NPSの活用事例をQualtricsの記者説明会で聞いてきた
私の所属先ではサービスを利用いただいたお客様に向けてNPS調査を行っています。
その調査でQualtrics(クアルトリクス)という会社のツールを利用しているのですが、今日Qualtricsのプレス向け説明会にお邪魔させていただき、
このサービスを使ってCX向上の取り組みをされているBMW Group ジャパンの活用事例を伺いました。
■Qualtrics(クアルトリクス)について
2002年にアメリカで創業。創業初期は大学向けのアンケートプラットフォームを開発・販売していたそうで、日本ではQualtricsの拠点がない時にすでに名古屋大学の研究室で日本語版マニュアルを公開していました。
日本では2018年に東京に事業所を開設されていますが、弊社では2017年の春からNPS調査で利用をしています。当時は日本語のサイトがなかったのですが(笑)。
今日のお話を伺ったBMW Group ジャパンでも2017年からNPSを活用してCX向上の取り組みをされているそうです。
以前は店舗で30問ほどのアンケートを実施して、お客様のフィードバックを収集、集計し分析してたそうですが、項目が多いがゆえに、自社のKPIを測るための項目を聞くことが目的となってしまい、顧客のインサイト(顧客の行動から推察される無意識の心の動き)を把握するのが難しいという点が問題となっていたとのこと。
※確かに、聞かれる側としては30問もお店で質問されたら、早く終わらせたいので適当に答えたりしますよね?あと、企業側も集計が面倒でしょうし。。。
その問題を解決するために、Qualtricsのソリューションを導入して顧客ごとに必要な3項目(※)のみに減らしたことにより、回答率を10%高めることに成功。
2017年には72,000件のお客様の声をリアルタイムで分析し、各ディーラーのお客様のフィードバックを提供することができたそうです。
※その3項目は「NPS」「NPSでそのスコアを付けた理由のコメント」
「その他BMWのサービスについての意見や感想」
と、いたってシンプル。30問→3問なのでだいぶシンプルですよね。
企業としては、もっと具体的に詳しくチェック項目にして聞きたいと思うのが、ビジネスパーソンの常だと思うんですが、フリーワードをQualtrics上で言語解析を行うことや、ポジネガの傾向が分かるようにもしているそうです。
このようなデータを日々見ているそうです。
このようなもので要因分析を行い、経営トップと部門を横断したチームで改善策を策定し、改善アクションを起こしているそうです。
と、現場で共有いただいた内容はここまででしたが、実際にQualtricsを使ってNPS調査を行っている自分としてはこんなことを思いました。
・30問聞いていたアンケートを3問にするのはすごいけど、絶対抵抗する人いただろうからどうやって説得したのかしら?(現場で聞けばよかったけど聞けなかったw)
・言語解析の仕組みどうなってるんだろう?ロジックの構築の仕方と、現場とどう合意をとっていったんだろう?
・経営トップと部門を横断したチーム(Customer Boardと呼んでいるみたい)が結成され、運営されているけど、そういうことができない会社が結構多そう。ここもどう社内体制を構築していったんだろう?
私の視点はツールの話ではなく、全部 “人” が絡んだ話になってますね。。。
これらは絶対の解があるわけではないので、各自の頭で考えて実行していくしかないのですが、自身が今まで体感している内容ととして上記のような課題を解決するためにはデータを元に意思決定をするべきで、その際にQualtricsが提供しているようなサービスは必須かなと思っています。
※下の3つの画像は、BMW Group ジャパンのではなく、Qualtricsのサービスを使ってつくられたダッシュボードのイメージです。
そういえば、NPSについてはつい先日こんなリリースが出ていました。
この記事でNPS導入による変化は「顧客の声を聴く文化」「PDCAを回す体制」「複数部署をまたいだ共通指標」ということが書かれていますが、BMW Group ジャパンさんはこの変化を実感されているということかと思います。
ちなみに弊社の取り組みでも正直なところNPSを導入して良かった点、悪いというわけではないけど、改善していかなければいけない点の両方あります。
これらへん興味のある方はぜひご連絡ください(笑)。