Tigerspikeにおける上流工程での UX × Tech の協業のかたち
こんにちは。UXデザイナーの保坂です。
今年の5月中旬からTigerspikeにジョインし、約4ヶ月が過ぎました。
その間にいくつかプロジェクトを担当させていただきましたが、いずれもTech担当者(弊社エンジニア)と連携をとりながら進めています。
今回は、主にプロジェクトの上流工程において、Tigerspikeの中でUXとTechがどのように協業し、成果のクオリティ向上に努めているかをデザイナー視点でご紹介します。
Tech x UX はTigerspikeの強みの1つ
そもそも、私たちTigerspikeの強みは何でしょうか。先日、弊社のWebサイトが新しく更新されたのですが、その中のキャッチコピーに
“We improve people’s lives through technology.”(「人々の生活をテクノロジーによって向上させる」) とあります。単に優れたエクスペリエンスの提案をするだけでなく、その実現を担保するテクノロジーの提案をして、実装まで行えるのが私たちの強みの1つです。
私自身、前職ではベンチャー企業でエンジニアがすぐそばにいる環境で自社プロダクトを開発していました。デザイナーとエンジニアの距離が物理的に近いと、その場ですぐに不明点や疑問点を議論することができ、プロダクトのクオリティ向上に向けて素早くアクションを起こせることを身を持って経験しました。
クライアントワークにおいてもそれは同じで、提案内容におけるUXの理想像と技術的な可能性/制限などの議論を経ることはアウトプットの質と確度を最大化することにつながると考えます。
Tech担当がプロジェクトの初期から入るメリット
では、上流工程においてどのようにUXとTechが協業していくのが良いのでしょうか。
Tigerspike東京オフィスに依頼いただくプロジェクトの種類は様々ありますが、ほとんどは “Discovery” と呼ばれる「そもそも課題は何なのか、ターゲットとするユーザーはどんな悩みを抱えていてどんな目標を達成したいと思っているのか」といったインサイトを “発見” するプロセスから始まります。
そしてテクノロジー要件が重要と判断されるプロジェクトでは、Tech担当がこのDiscoveryフェーズから参画します。UXデザイナーの視点で見ると、プロジェクトのキックオフからTech担当に入ってもらえるメリットは以下の3つがあるかと思います。
1) 都度「実現不可能」というリスクを減らせる
プロジェクト初期におけるビジネス要件や途中のアイディエーションフェーズで出てきたアイデア、最終的なソリューションコンセプトに対してTechのリサーチや実現性確認を都度入れることで、(決められたスコープ内では実は)「仮説が実現不可能」というリスクを減らすことができます。
アイデアが絵に描いた餅にならないことを確認できるのは、デザイナーとしても安心感が得られ、クライアントにも自信を持って提案することができます。
もちろん並行して、仮説がユーザーに本当に受け入れられるかを確認するユーザーテストなどのアクティビティも行うことで、User, Tech 双方の観点から仮説検証を回すことができます。
2) アイデアの幅が広がる
私たちが内部でアイデア出しを行う場合、デザイナーだけでなくプロジェクトマネージャー、Tech担当者まで含めて、プロジェクトチーム全員でブレストを行います。異なる専門性を持った担当者がそれぞれ別の観点でアイデアを出し合うことで、多様なアイデアが生まれることを期待できます。
また、Tech担当者がアイディエーションの場にいれば、付箋に書かれた言葉だけでは伝わらない情報もインプットできるので、その後の実現性確認に関するコミュニケーションコストも下がって一石二鳥です。
3) プロジェクトチームのテクノロジーに対する理解が深まる
私は大学時代からずっとデザイン畑におり、テクノロジーの勉強は必要に応じてするようにはしていますが、知識・経験共にエンジニアには到底かないません。都度Tech担当から技術的な話や意見を聞いたり、作成されたドキュメントを読むことで、なるほど、と膝を打つことも多いです。
また、Tech担当者がいるとクライアントに対しても技術的なアドバイスができる他、クライアント側のエンジニアとも対等にディスカッションができます。
これらを通じて、チーム全体としてテクノロジーに対する理解が深まり、より実現性の確度が高いソリューションを検討することができます。
ビジネス視点はクライアントから引き出す
ここまで、Tech × UX の話をしてきましたが、勘の良い方は「ビジネス視点はどこで入れるの?」と思われたかもしれません。一応補足させていただくと、TigerspikeではDiscoveryフェーズの初期の段階で、「ステークホルダーワークショップ」を実施します。ここで改めてプロジェクトのゴールやスコープ、成功指標、前提条件、ターゲットとするユーザー像(プロトペルソナ)等をクライアントと共に確認していきます。
ここで言語化され共通認識が得られたビジネス要件をベースに、UXとTechの検証を進めていきます。
こうして、UX × Tech × Business を絡めながらクライアントを巻き込んでプロジェクトを進めていくのが、Tigerspikeの主たるアプローチです。
おわりに
以上、Tigerspikeにおける上流工程での UX x Tech の協業のあり方についてデザイナー目線でご紹介しました。
前々職、前職の経験含めて、いつもエンジニアには助けられています。これまで一緒に仕事させていただいた・今後させていただくエンジニアの皆さん、ありがとうございます。リスペクトしています!
一緒に働きませんか?
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