日本人向けのICO告知をALISが決断するまでのストーリー

ALIS
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Aug 10, 2017 · 12 min read

こんにちは、日本の皆さん。今日この発表ができることをALISチーム一同大変嬉しく思っています。ALISはこれまで、日本人向けにICO ( Initial Coin Offeringの略称でトークン発行による資金調達のことを指す )告知を行わずに活動してきました。それは、資金決済法の改正に伴う仮想通貨交換業の法規制を考慮する必要があったからです。平成29年4月1日、日本は世界に先駆け「改正資金決済法」を施行しましたが、当時はICOが今ほどメジャーな存在ではありませんでした(BRAVEが30秒で3,500万ドル集めことを誰が当時予想できたでしょうか?)。改正資金決済法は 立法時点でICOを想定した作りにはなっておらず、舐めるように見たところで事業者側が合法性について白黒つけることは難しく、私たちは日々頭を悩ませました。活動の透明化と不誠実な行動の排除を活動理念に置くALISにとって、曖昧な状態での情報発信や告知は断じてするべきではないと考えたからです。

しかし、ようやく日本の皆さんへ伝えることができます。ALISは日本初のブロックチェーンを活用したソーシャルメディアプラットフォームを作るためにICOによる資金調達を実施します!

※ 本記事は、現時点のALISチーム見解となります。今後、金融庁や財務局との意見交換や指導を通じて方針が予告なく変更となる可能性がありますのでご了承ください。ICOに参加される方は、各個人の判断でのご参加をお願いします。

ALISのICO事例が日本のブロックチェーン技術の発展や新しい資金調達の手法確立のために少しでもお役に立てるようであれば幸いです。もちろん、私たちにできる協力は今後も惜しみません。共に、日本が世界で戦うための成功事例を一緒に作りたいと思います。

ALISの基本情報はサイト上のホワイトペーパーを、活動履歴はTwitterを見てください。

以下、ALISを応援してくれているファンへの報告と日本でこれからICOを検討されている起業家の皆さまに向けて、ALISの活動ストーリーを記します。少しでもお役に立てるなら幸いです。

ALISの歩み

  • 安の声がけで石井と水澤が参加。3名でチームを結成
  • 石井がSteemitに投稿した記事で$30を一日で集め、ブロックチェーン×ソーシャルメディアの可能性を感じる
  • ICOでの資金調達を実施しようと日本法人を設立
  • 某、仮想通貨交換業大手の先輩とディスカッション。法の壁を知る
  • 自力で関連法案を舐めまわして挫折。法務スペシャリストの亀井に泣きつく。亀井が参加。 日本向けのICOをあきらめる
  • 世界に向けたICO準備のために香港法人を設立(石井が急遽香港にFly)
  • 英語版サイトリリース(日本版サイトはすぐに閉じることに・・・)
  • 中国版サイトリリース。中国出身のBatoがチームに参加。
  • Twitter、Slackを中心としたコミュニティ作りをスタート
  • イーサリアムベースのトークン交換システムを開発
  • ホワイトペーパーをリリース
  • 関係各所との打ち合わせ内容をもとにチーム内の議論を経て、日本向けICO告知に踏み切る。
  • 急遽日本語サイトとホワイトペーパーを復活(今ここ)

一度国内向けICOを断念した当時、もちろん、強引に国内向けICOを強行することもできましたが、ただでさえ仮想通貨・ICOに関しては情報の錯綜や不透明性が高い分野です。私たちは心の底からブロックチェーンと仮想通貨の未来を信じているため、これ以上質の低いICOや混乱をまねく行動でこの業界の地位を陥れるべきではないと 考え国内向けにはICOを行わないと判断しました。結果、今に至るまで海外事業の経験はおろか、海外在住経験さえろくにない私たちではありましたが、ICOが合法と言われる海外で法人を設立し、海外ユーザのみをターゲットにICOの準備を進めて参りました。
しかし、この度、改めて法規制を確認し、日本人向けにICOを実施することを決断しました。これは、現時点でICOを日本人向けに実施しても法制上適法であると判断したためです。一方で、世界中でICOによる資金調達が当たり前になる中、日本国内のブロックチェーンプレイヤーが「改正資金決済法」の影響でICOによる資金調達に踏み切れないことは、日本のスタートアップやソフトウェア業界の足かせになってしまう危機感を覚えています。このような思いの中、本論点について述べることをご認識いただけますと幸いです。

