自社の価値観に共感してますか?

私はオフィスマネージャーという役職で、人事・総務・経理などなどいわゆるバックオフィスを担当しています。そしてもう一つ、大きな役割があります。東京オフィスのカルチャーを創ること、そしてそれをキープすることです。今回は、会社のカルチャーを作っていく上で切っても切り離せないコアバリューのお話をさせていただきます。

私は今の会社が3社目で、新卒でとっても固めの物流企業に入社しました。内勤の女子社員は制服が貸与されていたくらい、コンサバな国内企業です。そこから何がどう転んだのか、つぶやき系の外資系ITベンチャーに転職し、その後Tigerspikeに入社しました。1社目から2社目に転職した時のカルチャーショックはものすごく大きくて、その理由の一つがコアバリューの存在でした。ほとんどの外資系企業ではコアバリューを持っていて、我々Tigerspikeも例外ではありません。

社訓とコアバリューの違い

多くの日本企業では社訓や社是がありますよね。社訓は辞書によると、「その会社で守るべき基本的な指針」で、社是は「会社の基本方針、追求すべき理念」。どちらも守らなくてはいけない決まりごとです。対してコアバリューは、そこで働く人の共通価値観です。社員の働き方や仕事に対する考え方、さらには会社としてすべての意思決定のベースとなります。

TigerspikeはTigerspike Wayと呼ばれるコアバリューをとても大事にしています。その一つが、We are open and straight forward. です。直訳すると、私たちはオープンで率直です、でしょうか。今をときめくIT企業のコアバリューを見てみると、同じような言葉が含まれていることが多いように思います。Facebookさんであれば “Be open(オープンであること)”、Netflixさんだったら “Honesty(誠実さ)” などなど。調べてみると、IR情報ではわからない、その会社で働く人たちが何を大事に仕事しているかを読み取れるかなと思います。

社員とTigerspike

入社二ヶ月頃、私は見えない壁にぶつかっていました。入社してから目まぐるしい日々で、新オフィスの物件探しから引っ越し準備、年度末決算、社員旅行のプランニングなど息つく間もないほどでした。シドニー本社への出張から帰ってきたある日、ゼネラルマネージャー(以下GM)と2人でゆっくり話す時間をもらいました。理由は、山積みの仕事と、自分のできる範囲とどう折り合いをつけて良いかわからず、途方にくれていたからでした。

GMははっきりとこう言いました。私の能力が劣っていて仕事のペースが極端に遅くないのであれば、規定の労働時間で終わらない仕事量で設計している会社が悪いと。そんな考え方があるなんて思いもよりませんでした。すぐに今している仕事の棚卸しと、何をどう変えるかの話し合いが始まりました。自分でも仕事のやり方を見直し、就労時間を朝にシフトし、本当に残業してまで今日やらなきゃいけないのかを考えて毎日仕事するようになりました。

会社のために身を粉にして働くのではなく、何より社員がTigerspikeでの仕事を楽しんで、明日もまた会社にいきたい!と思えることが一番大事なのです。これは5つあるコアバリューのうちのまた一つで、今日も明日もワクワクしていよう!(We will end today excited by tomorrow)というコアバリューに基づいています。今の仕事に疑問があったり行き詰まったら、率直(Open and straight forward)に相談できる環境があり、なによりそれにきちんとアクションが伴います。みんなに毎日ワクワクして会社にきて欲しいから、です。

クライアントとTigerspike

実はGMも某大手日本企業で長く働いてからTigerspikeに入社していて、最初は仕事に対する姿勢の違いにかなり戸惑ったことも話してくれました。ある日、本社から日本のプロジェクトの助っ人としてきてくれていた社員が、夕方6時になると荷物をまとめてまた明日!と帰ろうとしたそうです。当時そのプロジェクトでちょっとした問題が起きていて、他の日本のメンバーは残業覚悟で仕事していたのに、です。GMは、やらなきゃいけないことがあるのになぜ帰ろうとするのか聞きました。するとその助っ人の彼は「自分の労働時間内でできることはやった。もしそれでクライアントが不満なら、彼らはTigerspikeのクライアントではない。」と言ったそうです。

きちんと説明しないと誤解が生じそうなのでご説明させていただくと、我々の仕事のスタイルに共感してくれて、そこに価値を見出してくれるお客様と一緒に仕事がしたい!というスタンスなのです。社員が朝から晩まで仕事詰めで、毎日疲弊しながら仕事をしていたら、使う人がハッピーになれるようなデザイン・プロダクトが生まれるでしょうか?社員一人一人がオンとオフをしっかり分けて、毎日リフレッシュして仕事に取り組む。ひいてはそれがクライアントのバリューにつながるのです。これは三つ目のコアバリュー、Our energy and passion are infectious(我々のエネルギーと熱意は伝染する)につながります。

おそらく多くの人が無意識にお金を払っている立場が上で、もらっている立場が下になることが当たり前だと感じてはいないでしょうか。でもそれって本当にそうなんでしょうか?Tigerspikeは、黙って依頼を引き受ければ対価のもらえる仕事も、もしそれがクライアントのためにならないのであれば「それは必要ありません」とはっきりお伝えします。そのプロジェクトに我々が適任でない場合もまた、はっきりその旨お伝えします。それがお互いのハッピーにつながるからです。

コアバリューの価値

日本企業ではまだまだ馴染みの薄いコアバリューですが、社員ひとりひとりにきちんと浸透していれば、想像以上にポジティブなインパクトを会社にもたらします。組織としての一体感が生まれ、さらにそれに共感してくれる人が自然と集まってきます。特に採用という観点では、Tigerspikeではカルチャーフィットは能力と同じくらい大きな判断基準の一つです。このため一人の採用にも時間はかかりますが、採用する側・される側ともに入社後のギャップがかなり軽減されます。みなさん思い当たる節があるかと思いますが、仕事が嫌になる原因って、仕事内容よりも人間関係の方が多いですよね。

みなさん、芯から共感できるコアバリューのある会社で働いていますか?

最後に

現在、Tigerspike Wayに共感し一緒に楽しく働いてくれる仲間を募集しています。詳細は弊社HPをご覧ください。ご応募お待ちしております。

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