口数が増えた猫

御年19歳になんなんとする猫氏である。拙宅に来たのは2011年の初夏だったから、ほぼ6年になるのか。ということは当時で既に13歳だったのな。若い頃を知らないので、帰省時に実家の猫君(2歳半)と接するたびに、あああ猫ってのは確かにこういう風に動き回り勝手に遊びちょっかいを出しという動物だった。うちに居るのは老いたればこそどんだけ人間に近くなっちゃったんだろうかの。という感慨に耽る。

今回の帰省は約3週間の長丁場、拙宅にキャットシッターさんが泊まり込んでくださったので猫氏の状態も安定推移というか。シッターさんはどちらかというと犬派です、とのことだったのでどうなるかな?と思わなくもなかったが、猫に好かれる人であったようで良かった。猫好きです、と言ってるのに猫がミョーに遠慮するという気の毒な人(実家猫君にとっては他ならぬこの私がそれ)がいる一方、私の庭を荒らすから猫も鳥もキライ、私が愛するのは犬、今はコーギーだけ、と言い切る友人はしかし、拙宅では猫氏から常にきちんと挨拶を貰う扱いを受け、猫ってのは勝手に寄って来るんだと愚痴るんだが私からすればそれは自慢じゃね?である。

さて猫氏、日本語を解する。というか日本語しか通じない。拙宅に良く来て泊まる蘭人友人とはそれなりに気心も知れている様子なのだが、蘭語で話しかけられている時の「おまいさんは何をお言いかえ?」的なねめつけ返し+猫氏のコメントは、実に噛み合っておらず端で見ている私だけが痛快に面白い。そもそも猫氏が発話するのは「空腹ナリよ」と訴える局面が九割がたであるが、最近は授乳並みのインターバルで給餌していることもあって、場合によっては宥め賺さねばならない。この宥め賺しの現場に出会した知人友人泊まり客などは、音声のやり取りがかっちりと成立していることに驚く。更に最近では猫氏、かなり明瞭に「ごはーん」と発声するようになって来た。「ばんごはーん」と、より明示的に訴える回数も増えている。キャットシッターさんにこの点を伝えた時にはあまり本気にして貰えなかったが、帰宅後の引き継ぎ時には「ホントに良く喋るのよねえ」と得心された様子だった。このお喋りと、トイレに入ると必ず膝に乗りに来るのとは、どうにかして動画で音声と共に記録したいとずっと思っているのだが、自撮りするには中々難しい場面(特に後者)のために叶えられずにいる。

猫は年を重ねると口数が増えて人間に近づき、遂には猫又になるという言い伝えに期待している。上記、トイレで膝に乗られるたびに尻尾先端を触って二又になっていないかチェックしつつ「早く猫又になって私より長生きしてくりゃんしょ」と唱える毎日である。

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