Founders Fund等が投資していた抗がん剤スタートアップのStemcentrxがAbbVieに最大100億ドル以上の評価額で買収

※2016年5月26日に別Websiteに掲載したものを転載

以前の記事で紹介した抗がん剤スタートアップであるStemcentrxが最大$10B(100億ドル)以上の評価額でAbbVieに先月(4月)買収されました。

$10B以上といわれる評価額の内訳は、$5.8Bが現在のStemcentrxの価値に対して支払われ、$4Bは今後の認可プロセスや臨床成果等のマイルストーンに応じて支払われることになっているようです(その他に、$400M相当のStemcentrxが保有するキャッシュ等で計$10.2B)。

前回の資金調達の際の評価額が$3Bか$5Bと言われているので、無事評価額を上げてExitできたようです。冷え込み始めているといわれているスタートアップまわりの資金調達ですが、Stemcentrxは高い将来性が見込まれたということでしょうか。AbbVieのCEOによれば、最も治験が進んでいる製品であるRova-Tは2018年の上市を目指しており、年間最大$5B(50億ドル)の売上を見込んでいるとのこと。AbbVieは昨年$21B(210億ドル)で抗がん剤のパイプラインを有するPharamacyclicsも買収しており、抗がん剤分野での積極的な買収戦略を取っています。

ちなみに、Bloombergの記事によると、Peter Thielが設立したFounders Fundは今回のExitで$1.7Bを手にしたと言われており、(FacebookのIPOやDeepMindのM&A等の案件を超えて)同ファンド最大のExit案件となりました。

Founders Fundはほとんどバイオ分野での投資実績はなく、Stemcentrxへの投資を担当したパートナーもGoogle出身のエンジニアだったようです。彼がStemcentrxのCEOと会った後、オンコロジー分野の専門家を6人雇って、Stemcentrxの技術評価を行い、投資を決定したようです。

バイオ分野は投資額も大きい分、リターンも大きいので、今後はこのようなテック系スタートアップに投資してきたVCが専門家を雇いながらバイオ分野への投資を拡大するスタイルが増えてくるかもしれません。