普段はiOSエンジニアの方が英語の話をするとすごかった

Daiki Matsudate
10 min readApr 1, 2017

こんにちは。今日に備えてエイプリルフールの仕込みをされていた皆様お疲れ様でした!毎年毎年企画をひねり出してくる皆様には頭が上がりません。ぜひ市場の反応を見て来年に活かしていただければと思います。

さて、昨日3/31(金)に第3回 Creative Learning English Meetup(通称:CLEM)を21cafeで開催しました。

主催のkayocoがTwitterで呼びかけてとりあえず始まってみたこの勉強会も第3回です。毎回満員御礼。LT枠は倍率約2倍です。枠の都合でなかなか来れない皆様には申し訳ありませんが、毎回内容はかなり濃密だと自負しています。

3回目にして、なぜここで記事を上げるのかというと、今回僕が登壇してほしいとお願いした吉川さんはじめ、内容が濃すぎて僕自身振り返りの時間を取らないと内容が吸収しきれなかったからなんですね。LT枠で登壇されたみなさまには大変申し訳無いんですけど、この記事では吉川さんが話されていた内容にフォーカスさせてください。(LT枠を含めたまとめは後日また別途あがる予定なので、そちらをご参照いただければ)

第二回Creative Leaning English Meetupでは、日頃は機械学習・ディープラーニングの書籍を多く出されている、Googleの中井さんをゲストに30分自身がGoogleで働くのにどうやって英語を勉強したかをお話いただきました。英語をやらざるを得ない環境に身を置いて活躍されている方のお話はとても説得力があって、為になる話ばかりなんです。失礼ですけど、本屋さんにある英語の勉強法の本なんかには載っていないことばかりです。

しかし為になったと同時に、次回以降のゲストのハードルも上がってしまったのも事実です。僕はiOS界隈の人間なので、iOSでそういう方がいないかと考えたときに、すぐに浮かんだのが吉川さんでした。

これは大変失礼なんですが、あるときまではiOSの勉強会でPDFやMetalの話をされている方ぐらいにしか認知していませんでした。

そんな印象が変わったのは、とある勉強会の懇親会の後にコーヒーを飲みに行ったときに、吉川さんが海外でお仕事するようになったお話を聞いたときでした。

吉川さんは英語の勉強をしに北米に渡り、そのままプログラマとして外資系企業で働かれてきた方です。現地でどんな生活を送っていたか、色んなお話を聞いてるうちに、clemで英語のお話をしてくださったら面白いだろうなと思い、第3回のゲスト探しが難航している中、お誘いしたら快諾いただいて今回の登壇が実現しました。

Engineer + English

諸事情で、しばらく吉川さんの発表が聞けなくなることもあって、今回は色んなtipsてんこ盛りでお話いただきました。主だったところを紹介します。

DO NOT translate when you talk or listen

英語を聞き取った時に、頭の中で日本語に変換しようとしてはいけません。英語は英語として聞き取りましょう。そういうことができるのは通訳の人たちだけです。英語を日本語に置き換えて考えようとするのは、大阪弁を標準語に同時通訳するのと同じくらい意味のないでことです。

DO NOT try to understand 100% of their talk

相手の喋っていることの100%を理解しようとしないこと。細かい単語まで聞き取ることは意味がありません。コンテクストで会話しているので、自分にとって必要な情報だけ理解できればそれでよいのです。

Myth of 3000 word vocabularies English

会話の内容の98%を理解するには3000語程度の語彙力が必要です。小説の全体を理解するのだと9000語ぐらいなので、それに比べるとだいぶ少なくて済みますね。

Materials Recommendations

英語は英語で勉強することがおすすめとのことです。その中で紹介されていたMaterialを紹介します。

  • English Grammar in Use
  • Collins Cobuild Advanced Learner’s Dictionary Collins Cobuild

特にCobuildで動詞を引くと、その動詞を用いて説明が行われており、その文章を読むとどういう動作を指しているのかがわかります。例えば、walkという単語を引くと、

When you walk, you move forward by putting one foot in front of the other in a regular way.

