UX分野でのAgile活用のメリット・デメリット

こんにちは!Tigerspike東京でPMをしている早乙女です。

このブログを書くようになって、何かをアウトプットするということは、自分にとっての一番の振り返りだな、と思う今日この頃です。ネタには困らないほどいろいろなプロジェクトを実施させていただいているのですが、仕事柄書けるネタがなかなかないというPMならではの悩みもあります。

さてさて、今日は書けそうなところから、実際のプロジェクトのことを少し書いてみようと思います。

Tigerspikeの基本的なプロジェクト構成

詳細は今回は割愛しますが、Tigerspikeで実施するプロジェクトは、大きく分けて4つのフェーズに分かれます。

Discovery(現状把握・分析)

Ideate(ソリューションデザイン)

Define(デザイン)

Build(開発)

要件定義、基本設計などのフェーズの呼び方は会社によりけりかと思います。

Tigerspikeでは開発段階に入ると、DefineとBuildを合わせてAgileで実施することもあるのですが、今回はDiscoveryとIdeateフェーズを私はこの会社で初めてAgileで実施したので、そこで得た気づきを書いてみようと思います。

どのようにプロジェクトを実施したのか?

クライアントと一つのプロジェクトチームを組み、2週間ごとのスプリントを繰り返しながら、スプリントで実施したアクティビティの報告・振り返り・次のスプリントの計画を立てるという形で実施しました。

TigerspikeではDiscoveryやIdeateで実施する基本的なアクティビティがあるのですが、スプリント計画ミーティングで、そのスプリントの成果を確認し、次のスプリントで実施するアクティビティを柔軟に変更していくという方法で実施しました。

Agileに必要なプロジェクトの条件って?

条件というとちょっと固いですが、大きく5点挙げられるかなと思います。

  1. 契約形態がタイムアンドマテリアルであること
    いきなり契約の話か、と思いましたか?でも、これは私がスクラムマスターの研修を受けた時に、UXリサーチプロジェクトでAgileを実施する場合どのような契約が適切か?という質問を講師にした時に、『Agile契約だ』(外国の方だったので、内容を聞くと日本でいうタイムアンドマテリアル、準委任契約に近しい内容でした)と即答していたので間違いはないと思います。Agileの場合、契約段階でいつ、どのくらいの工数がかかるかということは明確に出せません。上限や期限は設けましたが、これは必須条件であると思います。
  2. プロジェクト内で意思決定がすべてできること
    例えば古き良き伝統的な会社だと、どうしてもプロジェクトメンバーだけでは決定できないことがあります。そのような場合スプリントMTGの場で意思決定ができなくなるため、決裁できる人が毎回必ずその場にいることが重要な要素です。
  3. プロジェクトの人数が適切であること
    多すぎても少なすぎてもまとまりがなく、今回はクライアントが7名、Tigerspikeが4名、合計11名のプロジェクトでした。人数が多すぎるとどうしても意見が割れたり話がまとまらなくなったりします。今回のプロジェクトは全員がそれぞれの立場で意見を持ち、適切な判断と合意をプロジェクトメンバー全員内で毎回得られたことは人数が適切であったことも関係していると思います。
  4. クライアントが協力的であること
    今回はクライアントがかなりAgileに精通しており、プロジェクト自体私たちに任せっきりではなく、一丸となってプロジェクトを実施しました。これは非常に重要な要素で、私たちのプロジェクトはTigerspikeだけで何かを実施するのではなく常にクライアントと一緒になってプロジェクトを進めていきます。それがAgileになるとより一層クライアントの協力体制が必要となります。今回はクライアントがかなり積極的にプロジェクトに参画し、同じ目線でプロジェクトを遂行できたと思います。
  5. クライアントとの信頼関係が築けること
    Agileの場合、最終的にこういうものをお出しします、ということがプロジェクト開始時点では決められません。プロジェクトを進めていく上で、こういうアクティビティをしたら良い、そのためにはこういうものを作ったらいい、というのがスプリント計画MTGで決定されます。今回は初めてお仕事をさせていただくクライアントだったのですが、Tigerspikeのことを信頼してくださったのでAgileという形でもできたのかな、と感じております。

Aglieで大変だったこと

もちろんいい面だけではありません。何と言ってもPMの調整工数が倍以上になります(笑)普通の請負型のプロジェクトだと、例えば3ヶ月のプロジェクトで実施するアクティビティは成果物は決まっているので、事前に調整が必要なものはかなり前もって行うのですが、Aglieの場合はスプリント計画をしないと厳密には次のアクティビティが決められません。開発であれば調整はそんなに必要ないのですが、UXリサーチなどのアクティビティになりますと、この人にインタビューを実施しないと、とかこの人にプロトタイプテストをしないと、など調整ごとがわんさか出てきます。

また、それによってUXデザイナーだったりTechだったりが、例えばこのユーザーにこの日にプロトタイプテストを実施したいために、いついつまでにこれを作らないと、みたいなことがスプリント計画で決まったりするので、(じゃっかん・・・)無理をしなければならないケースもあります。もちろん無理なことは無理と言えますが・・・

結論

今回のプロジェクトは初めてにしてはなかなか良いケースになったのではないかと思います。もちろん改善すべきポイントもたくさんあります。

だた、Agileで実施するのがすべて良いかというと、私はAgile信者ではなく、プロジェクトの性質によってはウォーターフォールの方がいい場合ももちろんあります。全く同じ内容を他の手法でやっていないので比較はできませんが、体感として必要なアクティビティのみをかなり絞り込んで実施できたこと、アクティビティの順序ややり方を柔軟に変更できたこと、結果として当初予定していた工数よりはだいぶ削減でき、かつ期間も抑えられたのではないかと思います。

最後に

現在Tigerspikeでは、一緒に楽しく仕事ができる仲間を募集しています。詳細は弊社HPもしくはGreenをご覧ください。みなさんのご応募お待ちしています。