入手までに半年かかったけど、ThinkPad X1 Carbon 2017はとても良い

Takashi Kawasaki
10 min readJul 15, 2017

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1月には発表され、2月には販売が始まったはずのThinkPad X1 Carbon 5th Generation (2017)。

WQHDのモデルが販売されるのを待っていたら、7月も半分終わってしまいました。もう、あと数か月すると来年のモデルの話が出てくるのでしょう・・・と思うとちょっとだけ悲しくなりますね。

とはいえ、僕の手元にやってきた5台目のX1 Carbon。

2016年モデルと同じく、一番外のシール張られまくり、汚れまくりの箱に始まり、3重の箱です。まぁ、そして、最初の印象は、無駄に軽い。中身、空っぽなんじゃって思うレベルの軽さです。

ただ、箱自体はバージョンアップしていて、横の部分を開けると、底がせり上がってくるんですよ!なんじゃこれ!こんなところにお金かけてるのか!

そして、実のところ、箱自体が、2016モデルよりも小さくなっております。

上が2017、下が2016。箱がちょっと小さくなっている。

触り心地

僕は毎年X1 Carbonを購入している信者ともいえるような馬鹿野郎ですが、キータッチに関しては、これはひょっとして初代に匹敵する良さじゃないでしょうか。2016は正直なところ、キータッチが軽すぎるという難がありましたが、2017はしっとりとしたキートップの滑らかさと、程よいストローク・・・・いやいや、ボジョレーじゃないし。

そして、なんといっても、ピーチスキンですよ。この手触り、何年振りかなぁ?

額縁

額縁が細くなったせいで、これまでのX1 Carbon比というか、驚くほど小さくなった気がします。なんか、往年のX20シリーズのような感覚すらあります。ただ、個人的には、去年までのモデルの外装で、液晶をインチアップするという選択もあったんじゃないかなぁとは思います。液晶の調達が大変なんでしょうけど。

モデル詳細

購入したモデルは、

  • WQHD
  • Core i7–7500U
  • メモリ 16GB
  • NVMe SSD 1TB (SAMSUNG PM961)
  • WWAN (Sierra EM7430)
  • IRカメラ
  • 指紋センサー
  • USB Type-C 45W ACアダプタ
  • LANの専用ドングルなど
  • 3年間 翌営業日オンサイト

ですが、例のアレで驚異的な割引率だったので、「4番目の安全素数~6番目の高度合成数」万円程度で購入できました。例年の価格を考えても、WWAN、1TB SSDを搭載してこの値段は、恐ろしく安いです。そろそろレノボさんも売り方を気を付けないと然るべきところから刺されるかもしれませんね。

X1 Carbon初のWindows Hello顔認証

IRカメラのおかげで、Windows Helloで顔パス認証が使えるようになりました。これは本当に便利。まぁ、いざという時のために指紋リーダーもついているのは心強い。

IRカメラ搭載。

WWAN

WWANが標準で使えるというのもThinkPadとしてはいつぶりでしょうか?モジュールとしては比較的高価なわけですが、これを付けてもそんなに高くならなかった!これは素晴らしい・・・と言いながら、初期不良なのか、今のところ、IIJmioのSIMを認識しないので、週明けにでもオンサイトおじさんを召喚しようと考えています。

SSD 1TB

1TBを選択してもこの値段っていうね。何も考えなくてもNVMeだし。人によっては、TLCは云々とか、韓国は・・・とかありますが、僕の中では、もはや、フラッシュ系メディアは、SAMSUNG一択です。各種評価サイトでも他のベンダー製品と比較して、決して悪い評価をされてはいません。

USB Type-C

またまたACアダプタが変わります・・・難儀ですねという言い方もありますが、これで、Macの人がいたらACアダプタを貸してもらえる!最近のThinkPadはMacと同じ周辺機器が使えるというのは素敵ですねっていうポジティブな面はあります。そして、僕の場合、最近購入したGalaxy S8+でも同じ充電器が使える!

