世界最年少でユニコーン企業となった血液検査ベンチャー セラノス創業者 Elizabeth Holmes(エリザベスホームズ)

#Genius50
5 min readSep 24, 2015

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出典:http://wired.jp/2014/08/10/new-blood-test-vol12/

第2のスティーブ・ジョブスと呼ばれる女性をご存知だろうか。「注射が怖くて、嫌いだった」という理由でバイオベンチャーであるセラノス社を設立。痛くて、高価で、時間のかかる血液検査。その常識が今覆ろうとしている。たったの1滴の採血で済み、そのうえ安くて痛くない。さらに検査に時間もかからない。そんな血液検査がアメリカで広がろうとしている。

スタンフォード大学を19歳で中退!?

エリザベス・ホームズは1984年2月3日に、アメリカのワシントンにて生まれた。彼女は幼い頃、祖祖父に関する伝記を読むことが多かった。彼女の祖祖父は、優秀な外科医であり、後にホームズは彼の本を読んで多くの影響を受けたと語る。また、誕生日には同世代の子供達がバービー人形をもらうのに対して、ホームズは工学の視点から、あらゆるものを組み立てるツールキットを貰っていた。その後、父が中国に転勤することになり、彼女は10代の長い期間を中国で過ごした。その後スタンフォード大学に入学するが、研究を積み重ねるごとに、その当時の血液検査に問題が多いと感じる。ホームズはこう語った。

アメリカでは毎年何十億という検査が実施されていますが、そのうちあまりに多くが緊急救命室で行われています。ですが、もし病院に運び込まれる前に血液検査が終わっていれば、診断は早く済むでしょうし、病院に着くまでに処置できる余地があるかもしれない。検査の障壁となるものを取り去ることで、臨機応変な対処ができるようになるのです。

引用:livedoor.news

19歳で世界でも有数の名門大学をやめることに彼女にためらいわなかったのだろうか。

注射針が怖いんです。唯一怖いものが注射針ですね。それ以外の理由としては、人生をかけてヘルスケアシステムを改善したいと思っていたことが挙げられます。愛する人が大病を患ったとき、病気に気づいたころにはもう手遅れだったということがあるでしょう? そんなときは、本当に心が痛みます。それらのことを考えると難しい決断ではありませんでした。

引用:WIRED

愛する人のため。人類のため。大学2年生だったエリザベス・ホームズは、この時代錯誤な血液検査を再発明し、広範囲にわたる超高速診断と予防医学の先駆者となる未来を思い描いていた。

ほんの一滴。痛くない血液検査。

http://read.bi/1L7lc1f

彼女はスタンフォード大学を中退し、払わずに済んだ授業料で自身の臨床検査会社セラノスをつくる。2003年に起業し、大手薬局チェーン店のウォールグリーンズとの業務提携を成し遂げたことで加速度的に普及が進んだ。

そして2013年の秋、カリフォルニア州パロアルトにあるウォルグリーン薬局に、ホームズが手がけた新たな血液検査サーヴィスが導入されることになった(ゆくゆくはアメリカ全土に検査施設を導入する計画である)。

この検査に、採血管はいくつもいらない。検査項目ごとに異なる容器が必要だった従来の検査方法と違い、セラノス社の提供する方法であれば、痛みの少ないピンプリック法(指先を小さな針で刺す方法)で得られるたった1滴の血液だけで済んでしまう。それだけでコレステロールのチェックから高度な遺伝子分析までを含む数百という検査を可能にし、より早く正確で、はるかに安価な血液検査を実現させたのだ。

引用:WIRED

彼女の発明は、もしアメリカの全検査機関が同価格の検査を導入すると、10年間でメディケアが980億ドル、メディケイドで1040億ドルを節約できる計算になるという。

リスクを取らない人に変革は起こせない。

彼女は人生で最も大切な時に、大きな決断を下し無我夢中で走ってきた。ホームズは10年間無休で働いてきた。デートも遊びもすべてを犠牲にして。だからこそ、大きな革命を起こすことができ、また人類の生活に貢献することができた。彼女の自分を信じる力。夢を追いかける姿勢。その1つ1つの要素が化学反応を起こしたからこそ、セラノス社をユニコーン企業へと成長させ、世界最年少ビリオネアとなることができたのではないだろうか。

彼女の強さの源泉はどこにあるのだろうか。

私の人生の目的は、世界に変化を与えること。だから、あらゆることを犠牲にしてもいい。ただ、信念を貫いた人生を送りたい

引用:クーリエジャポン

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