ぼくらの仮説が世界をつくる

著者 佐渡島庸平
「ドラゴン桜」「宇宙兄弟」「働きマン」などのヒット作を編集者として関わる。

世界は、誰かが思い描いた「仮説」でできている。

この本はこんな言葉から始まります。
編集者として大ヒット作を出し続ける中で、ITによって大きく状況が変わっている出版業界、自身が感じていた「語る場所の不足」このような状況について考える中で自らが立てた「仮説」を実証するため、会社を立ち上げ、起業家として、編集者として考えたことをまとめた素晴らしい本になっています。

著者が仮説を立てる時に大切にしているしている事は、
「仮説を先に立てること」です。

前例主義というのは、「情報→仮説」という順番で物事を考えることで起きます。情報を集めてから仮説を立てようとするのですが、そこには大きな罠が潜んでいるのです。
過去の情報を集めてきては「仮説→検証」を繰り返します。
しかし、そのようによかれと思ってとった行動が、前例主義的になり、身動きがとれなくなって、自らの首をさらに締めることになるのです。

自らが、決算(過去の情報)を基に来期の仮説を立てていた経験も交えながら、挑戦する企業にとってその考え方が自らを縛り、足かせになってしまうということも教えてくれています。
自分自身を客観視して、今自分がしていることと、企業が目指している方向を合わせていく事はここではさらっと書いているが、簡単なことではないと思う。

「自分が宇宙人だったら、どういうふうに考えるだろう」

宇宙人視点になることで、レッテルやイメージ、固定概念も無ければ、業種という概念さえありません。
柔軟に考えることで、今までの当たり前を疑い、本質を見ていく大切さを考えさせられました。

私自身、今ある当たり前を前提として考え、その上から物事を考える癖が付いていることでさえも、この本を読むまで気付きもしませんでした。

「人生を変えるには習慣を変えるしかない」

ぼくは「自信がありそう」と言われることも多いのですが、ぼくほど自分を信じていない人はいないかもしれません。
意思の力を信じていないのです。
「意思」ではなく、「習慣」でしか人生を変えることはできない、と考えているのです。

この節は個人的に一番勉強になった章でした。
本を読んだり、何か特別な経験をした際に、やる気を出して何かを志しても、長続きしなかったりその時だけ気持ちが高ぶって終わってしまう経験を何度もしていました。

著者は様々な経験から自分を省みることで、的確に自分自身を理解し、改善点に対して最善のアプローチを取ることができる方だと感じた。

自分の経験や論理から裏打ちされているので、一見するとぶっとんだ意見に見えるけど、この本を読むと、納得できる。
何も分からない自分でさえ理解できるような言葉を選んで、志向のプロセスを説明してくれている。

最後に
このブログには書ききれないほど良い言葉やエピソードに溢れた良書でした。
何かを始めたいけど一歩が踏み出せない方、自分の仮説を実証したい人にぜひ読んで頂きたい一冊です。