ZETAβ版ローンチ近づく。

Founder 宇田修一が見た仮想通貨市場変化と、これからのSPINDLE プロジェクト。

間もなく仮想通貨ヘッジファンドプラットフォームであるZETAβ版の情報が公開予定の中、今回はFounderである宇田さんに、2019年以降のブロックチェーン、仮想通貨市場における変化、そして変化に対するSPINDLEの対応について、2018年などに起こったことを経て、お伺いできればと思います。

Q1. 先ず、2018年は仮想通貨市場にとって大きな転換期となりましたが、宇田さんは何がその変化を引き起こしたとお考えですか?

A1. そうですね、表面的に一番大きいのは1月に起こったコインチェックへのハッキング事件だと思います。それまで仮想通貨市場の40%近い資金は日本市場からでしたが、この事件は日本でも最大手と言える仮想通貨取引所で発生したこともあり、日本の仮想通貨市場を大きく冷え込ませ、結果 仮想通貨のリーディングマーケットの日本市場の影響が世界市場にも大きく波及していったと思います。

Q2.「表面的には」と言う事は他の要因もあると言う事ですね。その要因についてもお聞かせ願えますか?

A2. 2017年秋期~18年冬期の※SPINDLEのWHITEPAPER Ver 1.3/2.0でも指摘していたのですが各国政府により規制が大幅に進んだ事です。仮想通貨はその存在意義自体が旧来の通貨制度と対立する部分も多く、市場の急成長により各国政府が規制に乗り出さざるを得なくなった事も市場にとっては大きな不安要素となりました。各国が規制に乗り出さざるを得なくなる状況ではあるものの、規制する側もICOや仮想通貨という存在の理解度が低く、規制が規制として機能しないケースも多く、市場において白・黒の判別ができない状況が作り出された事により、法的な根拠の検討なしに市場に非常に厳しい規制であるとの誤解が生まれた事が市場に大きな悪影響となったと思います。

※SPINDLEのWHITEPAPER Ver 2.0(日本語版はリリースされず、英語、 北京語、広東語、ロシア語、韓国語でリリースされた。)

現在、SPIDNLEが考える仮想通貨を取り巻く状況の懸念は下記の通りです。

1 . 過剰な規制による自由経済取引阻害の懸念

2 . 過剰な消費者保護による自由経済取引阻害の懸念と、一般社会の投資 リテラシー向上の阻害

3. 非中央集権化(金融の民主化)の阻害

  1. 当方としては、対象となる取引が犯罪、ないし犯罪性を帯びていると確認できるまでは、一般社会における経済活動は、自由であるはずという原則事項を重んじるもので、過剰な規制は、テクノロジーの進化を阻害している可能性があると認識しています。

Q3. なぜそんな曖昧な状況が放置されているのでしょう?

A3. 規制する側は、実際の規制よりも厳しい基準が実行される分には、何も言わないのでまるで、その基準が正当であるかの様に理解されると思います。特に仮想通貨においてはネット上で行われるビジネスでもあり、ネットの評論に大きく左右される部分もあったので、ページの閲覧数で利益を得ている方々がセンセーショナルな見出しで、何の法的根拠にも基づかない批判を展開した時に多くの投資家がその批判を真実と受け取り、市場への参加者が減少すると言う事も発生したと思います。

Q4. その様な曖昧な規制が良くなかったと言う事でしょうか?

A4. 私個人としては規制することが“悪”だとは思っていません。なぜなら仮想通貨やICOと言う新しい投資形態においては、規制がない故に大きな利益を上げる方もいれば、大きな損失を出す方もいらっしゃいます。そして世界中で損失を出した方々は政府や監督官庁に対して救済を求める事が、ままあるのです。そう言った声があれば、彼らの声に対応する事が行政として必要であり、規制を検討すると言う図式は仕方のない事ではないかと考えています。

