バクテリアで鉱山の粉塵問題を解決 持続可能なソリューションを提供するバイオ系スタートアップ、Dust Bio Solutions

(Flikr/~helmar)

鉱山における粉塵問題は深刻です。作業員が塵を吸い込むことで塵肺などの健康被害を引き起こし、大気汚染の原因にもなります。また、塵が入り込むと機械が故障しやすくなり、鉱山会社にとって大きな損失をもらたします。

鉱山では散水することで埃が舞い上がるのを抑えていますが、このためには大量の水が必要で、もともと乾燥した地域では水不足という新たな問題を発生させてしまいます。

ミュンヘン郊外Martinsriedのバイオテクノロジー・スタートアップ会社、DustBioSolutionsは、バクテリアを利用してこの問題を解決する方法を開発しました。

バクテリアの中には代謝により炭酸カルシウム(CaCO3)を生成をするものがあります設立者のMartin Spitznagel氏は、バクテリアのそうした性質を使って、埃を固化できないだろうかと考えました。そして開発されたのが、バクテリアとその餌となる養分の混合液。この液体をジョウロやスプリンクラーで地面に撒くと、埃が石となって地面に固定され、空中に舞い上がるのを防ぐことができます。

固まるまでにかかる時間は、天候などの条件により2〜6時間。その効果は高く、たとえば、砂の上に撒けば、その上をトラックが走れるほど地面が硬くなるとのこと。

現在、DustBioSolutionsはオーストラリアの炭鉱業者などを中心にこの商品を販売しています。液体の「レシピ」はそれが使われる場所の土壌の性質や周辺環境によって変わるため、カスタムメイド。使用の際に特殊な機器も必要としません。

バクテリアを利用したこのソリューションは持続可能な方法で環境と鉱山従事者の健康を守り、同時に鉱山会社の収益性を高めます。また、鉱山への利用だけでなく、海岸の侵食や環境中の重金属、大気中の二酸化炭素など様々な問題の解決にも応用できるのではないかと期待されています。

参考:

Aus Staub wird Stein (Deutschlandfunk)


Originally published at Sci-Tech-Germany.