日本向けICO告知を行うための論点・見解

私たちが議論を行った中での主な目的と論点・見解は以下の通りです。この内容はあくまでALISチームとしての解釈としてご理解ください。

論点 : 日本居住者向けにICO参加を呼び掛けられるか否か。
回答:現時点で日本居住者向けにICO参加を呼び掛けることは可能と考える。

関連する法規制として、1.資金決済法、2.金融商品取引法の規制があると理解しております。それぞれの規制について私たちの見解は以下の通りです。

1.資金決済法について

資金決済法では、「仮想通貨にかかる規制」「前払式支払手段にかかる規制」についてそれぞれ検討する必要があります。

・「仮想通貨にかかる規制」
資金決済法において、仮想通貨交換業を行うためにはその登録をする必要があるとされています。

私たちは現時点ではその登録を行っておりません。しかし、これは、ICOを行うのに資金決済法で定めるところの仮想通貨交換業者の登録が全く不要である、と考えているわけではありません。そうではなく、私たちは、ICOを行うことのみをもってそれが仮想通貨交換業者に該当するかどうかを判断するのは拙速だと考えており、ICOだけでなく、あくまでICOを含めたALISが今後実施するであろうビジネス全体を鑑みて判断をする必要があると考えているということです。

その前提を踏まえると、ALISは日本において仮想通貨を使ったソーシャルメディアの運営を検討しているため、当該事業を実施する前には仮想通貨交換業者の登録が必要になると考えています。

一方、ICOを行うタイミングでは、その登録はまだ行う必要がないと考えています。というのも、周知のとおりICOとは資金調達の一手法です。通常、資金調達が成功して初めて事業をスタートすることができますが、仮にそれ以前に登録が必要となってしまうと、事業をスタートする準備のために事業の登録が必要となってしまい、登録行為自体が本末転倒になってしまいます。ICOの趣旨も考慮した上で、ICOが成立し、「実際に事業を行う算段が付いた段階で事業者登録をすれば法の要請をみたしているといえる」というのが現時点での私たちの見解です。
今後の日本の成長を考えると、日本でのスタートアップの活性化、ICOの普及は避けて通れないと考えております。上記見解は、資金決済法第1条に定める「資金決済に関するサービスの提供の促進を図る」という法目的に照らし合わせても、ICOの普及のためには、ICOの性質上妥当であると解釈しています。

また、ICO自体は限られた短い期間において実施されるものであり、仮想通貨交換業者の要件である「反復継続性」(金融庁 事務ガイドライン 第三分冊:金融会社関係 16.仮想通貨交換業者関係P.5)を満たすものではないとも解釈しています。これもICOのみでは必ずしも登録が必要とはならないと考える理由の一つです。

しかし、資金決済法の目的として「利用者等を保護」することも挙げられています。これについては、ICOが成立した暁には適切に登録がなされるため問題がないですし、仮にICOが不成立だった場合には私たちのスマートコントラクトの実装に従い、支払われたイーサリアムはすべて返金されます。ブロックチェーンの性質上、ICOを実施するALISメンバーであってもこのルールを変更できない明示的な強制力を持つため、利用者に不利益が発生することもありません。必要であればALISのスマートコントラクトはすべてGithub上に公開しているので見ていただきたいです。この点でも私たちの行おうとしていることは適法であると考えています。

・「前払式支払手段にかかる規制」について
私たちの発行するALISが前払式支払手段にあたる場合には、「自家型前払式支払手段」・「第三者型前払式支払手段」に該当するかにより当局への届出・登録がそれぞれ必要になります。

ここで、資金決済法に定める「前払式支払手段」とは以下の要件を満たすものです。
①金額・数量の財産的価値が証票等に記載・記録されること
②金額・数量に応じる対価を得て発行される証票等、番号、記号その他のものであること
③代価の弁済等に使用されること

私たちの発行するALISはあくまで仮想通貨として発行しようとするもので③の「対価の弁済等に使用される」ことを予定しておりません。よって、「前払式支払手段」にかかる規制を受けるものではないと解釈しております。

