スノーピークのベネフィット

Tanaka Shingo
Sep 8, 2017 · 4 min read

アップルも見学にくるアウトドア世界企業「スノーピーク」

私がこよなく愛するブランドの一つ。

さて、突然ですが、スノーピークが顧客に提供している「ベネフィット」についてどんなものか考えたことはあるでしょうか。

ちょっと説明し易いように図にしたので公開してみることにします。

スノーピークのベネフィット提供モデル

スノーピークは「キャンプ用品」を販売しその対価を得ている企業。

そして、顧客は購入したキャンプ用品を使って、日本各地に点在している「キャンプ場」でキャンプをする。

大抵、キャンプ場は、都市部ではなく地方部に位置しており、山川海などの大自然に囲まれていることが多い。そうした自然の中で1日を過ごしていると心も体もリフレッシュできる。要するにサラリーマン化して失った人間性を自然に触れることで取り戻しているということ。

時代の流れがあり、最近ソロキャンなども増えていますが、キャンプの醍醐味は友達同士だったりファミリーでするところにある。

1日中、共同作業をしていると普段言えないことが言えたりして、不思議と家族の絆や友情が強まる。

そして、お隣のテントサイトに別のファミリーがいれば、子供たちが遊び始め、やがて大人たちもそれに加わり、最初はあった境界線が融和します。楽しみはそこから一気に膨れ上がり一夜過ごせばコミュニティ。

以上を整理するとスノーピークが提供しているベネフィットは、

・人間性の回復

・家族の幸せ

・コミュニティの復活

ということになる。

キャンプ用品を作って売っているわけなのだけれど、本当は「人間性の回復」「家族の幸せ」「コミュニティの復活」を作っている。

ただ、課金の仕方が製品の販売という形になっているだけ。

そして、このベネフィットを最大化させるために、キャンプ場を自ら作ったり、自治体が所有するキャンプ場を指定管理で受けたりもしている。

製品を作って売って、それを使う場所(つまり市場)までもデザインをしているということ。

こうしてスノーピークはベネフィットの最大化を進めているのだ。

人と人、人と社会の関係性の本質に立ち帰らせるような価値は、現代のような社会だからこそ余計にフィーチャーされてきます。

「事業に社会貢献性を」と意気込んで、認証やSDGsなどの活用が増えているけれど、スノーピークのように、極めて必然性をもって事業にソーシャルが溶け込んでいるものほど良いものはないと思う。

顧客が商品を使うことで「個人」と「様々な社会」に何が起きるのか?

今後の事業デザインに欠かせないベネフィット視点を改めて認識した。

ちなみに、来月は燕三条で行われる「工場の祭典」に行ってきます。

それでは今日はこの辺で。

Tanaka Shingo

Written by

マーケティング会社でキャリアを積み、現在はコミュニケーションデザインという領域で活動しているコミュニケーション・ディレクターです。無名なブランドを引き上げていく支援に燃えます。好物はチョコバナナとサウナとワイン。

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