赤ちゃんを寝かしつけてくれるテディベア 〜 ワルシャワのテックマムのアイディアから生まれたWhisbear

Chika Kietzmann
4 min readJun 5, 2016

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先日、ポーランドの首都、ワルシャワにあるグーグルキャンパスを見学し、スタッフの方々にいろいろと興味深いお話を伺いました。(見学の経緯については是非こちらをお読みください)

欧州大陸の中央に位置するワルシャワ。欧州のエンジニアリング・ハブとして、今後の発展が大いに期待されています。

「このキャンパスから生まれたスタートアップビジネスの例を教えてください」という私の質問に対し、スタッフのマグダさんが「こんなビジネスが今、好調なんですよ」と紹介してくれました。

それがこの、「赤ちゃんを寝かしつけてくれるテディベア、Whisbear」です。「ささやき」を表すwhisperと「クマ」のbearを合わせたネーミングのこのクマは、ハミングで赤ちゃんを眠りへ誘うスマートなぬいぐるみ。

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子どもを持つ人なら、赤ちゃんがなかなか寝てくれなくて困った経験のない人はいないでしょう。泣き続ける赤ちゃんを抱っこして長時間家の中を歩き回り、ヘトヘトに。こっちが泣きたいよ、っていう気分になること、よくありますよね。

このクマのぬいぐるみの中には、赤ちゃんがお母さんのお腹の中で聞いていた心音に似たサーという静かな音、ホワイトノイズを発する装置が入っています。この音が赤ちゃんをリラックスさせ、眠りへ誘うのだそう。ホワイトノイズを流すためのアプリやCDはいろいろありますが、赤ちゃんのそばでPCやスマートフォンを使うのって、あまり実際的ではありませんよね。装置を内蔵したぬいぐるみがあったら、と誕生したのがこの製品。

Whisbearを赤ちゃんのそばに置き、ボタンを押すと40分間、ホワイトノイズを発し、赤ちゃんが寝ついた頃に自動的に止まります。赤ちゃんが再び目を覚ましたときには、CrySensorが感知し、再び20分間、ノイズを発します。

家事や仕事でつきっきりで赤ちゃんのそばにいられないとき、自分が疲れてしまって寝たいとき、Whisbearが赤ちゃんと添い寝してくれるなら、助かりますね。うちの子ども達が赤ん坊の頃にもあったらよかったのに!

また、Whisbearは赤ちゃんを寝かしつけるだけではなく、赤ちゃんのオモチャにもなります。カラフルな手足の部分は色や感触、音で五感の発達を促します。腕の部分はマグネットになっているので、ベビーカーやチャイルドシートなどに取り付けることも可能。赤ちゃんと一緒にどこへでも持っていけるのが便利そうです。値段は39.90ポンド(59ユーロ)。

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Whisbearを開発したのはワルシャワ在住の二人のお母さん。ぐずってなかなか寝ない赤ちゃんに困った経験からこのテディベアのアイディアを思いついたのだそうです。

「私たち、グーグルキャンパスチームは、テックマム達を応援しています」とマグダさん。

ワルシャワのグーグルキャンパスから、今後、さらにどんなビジネスが生まれるでしょうか。

Originally published at Sci-Tech-Germany.

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