2018年仮想通貨業界 よくある質問:「上場はいつ?」

Sephiroth
6 min readJul 3, 2018

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ICO出資者なら誰しも、テレグラムチャンネルその他ソーシャルメディアで、仮想通貨推進者からの一番よくある質問が、「このICOプロジェクトを始めた理由は?」や「このプロジェクトのきっかけは?」ではなく、UCDT価格のように、精密な質問―「上場はいつ?」であることに気が付いているでしょう。この質問は、プロジェクトのテレグラムチャンネルに参加して2秒で聞かれることもあるのです。

以下で、ICOプロジェクトで、2018年3–6月にクラウドセールを終了したものを分析し、「人気ICOが上場するのはいつ?」という問いに答えてみました。これで皆さんの時間も省けるうえ、仮想通貨での取引場の仕組みがわかるようになると思います。

データは、ICOdrops.comから収集しました。このウェブサイトは、オリジナルの番付を作るのに良質なプロジェクトを集めて、辛口の批評をすることで知られています。サイト運営側の言葉では「これがあれば、次に来る大型ICOを見逃すことはありません」。ICOdrops.com の言葉が信頼できることに疑問の余地はありません。

完了したICO (2018年3月1日から6月30日までの期間)で、調達資金が明確であるもののみを検討対象とします。そのようなプロジェクトは102あり、4か月間で調達した資金の合計は$2.52兆ドル、ICOごとの平均は$2400万ドル です。なかなかのものですね。

では、一流の取引場への上場状況についてはどうでしょうか?課題を単純にするため、つぎの選択基準を設定しました。

  • ICODropsで調達額がわかる
  • トークンがCoinMarketCapに上場している;

これら 102 のプロジェクトは以下のように分けられます

  • 3月 :28のICOのうち17がCoinMarketCapに上場;
  • 4月 : 17のICOのうち10がCoinMarketCapに上場;
  • 5月 :34のICOのうち13 がCoinMarketCapに上場;
  • 6月: 23のICOのうち2 がCoinMarketCapに上場;

合計 (102のうち)42 のICO、または41%が、CoinMarketCapに上場しています。3月のICOではおよそ 40% がまだどこにも上場しておらず、上場の見込み自体あいまいです。この点については、ICOが最もシビアな業界ランキングに入ったことが関連していることはご存知でしょう。ICOすべてを対象にした場合は、状況はもっと深刻になるでしょう。

Binanceはいつ?

「上場はいつ?」という質問と似たような質問になりつつあります。同内容のテレグラムステッカーをつけて、よく聞かれる質問です。

さあ、どう思いますか?(102のうち)ハードキャップを達成し、ICOdrops で“Very High”または“High”の評価をとったプロジェクトのうち、Binanceに上場を果たしたのはいくつでしょう?答えは、「1」です。答えは、「1」です。

3–6月にICOを完了した102のプロジェクトからBinanceに上場したのはたったの1つだけ、つまり、1%にも届きません。

この数字から、Binanceに上場することについて、より深く考得させられ、分析を強いられます。

3月以降、Binance は14 のICOを上場させ、うち 13はクラウドセールを2017年10月から2018年2月の間に完了しています。平均資金調達額は、$2900万ドルです。

Binance上場までのICOの平均待機日数は、124日となっています。

OKExは?

一日の取引量では、OKEx は Binanceにとっての主要競合先で、ランキングでも1位2位を争っています。

OKExのほうがまだ状況はいいと言えます。102のうち 3 のICO ( 3%未満) が上場しており、上場までの待機日数は平均50 日 (プロジェクトのうち、2017年10月から2018年6月の間にクラウドセールを完了しているものに関し)となっています。

Huobi, Bitfinex, Upbit, Bithumb, Bittrex

3–6月にICOを完了した102のプロジェクトのうち、どれもこれらの取引場に上場していません:Huobi, Bitfinex, Upbit, Bithumb, Bittrex.

先ほどにも述べた通り、有名なICODrops の番付には最高のプロジェクトばかりが選ばれています。もしすべてのICOを検討するとしたら、統計を見るのも怖くなってしまうでしょう。

月を追うごとに、どの取引場であれ、上場が複雑になっていくという傾向があります。要するに徐々に難しくなってきています。

結論と見通し

取引場への上場は、現在の仮想通貨業界の現状では、些細な課題とは到底言えなくなってきています。一流取引場に上場したいプロジェクトの数は何千もあるのに、ボトルネックはとても細いのです。

バイナンス上場への試み

皆さんも、ご自分の結論を出してみてくださいね ;)

読んでくださった方へのおまけ

マーケット現況を理解するために、(102のうち)CoinMarketCapに上場した42 のICOの現状についてどうなっているのか、知りたいと思っているのではないでしょうか。

7月1日現在、トークンの平均価格は(USDで)10%落ち込み、ふたつのICOについては、ICO価格に比べて最大94%の損となっています。

6月1日以降の推移を追うと、その結果はより衝撃的です。

6月の42のICOでの平均価格損失はマイナス50%、ひとつのICOではマイナス85%となりました。

これが市場トレンドの現況と事実なんです。ただ、予想については何とも言えません … ;)

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Sephiroth

“In Matters Of Conscience, The Law Of Majority Has No Place.” © Mahatma Gandhi