ニコンと「ものづくり」

カメラ(だけではありませんが)メーカーのニコンが、なんともヤバげな感じです。

すでに発表されていたDLシリーズは、高級路線のコンパクトタイプのデジタルカメラなのですが、これを、採算が合わないということで発売中止になるとのこと。ニコンファンとしては残念ですが、仕方ありません。私の最初のカメラもFE2という素晴らしいカメラでした。

と言いつつも、これを買うかと言われると、僕も怪しい。多分、買わないと思います。タダならもらいますが、ここに費やすだけのお金があれば、別のものを買うでしょう。

10年前と比べて、おそらく写真を撮る人そのものは増加したと思いますが、これは、カメラメーカーが出しているカメラで撮影したものではなく、圧倒的にiPhoneに代表されるスマートフォンで撮影されたものであると思っていまし、実際そうでしょう。iPhoneがこの世に出て10年という時代ですから。

それはそれとして、このDLシリーズだけではなく、ニコンという会社全体も、ちょっと危なっかしいところがいろいろ出てきてしまっていると思わされます。

先日でたウエアラブル、アクション系カメラのKey Missionシリーズもパッとしません。実際に使っての感想というわけでもないので、確かなことは言えませんが、アマゾンでのこの製品のレビューを見てみると、かなり悲惨です。これを見て、買おうという人はほとんどいないのではないでしょうか。私も、170あたりを検討したのですが、全く買う気も失せてしまいました。

そして、レビューを読んでみると、そして別の個人的な体験からもすると、ソフトの部分がかなり致命的に悲惨である、という印象です。

アマゾンのKey Missionシリーズのレビューもかなり悲惨ですが、ニコンが出しているiOS用のアプリの評価も燦々たるものです。レビュー数は22件。そして、評価は5段階中の2です。使っている人も少なければ、アプリとしてもお世辞にも使い勝手が良いとはいえないという感じです。そして、実際、私も使ってはいるものの、決して洗練された良い出来であるとはお世辞にもいえません。ひどい、とまでは言いませんが、積極的に使ってみよう、という気には全くなりません。

さらに言いますと、ニコンが出していたGPSアダブターのソフトウエア部分も、途中から見捨てられてアップデートされなくなってしまいました。

憶測で言いますが、ニコンは、ソフトウエアをまともに作るだけの余力がないのでしょう。あるいは、日本の会社と社会が大好きな「ものづくり」に異常にこだわっていたために、ソフトウエア開発を軽視していたと言えるでしょう。

ちなみに、上記のiOS用のWireless Mobile Utilityは、昨年アップデートされたのが、たった一回だけです。バージョン1.0.0.が出たのが2012年の8月です。現在のバージョンは1.5.0です。なんとか現行製品に対応させています、程度という印象です。ここから攻めの姿勢を出して、もっと良くしていこう、モバイルアプリなしにはニコンの製品は立ち行かなくなるくらいにしよう、という姿勢は全くみることができないと思いました。

おそらくこれでは、数年のうちにニコンという会社がなくなってしまう可能性もある気がします。運が良ければブランド名だけが残るかもしれません。もうすでにコンタックスもミノルタもコニカもなくなってしまっています。ニコンだけが生き残れるなどという甘い話はないはずです。しかし、それではあまりにも残念な気もします。

D500なんてものすごくかっこいいカメラですし、あんまり使っている人を見たことありませんが、Nikon 1シリーズのJ5なんて、だいぶブラッシュアップされて使えるようになってきています(動画を撮影すると日付が1970年になってしまうという初歩的なバグもありますけどね)。

Nikon 1シリーズのJ5とV1

いうまでなく、ニコンというのはカメラ、光学のメーカーとしては世界トップクラスでしょうけれど、それを現代の会社として通用させるソフトウエアの会社としては全然ダメということであると思います。

ぜひ、21世紀も通用する会社であってほしいものです。

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