SAO劇場版からみるMR(HoloLens)の可能性

SAO劇場版見てきました。

個人的には最高に面白かったです。
フルダイブ型VRからARへの流行の変化。ARに馴染めないキリトくん、ARに馴染んでいる他の登場人物。とはいっても相変わらずVRの世界にたむろする面々。
テクノロジーが浸透するというのはこういうことかーと考えさせられることが多かったです。

ところで、SAOの中ではARといっていますがあれがどちらかというとMRかなと思っています。マーカーがあるわけでも無さそうですし、現実のモノをベースにマッピングしているようなので。
なので以降、作品の用語に合わせて便宜上ARという単語を使いますがMRに脳内変換していただきたく。

最近、HoloLensを手に入れてMRの可能性を感じているところなのでSAOを見て現実世界とのギャップとか思ったことをメモがてらまとめておこうと思います。

若干のネタバレを含みますのでまだ見ていない方はご注意下さい(ストーリーに関わるネタバレはなくて劇中にでてくるシーンなどに触れている箇所があります)。


ARデバイス

劇中では「オーグマー」というARデバイスが登場します。

このデバイスはマジですごいです。HoloLensみたいにサンバイザーではないのです。そして小型で軽そうです。どう網膜に投影してるんだよ、とか音声どうやって聞くんだよとかそういう細かいことはどうでもいいのです。

大事なのは「見た目と軽さ」です。

劇中では、老若男女問わずオーグマーを当たり前のように身につけています。これが非常に大事なことだと思いました。
一般的に広く浸透するにはやはり見た目と重さ大事ですよね。違和感なく日常ずっとつけていられるようになることは本当に大切。
オーグマーのように走ってもずり落ちないつけ心地が実現できればかなり用途も広がりそうです。

あとは価格です。

オーグマーの価格は不明ですがそこまで高くないのではと予想しています。リズが高校で全員に無料で配られたみたいなこと言っていましたしね。
今のHoloLensはまだまだ開発者向けなので高いです。これが今のスマートフォンくらいの価格までにならないと普及は難しそうです。

学校配布の話でいうと、iPadなどのタブレットが配布されるようにやっとなってきているのでこのレベルまでいければ世の中へだいぶ普及したことになると思います。

空間認識

劇中に出てくる「オーグマー」というARデバイス。あれにHoloLensのようにきっとカメラとかが付いて空間を認識しているのでしょうね。
これに加えて常にドローンが飛んでいて空間認識を補助しているようでした。リアルタイムで処理しているのでしょうからマジ未来感あります。

現実世界だと常にドローンを飛ばしておくなんてことができるのはまだまだ先の話となるでしょう。電力の問題もありますし。
劇中では無線給電がどうこう言っていた気がするのできっとガンダムSEED Destinyに出てくるデュートリオンビーム送電システムみたいな感じなのかな?と思いました。
そんなものはまだ無いのでもし現実でやるとしたら定期的にドローンが充電しに帰っていくとかになるでしょうか。

ああいうリアルでのARバトルゲームとなると端末についているカメラでの認識だけでは限界でしょうからこのドローンのように何かしらの形で補助してあげないといけません。
例えば、電柱につけたり、信号機につけたりと今あるインフラにカメラを取り付けるなどすればいけるかもしれませんね。

コントローラー

劇中ではポケットにすっと入るくらいの大きさの棒状の専用デバイスみたいなものがコントローラーのようでした。

あのコントローラーが劇中に出てくるゲーム専用コントローラーなのか、汎用性のあるものなのかは不明ですが現実世界でもきっとああいう棒状のコントローラーが主流になるのではと思いました。実際にPS Moveもそんな感じですしね。

ただ、あの棒が剣を投影して利用するのは分かるのですが、ライフルになったり巨大な盾になるのはちょっと違和感を感じました。操作する上で現実とは違う持ち方、持ち心地になるのは操作性に大きく影響が出てしまいそうです。

現実世界でもおそらくこういった棒状のコントローラーがまずは主流になりそうです。PS Moveだと大きすぎるのでもっと小型のものが近い将来でてくるのではないでしょうか?
理想を言うと用途によって形状変化してくれると最高なのですがこれはまあ厳しそう。

文字入力

劇中でアスナがチャットをする際にバーチャルキーボードで文字入力するシーンがありました。
HoloLensのように視線を合わせてAirTapをするのではなく、普通にスマートフォンのキーボードで文字入力するような感じでした。
言葉で表現するのは難しいのですがなんかこう普通に空間にあるキーボードをタップする感じです。(説明になっていない…)
これは素晴らしいと思いました。今のHoloLensでの文字入力ははっきりいって苦痛です。まじツラい。

音声入力でいいじゃんって気もしますがこれだけだと問題があります。チャットやメールだとどうしてもプライベートな内容も含んできますので音声入力が全てを解決するかというとそうではありません。

やはり空間に出てくるキーボードを自然にタッチできる方式の登場が望まれます。

消費者向けビジネス

劇中ではARゲームをやってポイントを貯めたり、クーポンをもらえるような仕組みが整っていました。自販機の当たりもキリトがオーグマーで受け取っていました。

これって結局、今スマートフォンでできていることと同じですよね。スマートフォンのスクリーンからARデバイスのスクリーンに舞台が移っただけでやっていることは同じです。
つまり、AR時代になってもこういったサービスはチャンスがあるわけです。

ただ、AR、MR、VRそれぞれに最適な情報提示の仕方を考えなければいけません。これは広告ビジネスも一緒だと思います。
この辺りの領域を今から調査しておくと来たるべき時代に先行できるのではないでしょうか。

VRかARか

これは難しいですね。劇中でのラスボス戦はARではなくてVRでした。VRの方が自由に動き回れるから最高みたいです。

VRの問題とARの問題については、オーグマー開発者の大学教授とキリトがやりとりしているシーンでなかなか興味深いことを議論していたのですが詳細を忘れましたw
あとで見直したいと思います。

個人的には結局のところは適材適所で使い分ければよいと思っています。
ざっくり言うと、日常的な用途や現実空間にマッピングして何かする用途にはMRですし、現実とは違う体験が必要な用途にはVRかなと。


以下は全体を通しての所感となります。

キャズムを超える

ARゲームをやるために特定の場所に集まってみんなでゲームをする世界。

これって結局のところPokemon GOと一緒ですよね。
現実世界でお台場にラプラスが出るからって人が集まるのと、劇中のようにイベントがあるから恵比寿ガーデンプライスに人が集まるのは根本的に一緒です。

スマートフォンを誰しもが持っている世界がきたからPokemon GOが流行ったのです。
つまり、誰しもがARデバイスを持つような世界がくれば同じようにARゲームも流行るのではないでしょうか。

スマートフォンが当たり前のプラットフォームになったことで多くのビジネスや技術が生まれました。
同じように、ARデバイスが当たり前のプラットフォームになることで多くの新しいビジネスや技術が生まれるのではないのでしょうか。

プライバシーの問題、セキュリティの問題、その他もろもろの社会問題も同時に生まれてくるでしょう。もちろんこれらも考えなければなりません。

マイクロソフトがHoloLensという製品でMRの道を切り開きました。
どう考えてもやるなら今しかないのではないでしょうか。

さいごに

まさかSAOを見てここまで考えさせられるとは思ってもいませんでした。
アニメやSFを定期的に見るのはやはり非常に重要だということを思い知らされました。

ということで、個人的に今年はHoloLensで何か新しいことができないか考えていきたいと思っています。
Alexaなどの音声認識系も今年は力を入れようと思っているので、VRやMRとの組み合わせも考えていきたいですね。