VTuberのためのボイチェン現状2018夏

F.R.O.G.S
3 min readJun 27, 2018

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はいどーもー!バーチャルけろロリ両生類YouTuberおじさんのフタシカエルです。女の子のアバターを使っているのと、プライバシーの都合とで、声を機械的に変化させたものを動画などでは使っています。私が使っているのはAppleのLogicに標準で付いているPitchShifterとVocalTransformerです。

1オクターブ以上のピッチ変換をするとどうしてもケロケロした声が出てしまうのですが、これは今の技術の限界なのでどうにもなりません。そのため、アバターのほうを摺り寄せてカエルのキャラ、ということになりました(笑)。3分くらい話していると1分くらいはかわいい女の子の声に聞こえる…かもしれないあたりが面白くて、VTuberの準備をはじめてからほぼ毎日何かしらの声を録音しています。

VR環境の構築のためWindowsベースの製作環境を整えたので、Logicでやるよりもノイズの少ない、なおかつかわいい声にならないものかと、Windowsで動くボイチェンソフトをあれこれ試してみました。けれど、結果としてどれもうまく使えませんでした。 「AV Voice Changer Diaomnd(神ボイスチェンジャー)」「恋声」の2種がWindowsではよく使われているソフトですが、両方とも発話が変換されるまでに0.5秒くらいの遅れがあるので、リアルタイムでアバターを動かすVTuberの配信などにはなかなか使えないように感じました。

では、VTuberでボイチェンを使っている方はどのようにしているかというと、「恋声」を使用している竹花ノートさんは、恋声を通っている自分の声の返しを聴かずに配信していると仰っていました。

また、マグロナさんはRolandのVT-3というハードウェアを使用しているため、発話の遅れの問題が比較的軽いということでした。

竹花さんもマグロナさんも、もともと地の声が女声よりな方なので、現在の非力なボイスチェンジ環境でも、魅力的な声が出せるようになったみたいです。

ためしに、私のボイチェン環境で、地の声で話していらっしゃるねこますさんの動画の音声を変換してみましたが、うまく女の子の声のように聴かせることができませんでした。

でも、ねこますさんはこのお声でキャラクターとして成立しみんなから愛されています。必ずしも、女の子のアバターに女の子の声が必要なわけではない、ということを知らしめたのは、VRの歴史的に見てもとても重要な事だと個人的には思います。

それでも、プライバシーなどに配慮して何かしら地声でない声を出したい、ということであれば音声読み上げ(VOICEROIDなど)を使うという方法が残されています。読み上げの音声を見事にキャラクターとして昇華しているのらきゃっとさんが有名です。

結局のところ、技術的な制限があっても、VTuberとして愛されるかどうかは最終的にその人となりによるところが大きいので、今できることを今できる形で好きにすればよいのではないかと思います。今後技術が発展すれば、地の声がどのような声であっても女の子の声を出すことができるかもしれません。ヒロシバさんは、ディープラーニングを活用して女の子の声を作る研究をなさっています。

…ということで、現状はこのような感じです。これからやってみよう、というかたの参考になれば幸いです。

2019年冬版、追補しました。

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F.R.O.G.S

Ms. Futasica’s Relevant Organization Of Ghosts フタシカ嬢に関連する思念の集合体。つまり運営さん。