No need register, cash and queue. Just grab, scan and go. -LAWSON Smartphone pay-
〜 レジレス、キャッシュレス、行列レス。商品を選んでスキャンして店を出るだけ。- ローソンスマホペイ - 〜
コンビニチェーンのローソンさんが新しい購買スタイルの実験として05/31(木)まで東京都内3店舗で”ローソンスマホペイ”をご提供されているので体験しました。レジレス、キャッシュレス、行列レスの購買体験をご紹介します。
※本ブログは、筆者が自らの視点で、読者として想定している流通・小売・サービス業のビジネスリーダーにお届けする最新事例を独自取材を通してコンテンツ化しているものです。ローソン社の見解ではございません。その前提を踏まえて読み進めていただけますようお願いいたします。
ローソンスマホペイとは…
ローソン公式Facebookページより
大事なことから先にお伝えします。ローソンスマホペイのポイントは「購買から決済まで全てがソフトウェアで実現されている」ということです。それがどんな意味を持つのかは最後にまとめて書きますが、簡潔に言えば、小売の決済をクラウドのエコシステムに置き換えでき、POS専用端末を中心とした基盤が必要ないということです。
実現されているコトを並べると以下になります。
・レジレス
・キャッシュレス
・ペーパーレス
通常のレジでポイントを紐づけて現金購買する場合は以下のステップをへることになります。
- 入店する
- 商品をピックアップ
- レジ待ちの行列に並ぶ
- レジでポイントカードを渡してスキャンしてもらう
- レジで商品をスキャンする
- 必要額の現金を出して渡す
- 釣銭をもらう
- 商品とレシートを受け取る
- 退店する
この購買スタイルがローソンスマホペイでどのように変わったのか、順をおってご紹介します。
ローソンスマホペイ利用にあたっての事前準備
ローソンIDを取得し、ポイントカードとしても利用可能なローソンアプリをご自身のスマホにインストールしておきます。Pontaとdocomoポイントと紐づけが可能で、スマホペイを利用しなくても、ローソンアプリでポイントカードレスな環境が整います。スマホに集約できると複数のポイントカード持たなくて済むため助かります。
多くの方がすでにご利用されているアプリだと思いますが、事前準備はこれだけです。あとは実験が実施されている店舗に行って、アプリを立ち上げ自分のスマホで決済するだけです。
ローソンスマホペイで買い物!
ここからはローソンスマホペイの画面(画像)を中心に一連の流れでご紹介します。実験店舗には利用方法に関する案内のポスターが掲示されていますので、お困りの際はそちらをご覧いただければ、スムーズに決済いただけると思います。
(1) 最初のステップは入店です。ローソンアプリ内の上記のアイコンをタップしてスマホペイ立ち上げ、Bluetoothで自動検出か、QRコードを読み取ることでデジタル入店します。今回の買い物では、自動検出を利用して入店しました。
(2) 商品をピックアップしてバーコードをかざします。サンプルはナチュラルローソンのヨーグルトドリンクピーチミックスです。美味しいですよね(‘-^*)。
(3) スキャンした商品がアプリに一覧されます。二重スキャンしてしまった場合はこの画面の”+ー”をタップして増減ができます。商品のスキャンが終わったら「この商品を購入する」ボタンをタップします。
(4) お好きな決済方法を選んで決済します。iPhoneの場合、Apple Payも決済方法に表示されます。
(5) 決済完了後に表示される退店用QRコードを店舗にあるリーダーにかざして、退店します。
新しい購買スタイル
B2Cのカスタマーとビジネスの観点から自分なりの整理をしてみました。簡単ですがご紹介します。
<カスタマーの目線>
最近「もっとも重要な資源は"時間"である」という言葉を目にするようになりました。皆さんはどうお感じになりますか? また他方「データを制するモノがビジネスを制する」そんな議論も多方面で展開されています。
レジレス、キャッシュレス、行列レスは好きなときに並ばずに欲しいものを手に入れる体験です。既にネット、ECでピックアップから決済までは、多くの方が体験されていると思います。同様の体験がリアルな買い物に実装されているイメージを持ちました。
深夜のコンビニで、店員さんが忙しく品出ししている時に、呼び出してレジ対応してもらう時少し申し訳ない気持ちになったことはあります?相手の時間を奪わないこともひとつ重要なポイントではないかと思います。
関わる方の時間を有効に使えるユーザー体験(UX)は、今後も注目されていくと感じます。
もうひとつ側面、データについて考えます。全て自分のスマホの中で一回データ化できることが、とても大きな違いです。いつ入店し、何をいくつ幾らでどんな決済手段で買い、いつお店を出たのかトレースできます。買い物に関するライフログを苦労なく取得し、必要に応じてビジネス提供側にデータ連携できます。
データ連携することで得られる体験の例をあげると、牛乳などの定期購買商品をいつどこで買っても「そろそろ牛乳がなくなります。買っていきませんか?」と適切なタイミングでレコメンドを受けられるなどです。
時間・データの2つの観点で今後のサービスの広がりを期待しています。
<ビジネスの目線>
レジスターは高価であり、釣り銭やレシートロールの準備や交換は大変です。しかし、このシステムに必要な機器は、入店ビーコン、退店読み取りのQRコードスキャナが繋がったタブレット、簡単に手に入る汎用品(コモディティ化している製品)のみで導入も維持も極めてシンプルです。
決済を含めたリアル購買がソフトウェア内で完結できる、それが意味するのはクラウドのエコシステムが既存ビジネスに置き換わっている変化を、ネットを超えてリアル店舗でも実現できるということです。
モノではないコトを売る飲食・サービス業では、既に多くの店舗でタブレットPOSによるソフトウェア化が進んでいます。大きな設備投資と維持が必要なく、月額課金(サブスクリプション)で利用できるということは、簡単に始められ、すぐにやめられることも意味します。
仮にデジタル化がまだでそれらの処理を手動で行っていた小規模店舗であれば、導入するだけでデータが取得できるようになります。それが経営にとって極めて重要であることは説明不要だと思います。
今回のプラットフォームを構築されたのはコンビニチェーン最大手のひとつローソンさんですが、広くプラットフォームを解放し、どんな小売店でも利用できるようになれば、同様の民主化が小売でも起こせます。パラダイムシフトはもう始まっています。
今後の動向を期待しながら追いかけていきたいと思います。
最後に…
実験終了まで1週間とあまり時間はありませんが、ご興味を持たれたら是非体験していただき、ご意見やご感想を教えていただけると幸いです。
では最後に改めて、ナリュラルローソンのドリンクヨーグルトピーチミックスとても美味しいのでおすすめです。よろしければ是非。