「初めての自動テスト」を読んだ

Aki Ariga
2 min readJan 17, 2018

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「初めての自動テスト」をご恵贈いただきました。発売してからだいぶ経ってしまいましたが、良い本だったので紹介したいと思います。

この本は、アジャイルサムライの著者でもあるJonathan Rasmussonが、過去の自身の経験やSpotifyでの経験を元にテストについてまとめた本になります。対象読者は、テストに詳しくない開発者、昔ながらのテスター、チームリーダーを想定しています。僕もこの本がクックパッドで働きはじめたときに読めていたらどんなに助かったかと思いながら読み進めていました。

UIテスト、統合テスト、ユニットテストのピラミッドを考え、ユニットテストを厚く、UIテストはほどほどにということが、RailsとJavascriptを用いたWebアプリケーションを題材に書かれています。Google Chromeのデベロッパーコンソールの使い方から説明してくれているように、コードを普段書いていない人でもとっかかりやすいように随所に配慮がされています。

その一方で、不安定なテストはどうあるべきか?という話や、モックはどうあるべきか?といった、実際にテストを書いていくと必ずぶつかる話が整理されていて、今実際にテストを仕事で書いているけど、どうするのがいいんだっけ、という話が盛り込まれています。結構この手の話は、極端な方に振りたがる場合もありますが、コンフリクトする二つのたちばがあったときに両方のメリットを比較し、バランスを取ることを促しているのが印象深かったです。

また、「実機に勝るテストはない」というコラムではSpotifyの車載機器連携でモックを多用しすぎて見逃したバグの話など、自動テストだけじゃなくてUIがあるものはやっぱりそうだよねーという前職の経験を思い出しながら読んでいました。

経験豊富なソフトウェアエンジニアの皆さんには少し物足りないかもしれませんが、日々悩みながらテストを書いている開発者や、コードはあまり得意ではないけどというQA担当者両方に良い書籍だと思います。

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Aki Ariga

ML Engineer at Arm Treasure Data. Previously Cloudera. Love machine learning, data analysis, Ruby and Python.