という説明が書いてあります。

もう少しやさしいのだとこんなのもオススメ

Tech Video, TED, You Tube

自分の興味のあるもの、好きなものを英語で見る、というのもオススメです。結局好きにならないと続かないというのが吉川さんの持論で、僕も同意です。修行では続きません。

Make Friends & Language Exchange

友達を作るというのが一番だったりします。互いにお互いの言語を教えたう、というのも有効です。日本語を勉強したい人に英語を教えて、代わりに英語を教わるというスタンスですね。

L and R

ネイティブの人は実は文法のルールがよくわかってなかったりします。日本で英文法を教わるときに、moreを比較として使うときには、主に3音節以上の単語につく、といったルールがあったりしますが、その辺もよくわかってないで使います。それぐらい彼らにとっては当たり前だったりします。

よくLとRの発音に悩まされますが、彼らにとっては完全に別物なので、区別も何もないそうです。これは初めて聞いたんですけど、rで始まる音は最初に「う」をつけると上手く聞こえるそうです。普段こういうことを習う機会はないでしょうね。

Why English Speakers won’t speak to you slowly?

これは個人的な経験としてですが、日本によく旅行に来たり、日本人の交際相手がいるような人は比較的ゆっくりしゃべってくれます。速く話しても通じないからです。日本にはじめてきたような人はとにかく話すの速いです。なんでかなと思ってましたが、吉川さんによると、

ゆっくり話すと子どもに話しているようで失礼だと思うらしい

とのことです。そんなこと考えたこともなかったです。とにかく、速いなと思ったら、ゆっくり話してと伝えることが重要です。

Try not thinking English spelling nor encoding with Katakana

発音はカタカナで覚えるのではなく、耳コピしましょう。カタカナで覚えると正確に覚えられないそうです。

Pay Attention to English Speaking English Teachers lived in Japan quite long

日本に長く住んでいる英語の先生ほど要注意。彼らは同じような指摘を何千何万回としているうちに、どっちが正しいのかわからなくなっているそうです。

Don’t think grammar too much, think only when…

文法は考えすぎるな、と言いたいですが、間違えると意味が変わるパターンには気をつけましょう。

Think verb first, then sentence structure will be formed

まず動詞を考えて、そこから骨格をつくります。

No magic wand

英語学習に魔法の杖はありません。

English is just a tool not a goal

英語はただのツールでゴールではありません

You must love English

英語を好きになりましょう!

May the English is with you…

完璧を求めないこと

吉川さんの話を聞いていて一貫して思ったのは、日本人は英語に関して過剰に完璧を求めているけど、そこまでしなくても大丈夫だよというメッセージだと思います。日本語も完全に運用出来ていない人が多い中で、なぜか英語だけは100点を求めています。点数至上主義で完璧を求めて勉強させられてきた方が多いので仕方がないことではありますが、そこまでやらなくても大丈夫だよ、と暗示してくださったような気がします。

特に、20代は失うものないんだから、外に出ようぜ!と力強く言えるのもの、自身のワーホリや海外で働いてきた経験があるからでしょう。僕自身もとりあえず外に出て、あとのことはそれから考えようかなあと思いました。

CLEMでは会場スポンサーを募集しています

3回やってみてわかったことは、エンジニアやデザイナーが集まって英語のtipsを共有し合う勉強会にはかなり需要があるんだなぁということです。もちろんただやればいいだけでなく、毎回どうやったら面白くなるだろうか、意味のあるものになるのだろうかと運営スタッフで議論しています。ちょっと欲がでてしまっているのですが、もう少し大きな会場でできたらもっと来ていただける方も増やせるんじゃないかなぁと思っています。

個人的には、日本人にとって、プログラミングの勉強と英語の勉強は両輪なのではないかと思っています。英語の勉強会が増えすぎるのも難しいですが、CLEMは今後もエンジニアがデザイナーが英語を勉強するためのきっかけを与えるような場であればいいなと個人的には思っています。

CLEMに会場提供してくださる方がいらしたら、ご連絡ください。

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