Image for post
Image for post
Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方

マーティ・ケイガンの著書「Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方」。この本は、ヒューレットパッカード、ネットスケープ、アメリカオンライン、イーベイなど、名だたるシリコンバレー企業を20年間渡り歩いてきて学んだことをまとめた、プロダクトマネジメントのバイブル的書籍。製品開発をする上で大切なことを、自身がヒューレット・パッカードの若手ソフトウェアエンジニアの頃のプロジェクトから学んでいる。

技術的にいい仕事をするだけではダメなのだ。それと同じくらい、あるいはそれ以上に大事なのは、価値があって(valuable)、使いやすくて(usable)、実現可能な(feasible)製品を「見つけ出す」ことである

製品開発をするときに気をつけている10の真実

みんなの心を動かし買い求めた製品の裏側には、必ずある種の真実が隠されている。

プロダクトマネージャーの役割

プロダクトマネージャーの主な任務として、製品の市場性を評価することと、開発すべき製品を定義することの2つがある。新しい製品のアイデアを吟味して、製品化を進める価値があるかどうかの目利きをするのがプロダクトマネージャーである。これを市場要求仕様(MRD, Market Requirements Document)や、その軽量版の市場性評価(Opportunity Assessment)にまとめる。

十分に市場性があって、自社でそのアイデアを実現できる可能性があれば、そのアイデアをどういう製品にするか(必要とされる特性と機能、ユーザーエクスペリエンス、発売の基準など)を「見つけ出す」必要がある。ここで著者はプロトタイピングを使った軽量なアプローチを勧める。この仕様で明確にする必要があるのは、どういう機能を備えて何をするものかということであり、どのように動くかではない。

担当者の人数の適切な割合は?

5~10人のエンジニアに対して、1人のプロダクトマネージャーが必要。ユーザーエクスペリエンスデザイナー1人でプロダクトマネージャー2人をサポートし、ビジュアルデザイナー1人で4人のインタラクションデザイナーをサポートできる。エンジニアが5人以上のプロジェクトなら、専任のプロジェクトマネージャーが必要。もし「トレインモデル※」を使っているならトレインごとにプロジェクトマネージャーが絶対に必要。

※1~4週間ごとに機能を追加しながら継続的に製品をリリースする手法。

プロダクトマネジメントとプロダクトマーケティングは同じものではない

ダメな製品が無駄に世に送り出されるいちばんの原因は、ほとんどの場合、会社の中でプロダクトマネージャーの役割が明確にされていないことと、プロダクトマネージャーとなる人に対する教育が不十分なこと。

下記はよくある3つの状況

解決策:プロダクトマネージャーの役割とプロダクトマーケティングの役割をきちんと区別して定義すること。プロダクトマネージャーは、作りたい製品のプロフィールを細かいところまで決めることと、実際の顧客やユーザーとともに製品を検証すること。プロダクトマーケティングは、市場での製品の位置づけを明確にすること、製品に関する情報発信、価格設定、新製品の発売の管理、販売チャネルから製品を売り込むためのツールの提供、オンラインマーケティングや市場関係者に対するマーケティングといった活動が含まれる。

主な接点:第一にプロダクトマーケティング担当者は、プロダクトマネージャーが製品要求を決めるのに役立つ情報を提供できる。第二に、プロダクトマネージャーは、プロダクトマーケティング担当者がマーケティングメッセージを考えるのに役立つ情報を提供できる

プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメント

現在のインターネットサービス企業は、改良版のリリースにトレインモデルを採用するようになった。トレインは特定のプロジェクトだけを対象とするのではなく、あるリリースでカバーされるすべてのプロジェクトを一体的に管理するものである。多くのプロジェクトの諸々の事情を考慮した上で、リリース管理、エンジニアリング、サイト運用、顧客サービス、プロダクトマネジメントといった調整をしなければならない。

優れたプロダクトマネージャーの7つの条件

プロダクトマネジメントとデザイン(設計)

ユーザーエクスペリエンスデザインを理解する

プロダクトマネジメントとエンジニアリング(実装)

正しい製品を作るのか、それとも、製品を正しく作るのか

エンジニアの助けを借りる方法3つ

エンジニアにいい仕事をしてもらうための方法3つ

離れた場所にいる開発チームとうまくやり遂げる3つのカギ

外注という手もある

専門性の高い職種については、コスト削減のための外注はやるべきではない。インド、東欧(チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア)、北欧(オランダ、スウェーデン、ドイツ)、イスラエル、中国、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドといったところは、ソフトウェアの製品開発でずば抜けた能力を持つ人たちをたくさん輩出している。

プロダクトマネジメントとデザインの機能の他に、アーキテクトと品質保証マネージャーを本社に置いて、製品開発チームのその他の機能については、どこかに丸ごと外注するか、世界中に分散して外注するのが当たり前になってきている。

大切なのは、チームそのものとその構成メンバーの力量がすべてということ。

エンジニアリングチームがコードを書き直したいだって!?

プロダクトマネージャーが、作れそうな機能なら何でもめいっぱいくっつける、というようなことを何年にもわたってエンジニアリングチームにやらせたために、彼らをボロボロにしてしまうこと。インフラを考えないで酷使すれば、いずれ、ソフトウェアが機能しなくなる、というときが必ずやって来る。エンジニアリングで何かのキャパシティを設定するときは、そのうち一定の割合を予備として空けておく(ヘッドルーム/頭上の空間)。急速に成長しているときに出くわすさまざまな問題は、規模やサイズが関係していることが多いので、ヘッドルームとは、天井に頭がぶつかるのを防ごうというい考え方である。エンジニアリングチームのキャパシティ全体の20%を空けておいて、これをエンジニアリングチームの判断で使える予備の枠として与える。

プロダクトマネージャーの条件

優秀なプロダクトマネージャーはどこにいる?:たいていの場合、すでに会社の中にいます。彼らは、ソフトウェアエンジニア、ユーザーエクスペリエンスデザイナー、システムエンジニア(SE)などという別の肩書の人たちの中に隠れていて、声がかかるのを待っている。

スキル

プロダクトマネジメントの仕事で成功するには、重要なスキルがいくつかある。

会社の製品戦略を決める

最新の会社の事業戦略を深く理解した上で、事業戦略に沿った製品戦略を立てることができる。リーダーは、製品開発ビジョンを打ち立て、このビジョンに沿ってプロジェクトを進めるようにプロダクトマネージャーと協力する上で、指導的な役割を果たす。経営陣ともうまく連携する必要がある。社内のえらい人全員、特にCEO(最高経営責任者)とは、良好な信頼関係が不可欠である。さまざまな決定や理由付けについては、オープンで透明であることを求められるし、あらゆる人にとって身近で近づきやすい存在でなければならない。また、アイデアを受け入れる柔軟さを持つ一方で、優先順位がぶつかったりぼやけたりしたときには拒否しても納得してもらえるぐらいに、一目置かれている人でなければならない。

Kazuki Watanabe

事業会社でLead UX/UI Designer, Growth Hacker, Product Managerとして活動してます。http://daysanddays.jp/

Get the Medium app

A button that says 'Download on the App Store', and if clicked it will lead you to the iOS App store
A button that says 'Get it on, Google Play', and if clicked it will lead you to the Google Play store