Q5. 複合的な要因が大きいと言う事ですね。

A5. そうですね。結局のところは仮想通貨プレイヤーが投資家として成熟していなかったと言う事ではないかと思います。勿論、高度な投資スキームをお持ちの方も多いですし、成熟した投資家の方々もいらっしゃいますが、仮想通貨市場はエントリーが非常にし易く、多くの人が参加しやすい市場でした。その為、市場が急激に拡大することができたのだと思います。ただそんな中で、あまり理解度の高くない自称評論家や現行の金融の専門家を自称する方々がゴシップ的に流す情報を取捨選択する能力のない仮想通貨プレイヤーも多かったのではないでしょうか?ビジネスとして考えると、その様なゴシップ的ニュースを流して閲覧数を取ることが、情報発信者にとっては利益となる構造ですが、法的な根拠も、情報ソースもない記事を盲目的に信用する方も多かったのではないかと思います。

Q6. SPINDLEも大城ガクト氏が参加した事により、大きく話題となりました。その事により得たものや失ったものも多かったのではないかと思います。宇田さんのファウンダーとしての立場から、大城氏の参加によって生まれたメリット・デメリットと実業家としての大城氏の印象などお聞かせください

A6. 我々が陣営のメンバーとして大城氏を受入れた理由は、まず「仮想通貨は、大衆運動である。」という私の定義に基づきました。海外でも有名人をアンバサダーとして招聘する動きはありましたが、有名人の思考判断とは別に、社会からは同じ傾向と映ったと思います。メリットは、ICOの規模を拡大認知させるにおいて、充分な効果を発揮したと思います。また、この動きは、大きな動きとして欧州等でも認識され、我々の活動の幅は拡大しました。「仮想通貨を知らなくてもSPINDLEは知っている。」とは、様々な方から聞いた言葉で、これは日本のゴシップ系マスコミの影響が多いでしょう。この点に関して、デメリットと言えば、2018年期においては、当方からすれば、批判の多くは焦点が曖昧で、単純に、大衆向けの調達活動であるICOを我々が実施した事そのものでありました。この概形を批判する上で、後で様々な事象をくっつけてくるのが、現在の日本のマスコミの特徴ですが、その9割近くが事実と異なる情報で形成され、未だにそれを信じている人も多く存在するでしょう。このような状況が形成されるにおいて、初期のアライアンス企業の一部は、当方との提携を見送るなどの事態も発生し、感慨深い状況が多く発生した事は、所謂デメリットと言えます。実際、大城氏がアーティストであると言う事実は変えられませんし、個性と知名度のある存在であるからこそ、商業的にゴシップ記事を発信すれば、あたかも価値のある記事となり、発信する側の利益が生まれます。読み手もセンセーショナルなタイトルの記事を読むでしょう。しかしその様な多くのゴシップ記事はその内容に責任を持ちません。話題にして利益を得るだけです。そしてそう言った情報を精査する事なく信じ振り回される投資家が仮想通貨市場には多かったのではないでしょうか?非中央集権的構造が魅力である市場に参加する投資家が、結局 真贋判別の付かない情報を判断できず、旧来の権威が発信する情報を頼りに最後は動いていると言うのが皮肉でもあり、個人的には虚しく思います。そいう点において、「仮想通貨は、大衆運動である。」という認識は、一旦、大きく方向転換を余儀なくされたと思います。しかし、それが、日本を取り巻く昨今の空気としての日本の社会であり、その流れを我々は、冷静に俯瞰、分析するしかないと思っています。

Q7. 結局はSPINDLEが掲げる理想の「自律」には程遠いと言うことでしょうか?

A7. 人間は本質的に権威性に弱く、依存心も非常に強いでしょう。投資において「絶対に利益の出る投資」と言うものは存在しません。その点において投資する際の判断は投資家自身の自己責任によって下さなければなりません。ネットやメディア関してもどの情報を信用し、自分自身で決断する必要があります。SPINDLEではブロックチェーンを用いて、運用者の投資履歴や投資家の投資実績を改竄できない形式で共有することで、自己責任による投資判断を促し、投資家・運用者ともに第三者の権威に影響されない自由な投資活動を通じて、自律を実現する事を目標としていましたが、まだまだ人々にとって自律する意義というのが重要ではないのかなとも感じています。特に日本においては、仮想通貨及びブロックチェーンの本質的議論は、相当数減少し、単純な枠組み内での議論と単なる安全性の議論に終始しています。数多くの人々は、自身で物事を分析、判断することができないのが現状だと思います。

Q8. それではSPINDLEの目標は変わっていくのでしょうか?

