【ユニバーサルバンク・ブログ】ブロックチェーン技術を用いて未公開株の取引!?Nasdaq Linqについて調べてみた。

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ブロックチェーン技術を使い、未公開株取引をしているNasdaq Linq(Nasdaq Private Market)を少しだけ調べてみました。

Nasdaq Private Marketとは?

2013年03月06日にSHARESPOSTとNasdaqが共同で立ち上げたジョイントベンチャー。2015年10月22日にSHARESPOSTが同社の持ち株をNasdaqに売却し、現在はNasdaqがオーナー。同時期にSECONDMARKETというセカンダリーマーケット(非公開株二次市場)運営者を買収した。

Nasdaqによる未公開株取引市場ということで注目を集める。

SHARESPOSTとは?

2009年に設立以降レイトステージの未公開株を取り扱う。取引には適格投資家の認定が必要で取得した株式を一年間保有する規定が設けられている。2014年の3月に立ち上げられたSharespost 100は成長中のレイトステージベンチャーに投資しており、最小投資額$2500から受け付けている。登録後にプライベートエクイティの担当者からの説明があるなど、真摯なサービスが特徴。

SECONDMARKETとは?

2004年に設立され、ニューヨークを拠点とするセカンドマーケットは、非公開会社株式、リミテッド・パートナーシップ持分、オークションレート証券、破産債権、住宅および商業用不動産モーゲージ証券、新株予約権証券/制限付き株式、ホール・ローンといった非流動性資産向けの最大規模のセカンダリーマーケットを運営している。セカンドマーケットは、2009年には約20億米ドルの取引を行い、セカンダリーマーケットには、国際的金融機関、ヘッジファンド、プライベート・エクイティ投資会社、ミューチュアルファンド、事業会社、その他の機関投資家および適格投資家を含む8000以上の投資家が参加し、全体で1兆米ドルを超える資産が運用されている。

Nasdaq Linqとは?

Nasdaqは2015年10月27日にブロックチェーンを使った未公開株取引システム「Nasdaq Linq」を発表した。同システムはNasdaq Private Market内のExactEquityというクラウドベースのシステムを保管するシステムとして運用される。未公開株取引にブロックチェーンを使うのは世界初。

なお、現在は

・Chain.com
・ChangeTip
・PeerNova
・Synack
・TangoMe
・Vera

の6社が調達する予定。

Nasdaq Linqの開発

開発をChain.com、UXデザインをIDEOが担当。
IDEOによるデザインがこちら (Images by Pete Rizzo via CoinDesk)

Chain.com とは

chain.comは2014年02月に創業したエンタープライズブロックチェーンプロバイダー。2015年09月にVISA、Nasdaq、Capital One Finantial、City Bank Venturesなどから調達している。このサービスは「簡単に体験できること」「本番環境がセキュアであること」「システム及びネットワークがオープンソースであること」の3つを売りにしており、デベロッパーフレンドリーなプラットフォームを実現している。

ブロックチェーン技術の証券取引での活用

ブロックチェーンの注目されている機能は以下の2つである。

・分散型処理
・Proof of Work

この2つにより、証券市場でブロックチェーンを使えば、分散的な保管・管理により、大幅なコストダウンが期待される。また、PoWによりセキュリティの大幅な向上を実現できる。

ビットコインニュース (http://btcnews.jp) によるとオーストラリア証券取引所「ASX」がブロックチェーン技術を検討しているという。また、同社CEOであるエルマー・フンケ・クッパー氏はブロックチェーンのユースケースの例として、市場参加者が彼らにあった方法で決済を確定(finalise)する手段を選択できるようにすることを想定している。

こういったものをスマートコントラクトという。スマートコントラクトとはコントラクト(契約)をスマートに行えるコンピュータープロトコルのこと。 契約の条件確認や履行までを自動的に強制させられる。NBitcoinの開発者であるニコラ・ドリエ氏によると「スマートコントラクトはセルフエンフォーシング・コントラクト、つまり「自力執行権のある契約」という表現の方がその性質をよく表します」と言う。(https://www.coin-portal.net/2015/11/10/3593/

ASXのケースに置き換えると、設定しておくだけで契約が成立した段階での決済が自動化される。このスマートコントラクトは株だけでなく、債権や不動産取引等にも応用可能である。今後こういったスマートコントラクトを活用したサービスが増えていくだろう。

以上が、

【ユニバーサルバンク・ブログ】ブロックチェーン技術を用いて未公開株の取引!?Nasdaq Linqについて調べてみた。

でございます。

読んで頂き誠にありがとうございます。

株式投資型クラウドファンディング(エクイティクラウドファンディング)およびブロックチェーンを用いた未公開株式取引に関してお話頂ける方がいらっしゃいましたら、ユニバーサルバンク株式会社(info@universalbank.co.jp)か、ユニバーサルバンク株式会社代表鳥居宛(https://www.facebook.com/yuki.torii)か、ユニバーサルバンク関係者にお声がけ頂けると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。

【ユニバーサルバンク株式会社について】

2015年5月、日本およびアジア・米国のインターネット分野のベンチャー企業に投資を行うベンチャーキャピタル「East Ventures」のDirectorとして3年勤務した鳥居佑輝が創業。現在、10名程のメンバーで株式投資型クラウドファンディング(エクイティクラウドファンディング)の分野に関して模索している。
2015年11月、学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」を運営するアカデミスト株式会社が”仲間入り”している。

出典

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/102803537/
http://www.coindesk.com/nasdaq-to-unveil-blockchain-based-platform/
http://jp.techcrunch.com/2015/10/23/20151022nasdaq-acquires-secondmarket-to-help-startups-sell-shares/
http://jp.reuters.com/article/jt8346099-nasdaq-sharespost-idJPTJE92501E20130306
http://www.nasdaq.com/press-release/nasdaq-announces-inaugural-clients-for-initial-blockchainenabled-platform-nasdaq-linq-20151027-00986
http://sharespost.com/site/assets/files/1494/2013-03-06_nasdaq_omx_and_sharespost_to_form_private_market.pdf
http://sharespost.com/site/assets/files/108995/sharespost_sells_interest_in_nasdaq_private_markets-october-22-2015.pdf
http://btcnews.jp/asx-suggest-using-blockchain-for-equity-market/
https://www.coin-portal.net/2015/11/10/3593/
http://www.businesswire.com/news/home/20100225007154/ja/

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