「仕事は趣味。“不下校”だった学生時代と何も変わらない」-クラウドワークスのエンジニアに訊いてみた!#7

Serina Mitsui
7 min readJun 14, 2016

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今回は2015年3月入社、開発Div.阿澄佳奈さんの大ファン、福島さん(@h3_poteto)にお話を伺います!

自分がしたい仕事だけをしている。

―福島さんの現在のポジション・業務をお教えください。

最近の業務で印象に残っているのは、アプリのプッシュ通知で使用するバックエンドサービスの載せ替えメンテナンスです。Parse.comというバックエンドのサービスが来年1月で終了するので、それをAWS SNSというサービスに載せ替えるという内容でした。運用しているサービスを壊さないようにすることと、過去に登録されたデータを正しい形で載せ替え、エラーなくプッシュ通知が送れるように、どういう手順でメンテしたらいいのか、やり方に試行錯誤しました。リリースの順番が難しく、サーバのリリースとアプリの公開・ダウンロードタイミングは必ずしも一致しないため、バグらないような順番でリリースしていく必要がありました。詳しくは、エンジニアブログに書いたので見てみてください。

Parse.com終了に伴いプッシュ通知をAWS SNSに乗り換える

……とアプリ周りの人と見せかけて、最近ではチーム外のRailsバージョンアップのプロジェクトに加わったり、インフラ構築のためのChefを修正してメンテナンス画面の出し方を変更したり、巨大な1ファイルで管理されていたI18n用のロケールファイル分割をやったりしています。割り振られたミッションもありますが、開発は業務であっても、仕事というより趣味なので、自分で仕事をコントロールして、やりたい仕事だけをするようにしています。

―自分がやりたい仕事だけをできる理由は何でしょうか?

2つあります。1つは「自分で仕事を探している」から。趣味でサービスを手掛けているのですが、全てを自分で行うので、仕事の範囲や担当を決めるという発想がないんです。

▼asumi.ch
http://www.asumi.ch/
▼Whalebird
http://whalebird.org/
▼FASCIA
https://fascia.io/

仕事もそれと同じ。全体の中から課題点を見つけ解決することは、当たり前のことだと考えています。

もう1つは「やりたくない仕事はしない」から。依頼があった時、よく聞くのは「それ本当に必要ですか?」。限られたリソースの中でその仕事を本当にすべきか考え、時には仕様自体を変えてしまうんです。サービスをよくする上で本当に必要なものであれば、それは自分のやりたい仕事に変わっていきます。

エンジニアが「やりたくない」と思うことは結構重要だと思っています。「サービスにとって不要だと思う」「加えると設計が複雑化し、実装工数が読めなくなる」「他機能を明らかに阻害する」など、結論の背景には割りと重要な理由があることが多いです。はっきりそれを言えるレベルではなくても、「これ入れたら1年後誰も触れないよ」ということを思うこともあります。その気持ちを無視してそのまま実装すると、工数がかかったり、遅れまくったり、数カ月後の誰かの仕事をものすごく困難にしたりします。依頼者は設計を考えず依頼する場合がほとんどなので、捻じ曲げられるものは捻じ曲げ、一番いい落とし所を探そうという目的があります。

「福島さんがいるのといないのでは、開発力も部署の雰囲気も全く違います。仕事だけ見ても、人の3倍の速さでやっているイメージがありますね」開発担当取締役 野村(写真右)

ちなみにasumi.chを説明すると、世の中に声優のbotというのは結構あって、阿澄佳奈も人気なのでそれなりにbotがあります。しかし、どれも決まった画像をつぶやいたり、決まった台詞をつぶやいているだけで変化がない上に、声優のbotである利点が活かせていません。「声優なんだから声を聞かせろ!なぜ声優botの製作者はこうも技術のカケラも感じないbotを運営しているのか。これでは日々の阿澄欲が満たされない」と思ったので、自らbotを作りました。

YouTubeとニコニコ動画から、毎日新着の阿澄動画を探してきてつぶやくTwitter botです。それを運営しているうちに、このbotの利用者がどんな人なのか、どんな動画を見ているのかが知りたくなりました。そこで、asumi.chというサービスを作り、botの利用者が気に入っている阿澄動画や、どのくらい阿澄のことを考えて日々生きているのかを可視化できるようにしんです。ここに行くと、今阿澄病患者たちが話題にしている阿澄動画を見ることができます。べんり。

プログラムを書くことだけに頭を使っていたい。

―日々の仕事は具体的にどんな風に進めていますか?

社内に「集中ルーム」という個室があるのですが僕はそれを「巣」と呼んでいて、入社後は、そこに直行。粛々とコードを書いています。ランチやMtg以外はここで仕事をし、基本定時で帰ります。

プログラムを書くことだけに頭を使っていたいので、Mtgも苦手。正直業務で詰まったりすることもないので、あんまり相談もしないですね。マネージャーと仕事の話をした記憶がない(笑)

ついでに言うと本を読んでの勉強も苦手。実務で手を動かしながら覚えていくタイプです。とは言え新しいことに興味もあります。その点では周りの人に情報共有してもらうことが多いですね。最近流行っているフレームワークを「板長」こと板倉さんや「組長」こと鈴木さんに教えてもらうことも。学べる環境なのはありがたいです。

「『眠い、ねよう』とツイートして、野村さんにRTで晒されたことも笑」

―今度手掛けてみたいのはどんな仕事ですか?

今思っているのは、デプロイスクリプトをアプリケーション本体から引き離したいということ。サービスの致命傷になりそうな部分はどんどん先回りして直していきたいです。

障害やバグを颯爽と直してくれるエンジニアはかっこいいですし、外から見ても、明らかな改善なので評価もされやすい。でもエンジニアにとって本当に重要な事は、そもそもバグを出さず、障害を起こさないこと。だから「起こりそうなこと」にアタリを付け「ヤバそうなもの」を先回りし、しれっと直しておく。トラブルは一切起こらず、平然とサービスを運用してもらえる。そんな仕事をするべきだと思っています。何も起こっていないだけなので、目立たないし、評価もしにくいと思うけど、そういう先回りをしていきたい。

学生時代高専に通っていたときは、不下校と呼ばれていました。平日夜はもちろん、休日でも教員を呼び出し、学校に入り浸っていたので、不下校。仲のいい教授と、よく一緒に研究室でゲームやってました。帰宅はちゃんとするようになりましたが、あの時と今仕事に向き合う気持ちは変わらないですね。

―福島さんありがとうございました!

(Interviewed & Edited by 上田聖子)

≪福島さん関連リンク≫
▼エンジニアブログ
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