2.金融商品取引法について

投資家から出資を募り、その出資を用いて事業を行い、出資対象事業から生じる収益の配当又は当該事業に係る財産の分配をする(集団投資スキーム)場合、金融商品取引法上、第二種金融商品取引業者としての登録が必要となります(いわゆるファンド規制)。
私たちは、ICOをもとに資金の調達を行うものの、収益の配当や分配を行うものではありませんので金融商品取引法の規制に抵触するものではないと解釈しております。また、現時点では、当該ファンド規制は金銭や有価証券の出資を対象としており、今回のICOにて行う仮想通貨による出資までを規制するものではないと解釈しております。この点でも金融商品取引法の規制に抵触するものではないと解釈しております。

以上、私たちが現時点で日本の居住者向けにICOを実施することが法的に問題ないと考える根拠となります。

※ただし、あくまでこの見解は現時点での見解であり、今後この見解を変更せざるを得ない状況になる可能性もありえることを付け加えさせてください。

今後も私たちは、弁護士等の有識者とも議論を進めながら引き続きコミュニケーションを密にとりつつ適法にICOを進める所存です。


追記(2017年8月21日)

弁護士との会話を踏まえて、私たちの見解を以下の通り変更いたします。ただし、私たちの見解としてICOを行うに当たり現時点で何らかの登録等が必要というわけではない、という点は依然として変わらず、この度の見解の変更はICO自体に何らかの影響を与えるものではないと考えております。

  • ICOを行うにあたり、現時点では、私たちの発行するALISトークンはデジタルトークンであり、仮想通貨ではないと考えております。

以前までの見解はあくまで仮想通貨としての性質をもつようになった段階での解釈となりますが、改めて弁護士との検討を行った結果、ICO時点では仮想通貨ではなくALISというデジタルトークンを発行するにすぎないのでそもそも資金決済法上の規制下にあるものではない、と結論に至りました。

理由としては、まず、仮想通貨は、資金決済法において、以下を要件の一つとしております。(資金決済法2条5項)

「物品購入・サービス提供を受ける場合に、これらの対価の弁済のために不特定の者に対して使用でき、かつ、不特定の者を相手方として購入および売却ができるもの(これと相互に交換を行うことができるものも含む)」
当初、私たちはICOが成立し、事業を開始した暁には、ALISトークンもこのように使うことを想定し、ALISトークンが仮想通貨である前提で検討を進めておりました。

しかし、弁護士の見解を踏まえ、

  • 現時点では、ALISトークンは対価の弁済として使えるようなものではないこ
  • ICOでは、ユーザは現在流通している仮想通貨(Ethereum)を使ってALISトークンを購入するのみで、EthereumとALISトークンは相互に交換できないこと
    これらを考慮すると、ALISトークンは仮想通貨に該当せず、ICOではALISトークンという物品を販売しているに過ぎないと法的には整理できる

と、現在では考えております。よって、資金決済法で求められているような登録等の規制は現時点では不要と解釈しております。

今後、私たちは、ICOが成立し、実際に事業の立ち上げを行っていく中で、ALISトークンを仮想通貨として世の中に流通させていきたいと考えております。仮にそうなった場合にはALISトークンは仮想通貨に当てはまるようになりますので、ALISトークンが仮想通貨として使えるように取引所への登録も行っていく予定です。この点においては、今後必要なタイミングで仮想通貨交換業の登録を行うという従来の見解と異なるものではありません。

一方、Ethereumを使ってALISトークンを販売するということはウェブ上で物品を販売することになりますから、特定商品取引法(以下、特商法という)に定める通信販売に該当するものであると認識しております。これについては引き続き特商法に定めに基づいて、適法にICOを進める所存です。

以上が今回の解釈の変更になります。この解釈を受け、私たちはより適法に、法的にグレーな部分がない形でICOを実施できるものと考えております。

また、以前の文書のうち、一部、金融庁の見解を示しているようにも見えかねない部分がありましたが本文書はあくまで弊社の見解を示したものですので、該当箇所を削除・修正いたしております。ただし、当該修正についても特に弊社の見解を変更するような修正は行っておりません。

※こちらの見解は2017年8月21日時点のものです。状況は目まぐるしく変わりますので、実際にICOを検討される場合は専門の弁護士や関係省庁にご相談することをおすすめします。(2018年1月24日追記


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