Impression on Enterprise UX #EUX16 in Japanese.

[Short notice for non-Japanese speakers: This is my personal impression about #EUX16 at San Antonio, TX, USA. Feel free to contact me if you would like to know more in English. Checking the videos which will be published later or searching #EUX16 in social medias can be the easier way to understand what was discussed. Bottom line is I definitely recommend you to attend next year if you are interested in UX in enterprise environment.]

Enterprise UXという今年が2回目になる会議に休みをいただいて参加してきました。UX関連のカンファレンスというと新規性がありそうな手法や戦略、デザイン事例などが発表されることが多いと思いますが、この会議ではEnterprise、つまり大きな組織の中でどうUXを実践するのかに主眼が置かれています。個人的には初めてマネジメントや大規模組織を前提としたカンファレンスに参加しましたが、Adaptive Pathが主催しているMX conferenceに内容が近いのかも知れません。開催地はテキサス州サンアントニオで、300名弱の参加者がいました。IBM, Amazon, Autodesk, Salesforceなどの事業者側、政府系に関わっているデザインエージェンシーなどから発表がありました。UXというと最近はスタートアップに関するものが多い中、スタートアップがほとんど出てこないという意味では珍しいカンファレンスかもしれません。また、キーノートはGE CXO(Chief Experience Officer)のGreg Petroff, KPCB(ベンチャーキャピタル)とeBayのDesign AdvisorのJohn Maedaでした。

各企業からそれぞれの観点で発表がありましたが、会議を通して共通していたと思われる個人的に印象的だった点としてDesign Culture, Glowing UX Talent and Team, Design Systemsの3点があります。

Design Cultureの醸成のためにAutodeskやIBM, eBayが積極的に行っている取り組みとして、ProductフォーカスからExperienceフォーカスに、デザインの価値を組織にどう植え付けていくか、といった発表がありました。定期的に各プロジェクトのDesign Shareを行ったり、デザイナーがコールセンター業務を体験する日を作り、カスタマーがどういう経験をしているのを理解したり、カスタマーと一緒に新機能のプランニングをすることで新たな機能や改善のヒントを得たり、といった取り組みが共有されました。これらの取り組み自体が特別新しいものではないですが、VPや組織の上層にいる方々がその重要性を理解を示して、組織を変えようとしているのは実行するのはなかなか難しいことと思います。

Growing UX talent and teamという観点では、SalesforceやIBMでいわゆるデザイナー(コンサルタントやコードを書くメンバーも含む広義の意味でのデザイナー)を組織の中で増やしていったときに、彼らをどうマネージするのか、また彼らのキャリアについてどう考えているのか、といった内容です。人事がいうところのFinanceの観点で整理しやすいLadder状のキャリアではなく、Frameworkとして考える必要があり、デザインの技法だけではなく、チームをリードする能力などを求める必要があるということです。また、IBMではDesign Systemだけでなく、Design ResearchやDesign ThinkingのIBM流のものを構築し、それを組織内で広めることで品質のベースラインを上げようとしています。また、UX領域はJohn Maedaの解釈でいうと、旧来のCraftmanshipによるデザインとBusiness知見によったDesign Thinkingとのちょうど中間にあり、大学の教育ではできない領域の話にも当たるため、この会議のような場や業務の中で身につけないといけない領域であることを理解する必要がある、という主張もありました。

3つ目が各社でのDesign Systemに関する取り組みです。旧来のPattern LibraryやStyle Guideではなく、複数のプロダクト間でUnityやCohesivenessを実現するための仕組みで、決してUniformityを追求するものではないことを前提とし、GoogleのMaterial Designから始まり、最近ではAtomic Designというよりフロントエンド開発と親和性の高い考え方がでてきたこともあり、盛り上がりを見せている領域です。IBMはもちろん、SalesforceのLightning、GEのPredix、18FのUS Web Design Standardsなど様々な企業、組織で実践されています。基本的にはトップの意思決定により始まることが多い仕組みですが、SalesforceではUIを切り替えるタイミングでボトムアップで発案がされていて、決して簡単ではないですが、少しずつ広げていくことで実現されたとのことです。もちろんVP(日本の組織でいうおそらく執行役員クラス)が交代するようなタイミングでこういった抜本的な対策がされることは多いと思いますが、それ無しでも実現できたことを示す好例だと思います。Design SystemはStyle Guideと違い、それがデザインに関するディスカッションの提起になる役割があり、例えばこの中でアクセシビリティやカラーなどを取り扱っておくことで、早期にそういったトピックを検討し、各プロダクト開発のスピードを上げるための取り組みでもあります。Design Systemsを基に検討をした結果、そのプロダクトにはDesign Systemsに規定されていない要素の定義を行ったとしてもそれで構わず、あくまでも複数のプロダクト間に一定の関連性や統一性が見受けられるようになることが目的の一つです。個人的には、単一企業が複数の組織を扱うようになり、ロゴだけではない、UI上でのブランディングを考える上でしばらくいくつもの会社が新しいDesign Systemを構築、発表するのではと思います。また、Design System自体をプロダクトとして扱うことが重要で、形にして完了ではなく、そこでまとめられた内容を踏まえたプロダクトがどれだけ世の中に出ていったのかを成功かどうかを計る基準になるとのことです。

他にもいくつも興味深い提案がありました。後日カンファレンスのビデオが主催のRosenfeld Mediaからアップロードされると思いますので、ご興味ある方は是非ご覧になってみてください。ご都合つく方は是非来年のカンファレンスへの参加をお勧めします。

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