「老人ホームのおばを元気にしたくて」元・公務員が起業!3畳の部屋で開発した「汚れない土」で勝負をかける

おウチで手軽に家庭菜園が!

札幌市のコワーキングスペースで面白い製品の話を聞いてきました。「虫がわかず、手を汚すこともない土」「水やりだけで植物、野菜が育てらえる栽培キット」なるものがあるんです。

地方から生まれるモノづくりに興味のある方は必見です。これ、おしゃれな家庭菜園を楽しみたい人に爆売れしそうですよ。

従来の土はささいなことで虫がわいてしまう

土と栽培キットを開発したのは荒磯慎也さん。

荒磯さんが開発したのはこちらの栽培キット。

キットの名前は「Crystal Farm」。商標を取得し、現在は特許取得の準備中です。

清潔に家庭菜園を楽しめるようになる

このキットですごいのは土。なんと虫がわかないんです。

従来、家庭菜園などで使われる土は「外気に触れる」「小さい虫が植え付けた卵」などささいな要因で、虫がわいてしまっていました。非常に繊細に扱わないと、ダメだったんですね。

しかし、荒磯さんが開発した土は虫がわかないので、清潔に菜園を楽しむことができます。管理も楽なんですよね

触ってみるとわかりますが、手が汚れません。触った後も、ササッと手をふくだけで土が取れてしまいます。

なので、女性でも安心して触れます。

いい土が作れたのは無機物のおかげ

このように使い勝手のいい土になったのは、従来とは違った方法をとったから。荒磯さんは以下のように語ってくれました。

特許取得の準備中なのでノウハウを教えることは出来ませんが、植物は光と無機物である二酸化炭素と水と微量ミネラルから有機物を作る動物です。なので植物という生き物の原点から考えると有機物はいらないんですよ。

お話を伺ったコワーキングスペースでは、この土を使ってメロンと枝豆とトマトが育てられていました。

こちらはメロン。

こちらは枝豆。

こちらはトマト。

トマトは、きれいな実がなっていました。

こうした野菜の他に、土に埋まるタイプの根菜も栽培できるようです。この辺は、料理好きにも受けそうですよね。

(写真は栽培キットで作ったカブ)

ラディッシュや小さい大根を育たら、おしゃれな生活が手に入りそうだな、と話を聞きながら思っていました。

ちなみに、光にはLEDを使用しているとのこと。

(手も汚れず、虫もわかず清潔に家庭菜園を楽しめ、管理も水をやるだけでいい)

これは、手軽な家庭菜園キットとしてめちゃくちゃ可能性があると感じました。

開発者・荒磯さんの起業ストーリーも面白い

製品自体もすごいですが、開発者である荒磯さんの話もすごかったです。

当初、記事を書く予定ではなかったのですが、生い立ちから開発に至るまでのエピソードが面白く、話に惹き込まれ、気づいたら記事にしちゃってました。

まず驚いたのが、荒磯さんのキャリア。もともと公務員をやっていたそうです。

在職中は役所の仕事に加えて、本来の業務とは異なりそうなイベントのフライヤー作成も行っていたそうです(イラストレーターを使って)。

これは、役所によくある「予算の都合」で担当していた業務だったんだとか。それをこなすうちに、イラストレーターのスキルが身についたんだそうです。

栽培キットの説明書を自作するほどのモノづくり愛

ここでのスキルは現職に生かされているようで、栽培キットの説明書はなんと自作。

(この話を聞いて、ジョブズの言う「点と線」の話を思い出しました。人生って何が起こるかわかりませんね)

起業家との交流によってモノづくりへの情熱がメラメラと

公務員として働いていた荒磯さんですが、諸事情により退職。その後は、知り合いのコンサルタントのつてで、起業家から経営のノウハウを学びました。そこで刺激を受け、何かを作りたいと思うように。

そんなことを思っていたとき、転機が訪れます。それは、高齢者施設に入った大叔母さんの話を聞いた時。

荒磯さんが大叔母に施設の状況を尋ねた際、「ずっとテレビを見ている」という悲しい答えが返ってきたそうです。そこで寂しさを感じ、大叔母のためにできることを考えたんだとか。

大叔母の話を聞いてその日にアイデアを思いつく

その日の深夜3時に思いついたのが栽培キット。家庭菜園のように植物や野菜を育てれば、趣味を見いだすことができ、大叔母も癒されるのではないかと考えたそうです。

そこで思い出したのが研究者である父の過去研究。それは土に関する基礎研究で、栽培キットに活かせないか考えたんですね。

そして、夜通しアイデアを練り、明け方に父にプレゼン。そこでOKが出て自身で研究を始めたそうです。

研究がうまくいかず、市場のニーズに悩み苦しい時期もあった

父の研究を引き継ぐこと2年。その間、自宅にある3畳ほどの部屋で研究を重ね、ついに手が汚れず、虫のわかない土を開発したんです。

荒磯さんは、研究の間ツラかったと語ります。

その理由は「いま作っているものが世間で受け入れられるか、価値あるものかわからなかったから」、「研究自体が正しい方向に進んでいるのかもわからなかったから」。

その時期は本田宗一郎さんなど、過去の経営者の自伝を読み、彼らの苦しい時期を知って励まされていたそうです。

このようにして開発された「土」と「栽培キット」なんですから、応援するしかないですよね。

今後はデザインを改良しながら、売り出していく

で、販売してるの?という話ですが、現在は以下のサイトで販売中です。

キットのデザイン改良のために読む本も変わったそうで、「植物や土壌の専門書からDIY本や塗装の本を読むようになった」とのこと。

やっぱり人間には直感が大事

ちなみに、今はイラストレーターのスキルを活かして受託の仕事も受けている荒磯さん。キットを作る前は、受託開発で食べていこうとしていたようです。

しかし、劇的なきっかけでアイデアが降ってきて、今の仕事にピボットしたという話は、同じく独立した人間として共感するところがありました。

ほんと直感て大事ですよね。

おしゃれな飲食店に設置してその場で食べられたら、、

紹介してきた栽培キット。都内に住む高所得者を相手にすれば、勝機があると感じました。また、上質な暮らしと紐付けて、おしゃれな家庭菜園から自作料理を作りたい人向けにも需要がありそうです。

他にも、「おしゃれな飲食店に設置し、その場で収穫して食べられる体験を提供するのもアリ」という声もあるそうです。これだけ可能性のある土と栽培キット。デザインのブラッシュアップ次第では、バカ売れしそうですね。

作り手に惚れるサービスは面白い

また、荒磯さんの経歴も面白いですよね。安定と言われる公務員を辞めて、ひとりでモノづくりをして売り込んでいく姿がロック過ぎます。自分で事業を起こしちゃうとかマジでかっこいいです。

このように、人間性にも惚れる商品というのは個人的に大好きなので、今後の動向を見守りつつ、応援していきたいなと思った次第です。

荒磯さんはFacebookをやられているので、興味を持った方はコンタクトを取ってみてください。これ、流行りますよ。

皆さんも応援してくださいね。

以上、 プロブロガーのタクスズキ @TwinTKchanがお送りしました。

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Originally published at laugh-raku.com on July 22, 2015.

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