先日、2021年3月期決算を発表し、今期の戦略について説明しました。PROGOSを中心に拡大させていくという点、投資家との対話の中で興味を持ってもらえているなと感じています。その一方で、言葉だけではなく、具体的なコミットを行動で示す必要もあるなと感じています。そこで、個人で一定量の自社株(レアジョブ株)購入をすることとしました。以下、そのストーリーとなります。
今期の戦略について
オンライン英会話事業は当然ながら成長させていきますが、今期の中心に据えているのは自動採点による英語スピーキングテスト、PROGOSです。現状、日本においては社会人向け英語のテストといえばTOEICが中心です。しかし、TOEICはListeningとReadingが主であり、スピーキング力を測定するものではありません。そのため、TOEIC800点あっても話せない、海外事業部に配属しても使えない、といった声が人事の方などからあがってきます。この課題を解決するためには、スピーキング力を指標としたテストが必要であり、レアジョブが開発したPROGOSは、まさにこの課題を解決していくものです。
日本の大きな課題を急速に解決していくためにも、スピードをトップギアにあげて投資していく必要があり、PROGOS100万回受験!!を今期のターゲットとし、全社で全力を尽くしています。そして、5年後には英語力評価といえばPROGOSとなり、現状のTOEICの座をひっくり返します。
履歴書にはPROGOSでの英語力測定結果指標がのり、入社時や昇進時、異動時にもその指標が活用される。そんな社会になっていきます。そうすると、このPROGOSの周辺に多様なビジネスが生まれます。我々は様々なビジネスをその周辺に展開させ、収益をあげていきます。そのためにもまずはPROGOSを多くの人に使ってもらい、認知を広めていき、当たり前のように使ってもらっている状況を作っていかなくてはいけません。それが今期PROGOSに投資する理由です。
現状の株価について
先日、個人投資家向け説明会にて「現状の株価をどう捉えていますか?」という質問を受けました。私は率直に言って低いと思っており、現状の弊社の業績、業績見込みであれば、近しい業績・事業のPER等をみたとしても、現状の倍程度が妥当だろう、と回答しました。いや、将来PROGOSが英語力評価のスタンダードとなり、現状のTOEICをひっくり返すことを考えれば、もっともっと高くて然るべきなんですが、そこは大きく割り引いて計算しています。
じゃあ、自己株買いしないの?という疑問を持つ方も多いでしょう。しかし、自己株買いには分配可能額の範囲内でしか行うことはできません。そこには配当も含まれます。また、先日、増進会を割当先とした第三者割当による自己株式処分を行いましたが、実行後一定期間(半年など)は反対売買となる自己株買いはしないというのが一般的となっており、自己株買いはすぐには実行できません。
株価は低い水準だと思っている、と発信しておきながら、何も目に見えることは実行しない、というのは経営者としてモヤモヤするなと考えていたところ、個人で自社株を購入すれば実質的に同じメッセージとなるのでは?と考え、それが実現可能だということがわかったので、実行することとしました。経営陣はインサイダー情報を持っていることが多いため、自社株を売買できる機会は非常に限られているのですが、本決算発表後の窓開け期間中に、知る前計画(個人の意志に関係なく、機械的に発注することとなる)を提出することにより、6月に自社株式(6096:レアジョブ株)を個人で購入することとしました。
なお、すでに提出した知る前計画による自社株式購入ですので、場の状況によってはまったく購入できない、という状況も発生する可能性があります。もし全部購入できた場合は、60,000株購入となります。仮に全部購入できた場合は発行済株式の0.6%程度であり、昨日6/2の終値1806円で計算すると、1億円は超えることとなります。
企業による自己株買いの場合はリリースを出す必要ありますが、個人の場合、それは求められていません。しかし、大株主かつ社長として、一般株主にとっては会社による自己株買い発表に近しいインパクトがあるのではと考え、この記事を作成し一般株主の方々に周知することとしました。
これからもレアジョブグループは、グローバルに人々が活躍する基盤を作るため、様々な活動を行なってまいります。
個人投資家説明会動画はこちら:
https://www.youtube.com/watch?v=Kv7Qz5gSpQU