ネット広告がせせこましくなる

ネット広告のよくある光景

  1. ABテストができる!
  2. だからとりあえずこのクリエイティブで出そう
  3. 最適化したいからいくつか試そう
  4. だからたくさん作ろう
  5. 一つのクリエイティブにお金はかけられない
  6. (劇的な結果が出ない)
  7. 結局コストかけて局所最適解へ落ち着く

ABテストができること自体は、プラスでしかない。「できてしまう」ことが全体としてネガティブに働くこともあるというよい事例だと思う。

ネット広告がダイレクト広告になりがちで、かつCPAが計測できてしまうからコスト最適化重視になりがち、という環境もある。
(ターゲッティングできてしまう->オーディエンス少ない->ブランド作れないというコンボ)

プラスの性質がたくさんあるはずのネット広告が、テレビCMに比べて効果がけっして高くない。ただ安いだけということにもなっている現状。
これはオーディエンスのサイズだけではないと思う。

あ、ここまで書いていて気付いた。ネットの広告はたいていクリックに課金される。これが良いクリエイティブをつくることに、マイナスのインセンティブを与えているのではないか。

この課金形態は効果のない広告に金を払わなくていいのだけど、裏を返すとCTR(反応率)をいくら高めてもただ払う金が高くなってしまうだけ、ということでもある。

ならばなるたけクリックしてもらわないようにして、しかしクリックした後の行動だけは起こしてもらう、ということになる。

まあいろんな理由があってネットの広告せせこましいなって話を整理したかっただけなので結論はない。

もやもや

整理。ネット広告のいままでの発明

  • 入札制。レスポンス型広告とあわせることで、採算がとれるラインギリギリまで価格を自動的に吊り上げることができるもっとも画期的な発明。公平にみえて実は胴元が一番有利、という頭のいいシステム。
  • 検索連動型広告。いま欲しいと思ってるそのときに広告を配信できる画期的な手段。買いたいシグナル(=リード)をそのまま買うことができるので最も価値が高い広告。広告の割には需要を新しく作り出しているわけではないので、ただ付加価値をピンハネしているだけでもあったりする。Googleなくても結局どこかで直接買うので。リクルートも同様。
  • リターゲティング。ほぼ確実に認知があり興味分野もあってる人に配信できる画期的な手段。後述のSSP/DSP, アドネットワークとあわせることで、露出数さえあればメディアの属性が悪くても広告効果を作り出せるようにした画期的な発明。興味ベースの配信はわりと研究されてるけどリタゲ以外に成功してない。
  • アドネットワーク。広告効果が低くてもそれらを束ねて露出数でごまかすためのシステム。リタゲと組み合わせることでメディアの属性を無視して効果の高い広告を配信することができる
  • SSP/DSP. 広告在庫を切らさないことで売り上げを上げるための苦肉のインフラ。メディアの属性を無視して露出数だけを確保することになるけど、リタゲがあるので価値が出る。ネットならでは。
  • アフィリエイト。おおまかには検索連動型広告と同じような性質。リクルートは厳密にはこっち。
  • 記事広告。やっと台頭してきたネットの認知・興味喚起型広告。実質的にはネット版のCMといえる。ユーザがランダムにフィードを回遊しているとすると、実質的には一定の時間を拘束(?)することができる。
Like what you read? Give kaiinui a round of applause.

From a quick cheer to a standing ovation, clap to show how much you enjoyed this story.