僕は急速充電よりも荷物を軽くしたい感じなので、45WのACアダプタを選択しましたが、ケーブル込みで230g(本体だけなら170g)。Apple奴の先っちょだけ接続すればもうちょっとコンパクト、軽量化できますね。

一方で、せっかくのFINSIX DART(こいつは、ケーブル込みで152g)が使えなくなるというのは残念というか、本当は、DART Cというものや、ケーブル部分だけが販売されているはずなんですが、本家サイトでBack Order状態なのと、互換性問題があるようなのとで、まぁ、いずれにしても残念な感じです。

最近は、USB Type-C警察の皆さんが猛烈に仕事をしていらっしゃるようで、それなりに情報は充実しているのですが、結局、「小さくて軽くてまともでプラグが畳める」な奴が全然見つからないという。

Xiaomi 45W USB-Cという奴が「小さくて軽くてまともでプラグが畳める」という記事をいくつも見つけたので早速注文だけはしました。まだ届いてはおりません。日本国内での認証は通ってないので「自己責任」って奴ではありますが、Xiaomiに限らず、最近のこの辺の中国メーカーは品質向上には比較的積極的なので、信用するには値するでしょう。というか、逆に最近の日本のメーカーは酷い。

http://www.hardwarezone.com.sg/review-xiaomi-45w-usb-c-power-adapter-review-i-still-cant-believe-thing-only-costs-s20

3年間 翌営業日オンサイト

この金額で収まるなら是非とも、付けるべきでしょう。何度でも修理のおじさんを呼び出せるんですよ!家でも会社でもどこでも。SSDを自分で換装とかしても、この保証は行使できます。ThinkPadは比較的どころか、かなり自由度が高いのです。AppleCareなどからすると、値段が安い割にはサービスは確実に上です。高い買い物だからこそ、保険は付けるべきなのですよ!

ポート類

USBに関しては、USB-Aに関しては2ポートしかないので、2016と比べて、1ポート減ったといえます。これは、USB Type-Cが2ポートあることをどう考えるかですね。最大4ポートと考えれば増えたとも言えます。従来モデルと同じくHDMIもありますし、Macなどと比べればポートが少なくて困るっていうのはほぼないですね。必要なのはSDカードリーダーぐらいでしょうか。

使い心地

まぁ、ファンは回る時には回りますね。特に箱から出したセットアップの最初の数時間。うるさいですが、実のところ、2016のモデルよりは確実に静かになりました。

セットアップが完了したのちに、ブラウジングしたりメール書いたりする程度では全然ファンは回りませんし、気になるような発熱はありません。

あとはですね、ファンが回ってるようなときは、本体の右側は結構熱くなります。[Backspace]とか[Enter]辺りは普通に熱い。そして、右手でマウスを利用するような人は、やっぱり熱いでしょうね。この辺は、2016モデルは排熱口は後ろ側だったので明らかなデグレード点かもしれません。

排気口。熱風が出るw

配送

レノボといえば、ここ。ここは本当にウィークポイント。

6月22日に注文して、7月19日に到着とのこと。しかしながら、今までのレノボさんの言動からして、これを信じることは出来ません。そもそもWWANのモジュール、一か月ぐらい懸かるんじゃないんだっけ?みたいな。

そして数日後。ほらね。8月だってよ。

ところがですよ。今年のレノボは違った。

マジか。最初の予告納期よりも早く届いた。何より驚いたのは、最終配送がヤマト運輸。やればできるじゃないですか。まぁ、NECとの統合効果でしょうか。ロジスティクスを自前で回せるようになるといろいろと良くなりますね。

追記(2017–07–18)

使っていてというか、書き忘れたこと。プリンストールされているWindowsには何一つ、追加のソフトウェアは入っていませんでした。これは「良い意味」で言っています。

2016のモデルには、Symantecのウイルス対策が入っていましたが、それすらなくなりました。これに関しては、Windows 10には標準でもWindows Defenderがインストールされていますし、こだわりのある人は既に他のソフトウェアのライセンスを持っているでしょうから、何の問題もないと思います。

総評

総合評価でいえば、いや、このマシンはここ数年で一番の出来ではないでしょうか。キーボード、ボディともに、久しぶりにThis is ThinkPadって感じですし、Windows Hello顔認証が入ったり、WWANが使えたり、そして何より、小さくて軽い!隙がないですね。

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