裏腹(love in vain)

角砂糖が溶けていく
熱い湯の中で ゆっくりと ゆっくりと

唇の手前で溢れて
天板を濡らし脚を伝って 地に溜まっていく

浸みこめないアスファルトは
全てが宙に消えるまで
毅然と黙り続ける

それだけ

返り咲いた花は
タンポポより弱々しく
柔らかく潰れてしまうけれど

地を這い 脚を登って 近づこうとしていく
夕刻が近づいても

目の前の椅子には自分の影だけが伸び
誰も見ていなくても