転職とエンジニア採用に関しての基礎

転職やエンジニアの採用について考える記事ってあまり世の中にない気がするなぁと思ったので、自分の知識や価値観の共有と、これらに対するフィードバックを募ることの2つの意味で少し書いてみます。

採用側

パッシブな採用活動よりもアクティブな採用活動を行う

バリバリ働いているエンジニアは基本的にあまり求人広告を見ません。どちらかというと業界未経験者や学生が求人広告をよく見ると思います。もし即戦力となるエンジニアが欲しいのであれば、彼らの生態に合わせたアプローチの仕方をするべきです。

エンジニアが企業やサービスを認知するのは、主に技術的なブログの記事やテックミートアップ(勉強会)などです。あるいは技術のある界隈で有名な人が所属していたりすると認知される、というのもあります。

いずれにせよ、簡単に言うと「お金で解決できない」のです。現場のエンジニアと一丸となって採用に向けたアクティブな活動をしていかないと良いエンジニアは獲得できません。

どんな人が欲しいか明確にしておく

なんとなく「良い人が欲しいなぁ」と考えるだけで済ませてはいけません。エンジニアを採用したいと思っている背景を洗い出しましょう。人事担当者がそのあたりをクリアにできていないのなら、現場の人間によくヒアリングして明確にするべきです。

この「どんな人が欲しい」というのをリストアップすると、求人広告として載せる「要求」になるはずです。この「どんな人が欲しい」と「要求」に食い違っている部分があるとしたら、それはおかしいことです。

有能な人事にかつて言われたことの中に、「具体的な人物をイメージすると良い」というのがあります。自分が知っている人物をイメージしながらであれば「どんな人」というのをリスト化するのが容易になるのです。

相手の事情に合わせたアクションを取る

候補者が「カジュアルに話を聞きに来る」というケースが一般的になりました。これは候補者が現段階で転職する意志を持っているかどうかに関わらず、自分の会社に興味があるので話を聞きたいということです。素晴らしいことです。

ですがこういうスタンス候補者に対して、採用面接をセッティングしてしまったり、無理に勧めたりしてしまったりというのは候補者にとってネガティブなイメージを受けてしまうことがあり、あまり良くないと思います。

代わりに、「自分の会社のどういった点に対して興味を持ったのか」や「そもそもどうして興味を持つに至ったのか」などをヒアリングしながら、自分の会社のビジネス面と働き方の面の両方からアピールしていく方が採用に繋がりやすい気がします。

被採用側

常にアンテナを立てておく

今すぐ転職する気持ちがなくても、他の会社に話を聞きに行ったりするのは良いことだと思います。もちろん、会社の担当者の時間を割いてもらっているという感覚は忘れないようにしましょう。ですが互いに情報を交換する場でもあるので、あまり遠慮しすぎる必要もないと思います。

所属している会社に「3年/1年/半年は居ないとなぁ」という感覚だけで在籍している人は少ないと思います。会社で扱っているビジネスやそこでの働き方に納得して入社して、納得し続けているから今も働いているはずです。

そうでなければ、より自分にとってメリットの大きい会社に移るべきなのは言うまでもないです。ですがその際、移る会社の選択肢を持っていないとしたら、それは大きな問題です。

そうならないためにも、常にアンテナを立て、どんな会社がどんなビジネスを展開していて、どんな技術を扱っているのかは知っておくべきだと思います。これは自分の会社で働く際にも武器になります。業界に詳しいというのは技術に詳しいのと同じくらい大切なことです。

自分の市場価値を維持する/高める努力をする

エンジニアはあまり年功序列ではありません。言い換えると、何もしなくても会社にとっての自分の価値が上がるというわけではありません。扱われている技術がコンスタントに変化していく関係上、むしろ何もしなかったら市場価値は下がっていきます。

一般的になった比較的新しい技術をキャッチアップしてやっと自身の市場価値を維持することができます。フロントエンドエンジニアであれば、今Reactを扱えるという価値は、昔のjQueryを扱えるという価値とほとんど変わらない、といった具合です。もし市場価値を高めたければ、専門性を高めたり、他人が扱えないスキルを選択して扱えるようにならなければなりません。

これらの努力は大切なことです。市場価値が下がることによる影響は所得だけではありません。切磋琢磨する相手が減っていってしまいますし、仕事のクリエイティビティや労働環境の悪化に繋がります。