A8. 長期的な視点では、やはり人々が自律するためのプラットフォームではありたいと考えています。しかし、この自律という点においては、相当な社会の変化を要するものであり、既存経済や社会に何だかの変化が伴わなければ、人々が自律的に金融と向かい合う事はできないでしょう。そのような変わらない社会の価値観の中で、SPINDLEの戦いも、長いものになると思われます。真価が問われるには、10年以上の歳月を要する可能性もあります。

Q9. 現在の市場の要望とは具体的になんでしょう?

A9. 当然、一つは価格が上昇すること。もう一つはハッキングや悪意ある取引に巻き込まれた時のセキュリティです。SPINDLEでは、ZETAにおけるセキュリティ面の強化を予定しています。また、市場は複合的なニーズがありますが、現在、仮想通貨を取り巻く状況の中でキーワードは、カストディーです。(金融における保管や管理業務を意味する。)これは、通貨発行体に直接関係あるものではありませんが、おそらく数年以内にカストディーの条件を満たしていない取引所等など市場から駆逐されてゆくでしょう。これはプラットフォームを謳う仮想通貨プラットフォーム事業において、必要とされる場合が多く、仮想通貨関連ファンドは、カストディーの整備は喫緊の課題になりつつあります。従って、SPINDLEは、ZETAプラットフォームにおいてカストディーサービスをファンド側へ提供できるモデルを構想しています。これは、当方よりも知見ある企業とのアライアンスが考えられます。

Q10. どの様にしてセキュリティ面の強化をされるのですか?

A10 現在、仮想通貨ユーザーを取り巻く社会環境は、非中央か中央集権かどうかにあまり関心がないように思われます。当方においても、遠大な目標は一旦棚上げし、完全な非中央集権的環境ではなくなりますが、ハッキングによる盗難や悪意のある取引を発見した時に対応ができる機能の実装する予定です。ZETAプラットフォームに実装されているトラッキング機能を使って、ハッキングや悪意のあるトランザクションが行われた時に、その取引を無効に出来るシステムを構築しています。

Q11. 今後、SPINDLEがどの様に進んでいくかも、お教えいただけますでしょうか?

A11. 昨今、個人的に思うことは、特に日本にはおいては、様々な点、これは情報入手等においても二極化が加速しており、これは、日本のマスメディアの多くが、仮想通貨に懐疑的であることで、バイアスを受けている人々も数多く存在し、これが正確な情報を選択できなくしている要因であると考えています。仮想通貨を取り巻く環境に関しては、日本というフィールドを中心に据えることはナンセンスであると思っており、これはエンジニアリングに関しても同様と思っています。日本のエンジニアリングは優秀ではあるが、創造性に欠如しており、また社会がその創造性を許容するだけのキャパシティーを保持していません。そういう意味で、SPINDLEのスタンスの活動の方向性は、特定のエリアに縛られない方向性を貫いてゆくことになるとは思います。あと、いずれにせよ社会は閉塞的な方向性へと進行しており、経済活動を含めて自由を訴求する人々は、より自由なフィールドやプロダクトを求めて移動・選択する人々も少なからず拡大してゆく可能性があります。我々は、来るべき時に備え、準備活動し続けなければならないと考えています。我々は、仮想通貨ヘッジファンドの数そのものは、今後も拡大してゆくと考えており、我々の活動は、当初のコンセプト通り進行してゆくことになります。ZETAの拡張性は、ゴールドに代表されるコモディティーへのアクセスを可能にすることが陣営内で確定しており、これも2019年にテストを開始する予定です。