私としたことが
丸一週間も、此処に書かずに過ごしてしまったことよ。
…と書き始めようとして、しかしこの「私としたことが」ってぇ言い回しも相当オレ様感溢れる、エラそーなというか「オレは大したヤツなのです」という前提がなきゃ言えっこねえもんだべ?と改めて思われ、
そう思う根拠はと掘り下げてみるに、『ハケンの品格』である種の決め台詞として使われていたのであり、冒頭の一言を発した時点では、無意識的にではありながら、あのドラマのパロディのつもりもあったのだ、と、
その口調が篠原涼子の(役中の)それに我ながら似ていたようでもあるからこそ思い至った。
さてしかし、あのドラマでそういう使われ方をしていた、ということは既に用法として確定していたんである。むしろそうじゃなければ決め台詞にならんだろう。
さてここで問題です。1. 初出はいつ頃のどこでしょう?2. 文法的に説明してもらえますか?
日本語を教える立場にいると、まるで明後日の方向から矢が飛んで来る感じで2.の質問がもたらされる。のを思い出した。
主語は?述語or動詞は?文章が完結していないけど何で?「私(orその他話者の一人称)とする」という動詞があるの?それを過去形にして、+「こと」を付けて「(一人称)としたこと」という句を作っている、と考えることも可能?そうするとこの助詞の「が」は逆接で次に続くのではなくて、主格を表す「が」ともなり得るよね?(←こーいうことを質問、というよりもはや難詰の域に達しているが、して来る学習者は絶対にいる、という日本語教師あるあるネタなんだな多分。書いてて自分で膝を叩きたくなった)どっちにしろ、文章を完結してないのは何故?自明だから?反語だから?どっちにしろ、そうだとしたら省略されている文章はどんなもの??
…書いてて眩暈がして来た。
そうじゃなくても日本語には暗記するしかない例外がてんこ盛りなので、「これも決まり文句だから、諦めてまるっと覚えてね」というところに落とすのは、オレ的には最終兵器というか、教師として降参しちゃってんじゃん怠けてんじゃねえよ、という個人的な矜持があるもんだから尚更ジタバタしてしまう。
所謂「原書購読ゼミ」でだったらそれでも良いんだけど、「使える日本語」を学びたい学習者にとっては迷惑な話でもある。のでそういう時に切り替えるのは「英語で言うところの、こういうニュアンス」という説明となる。
で、「私としたことが」は、「(What a) shame on me!」なんだよなあ。
参考にしようと思って今ネット渉猟してみたら、この用法がどうも見当たらない上に、うーん、そう言うの?いやそれはむしろ離れて行ってないか?と言いたくなる表現がずらずらと並んで出て来たので軽く驚いている。
さて再びここで問題です。その理由は1. オレの日本語の解釈が正しくない 2. オレの英語の解釈が正しくない 3. 正誤の問題ではなく、違いが顕在化しただけ。
これにタックルするためには、先ほどの問題の1. 初出はいつ頃のどこでしょう?というのが必要というか、調べた方が論点整理に役立つだろうという気がする。司書というか文献学の習癖ではあるな。
しかしそもそも、今月末締め切りのでかい書類、来週前半国内出張、後半国外出張とかなーんかバタついてて此処にDraftが堆積していくから、写真とか引っ張らないで良い一人なぜなぜ問答ならサクッと纏まるだろうから書き付けちゃえ、の予定でこの話を始めたんであるので、
もうここまでで一旦区切らんと、思考遊びが楽しくなくなっちゃうよ。
