ビジョンとは何か

Yoichi Yagi
3 min readDec 29, 2015

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ビジョンとは自分が進んでいくための、目標や方向性を示す羅針盤であり、歩みを進める船でもある。

ビジョンは目標地点の事、その単体を指される場合が多いように思う。
しかし、ビジョンというのは、その過程も指し示す役割を持つ。

ビジョンは複数の構成要素を持って成り立っている。

ビジョンには「目的」が必要となる。

目的は、「なぜやるのか」を説明し、「何を成したいか」を掲げるものである。
それがなぜ必要なのか、なぜ必要とされているのかといった、目的自体の存在意義が明確にする必要がある。また、その意味を問いただせるものである必要がある。

ビジョンには「価値観」が必要となる。

価値観は、目的を達成する過程における、行動指針や行動基準になる。
価値観は行動が伴うものに対して向けられる必要がある。また、ある行動を強いられた時は1つの価値観を持って行動すべきである。
複数の価値観を持っていて、それらが戦う事になった場合、どちらを優先するのかの順位を決めておく必要がある。

ビジョンには「未来のイメージ」が必要となる。

未来のイメージとは、最終的な結果に対する鮮明なイメージである。
また、そのイメージは無くしたくないものでなく、創りだしたいものである必要がある。
未来のイメージは、そこまでの到達プロセスではなく、最終結果そのものである。

これらを持って、「今この瞬間、直面している問題に対して向き合う際に駆使される」のがビジョンである。
また、個人的な解釈として、ビジョンは「現時点」の自分と、考えうる中で最高とされる「イメージ」とを、「時間の軸」で結びつけるものだと考えている。

ビジョンは複数共存することが出来る。人生のビジョン、会社でのビジョン、家庭でのビジョン…、など、どんな場所においても作る事が可能である。
それらのビジョンにおける最高のイメージへ到達するためにかける時間が、それぞれのビジョンによって違う。
その時間軸の中で問題に直面した時に必要となるのがビジョンであり、向き合う回数が多いと考えられるものほど、難易度の高いビジョンである。

自分の中で落とし込むビジョンとしてはこのままでも良いのだけど、人々に伝えるようなビジョンとなるとそうはいかない。そこにはキャッチコピーやスローガンとして、全ての要素を一文に凝縮したようなものが必要となる。

個人的に近年最も感動したスローガンは、マツダの”Be a driver.”だ。
デザインコンセプト「魂動」を打ち出し、車好きのための車を作っている集団と印象付いた。
ただでさえ車好きじゃないと車を買わなくなっている今の時代、作っている人にも使う人にも向けた、素晴らしいビジョンだと僕は思う。

意思なき所に道は拓かれない。

ザ・ビジョン

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