ネットワークの回線も速度が上がった中で限りなくゼロに近くなってきています。
我々は、この時代背景の中で、ブロックチェーンを使い、法人と個人という投資家の垣根を無くしたいという発想のもと、SPINDLEをスタートしました。
 ヘッジファンドというのは、良いものも悪いものも玉石混交であり、一般消費者にはどうしても見分けにくい部分があります。
それを、どう一般消費者にとっても見分けやすくしていくかというのが、SPINDLEのひとつのテーマになっています。 
この考え方のもとに、自分はSPINDLEに参画しています。

— なぜGACKT氏が参画したのでしょうか?また、メンバーの皆様はGACKT氏に対しどういった思いを抱いていますか?

宇田氏:私はもともとGACKT氏のことは、直接出会う前からガンダムマニア同士として気が合うのではないかと思っていました(笑)。
実は私はガンダムが大好きで、本プロジェクトにおけるZETA構想(後述)も、Zガンダムから取ってきていますが、GACKT氏はZガンダムの主題歌もなさっていたので、ガンオタとして親近感を覚えていました。
そして実際に引き合わされてみると、やはり気が合い、一緒にSPINDLEを進めていく話にすぐに盛り上がりました。
 GACKT氏に声をかけた理由は、より大きな額でのグローバルにおける調達を目指す上で、GACKT氏は、世界各国へのネットワークが強く、特にマレーシアに住んでいたこともあり、東南アジアへのマーケティングに長けているため、アドバイザーとして参画してもらおうと考えたからです。現在は、彼の勉強熱心で好奇心旺盛な部分がチームに受け入れられ、議論にも積極的に参加してもらっています。
 世間から見たGACKT氏の印象は、ワイルドでロックなヴィジュアル系のアーティストと見られがちですが、実際の彼は世間の印象とは少しずれていて、ITやアニメーションに関しても豊富な知見を持っており、若干オタク気質があって繊細な人物です。
そういった彼の性格は、自分も含め、仮想通貨業界に携わる人に多い、マニアな気質と非常にマッチするのではないかと確信しています。

平井氏:正直に申しますと、著名人がビジネスに参画してくることに対して、自分は好意的ではありませんでした。
なぜなら、どうしても当人の能力や人間性などを抜きにして、本人のもともとのキャラクターとしてのイメージが先行してしまい、本来のプロダクトの情報が正確に伝わらないのではないかという懸念が拭えないからです。ただ、信用している仲間の推薦だったので、GACKT氏を紹介してもらい、いざ話してみると、気さくで誠実な人物だったので、彼なら大丈夫かな、と思いました。
GACKT氏には、「直接ユーザーとの繋がりを持つ」ということに関し、これまでのメンバーに足りないピースを補ってくれることを期待しています。

SPINDLEという仮想通貨の「今」

— 国内プレセールを終えて、一番大変だったことはございますか?

宇田氏:眠る時間がなかったことです(笑)。
もうひとつは、やはり多くの人々の欲望に密接に触れる題材であるため、精神的なダメージがあったことです。
また、SPINDLEはトークンでもありますが、リスク商品でもあるため、販売において十分な説明がなされているかなど、販売におけるリスク管理が大変でした。
セール中何かトラブルがあれば、法務チームのメンバーが、ひとつひとつ真摯に対応するよう尽力しておりました。

平井氏:一つ目は、思った以上に仮想通貨やICOに関する世間からの関心度が高かったことです。
皆様がICOに対し希望を持ってくださっていたことはすごく喜ばしいことだったのですが、その需要にお答えしきれるだけのシステム構築を想定できていなかったことはすごく残念に思っています。
 二つ目は、GACKT氏を起用したことにより、思った以上にプラス面もマイナス面も反響があったことです。ユーザーの皆様に届いているのが正しい情報であれば、GACKTコインとして親しんでもらうコミュニケーションもあり得ると思っているのですが、やはりネガティブな作用も働いてしまいました。
それに関しては当初の想定以上であり、「プロジェクトの不出来な部分をGACKT氏でごまかしているのではないか」というご意見もいただいたのは非常に心苦しく、いかにこのプロジェクトの本質を、GACKT氏のキャラクターイメージに左右されずに正確にお伝えしていくかということはとても大変でした。

— 国内プレセールを経て、ユーザーに接してみて感じたことはありますか?

宇田氏:ユーザーには幸せになって欲しいなと心の底から思うと共に、現在広報活動の一貫として活用しているテレグラム
<<https://t.me/spindlezone>>
にも毎日様々なご意見をユーザーの方々から寄せていただいておりますが、極めてマナーのある方が多く、正直に申し上げて感謝の気持ちで非常にいっぱいです。

— 国内での現在のSPINDLE(SPD)の立ち位置をどう考えていますか?

宇田氏:注目はしていただいているが、正確なご理解を促せていないのではないかと思っています。
やはり有名人が参画していることで、俗に言う背広組や、古い考え方の人々が一線を引いてしまわれた印象があります。
今は微妙なラインですが、立ち位置を変えるべく、クラウドセールを起点として一気に世界にSPINDLEの場を広げて、見え方を変えていきたいと思っております。
世界にSPINDLEの場を広げていく上では、もともと、戦争時に領土を侵された経験を国民性として持っているヨーロッパのような国は、人間の自覚性、自律性について考えてきた性格を持つため、権威主義からの脱却というSPINDLEの側面に共感していただけると予想しています。
しかし日本では、国民性としてそういった性格が比較的少ないため、評価は限定的なのではないかという懸念もありました。
受け入れられにくいのではないかと思うからこそ、世界だけでなく、日本においても今後どう現在の誤解を解いていくかがテーマとなってきます。

平井氏:現状は、色物であるとの見方にも否定はしきれないと思っています。しかし、ここからが運営としての理解を深めていかねばならないところであります。
知名度という意味では、サービスの展開、通貨としての立ち位置として良いことだと思いますが、その反面、これからは色物から脱却していくことが大きなテーマとなります。そもそも仮想通貨に批判的な方々もいらっしゃるので、批判はある程度仕方がありません。
しかし、GACKT氏の起用に対する批判というのは、GACKT氏自体このプロジェクトのひとつの側面にすぎないため、論点がずれてしまいます。ですので、まずはSPINDLE、そしてZETA構想の是非を問う議論に差し戻し、生産的な議論ができるようコミュニケーションしていき、ユーザーの皆様や関与する方々に、本来あるべき展開を見せていきたいと思っております。

【Vol.2】

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