暗記の話

2012年5月5日の連投ツイートより


一・十・百・千・万・億・兆・・・と続く大数の単位。普通はこのくらいまでしか使わないが,さらにずっと続いていることは承知の通り。で,私が幼い頃に記 憶したのは,兆の先,京・垓・〓(のぎへんに予)・穰・溝・澗・正・載・極・恒河沙・阿僧祇・那由他・不可思議・無量大数であった。

確か4~5歳の頃には覚えていたと思う。家にあった子供向けの百科事典に載っていたような気がする。もちろんいまも変わったりはしていないのだが,このう ち「〓」と書いたところは「シ」と読んでいた。これには「ジョ」という読みもあり,どちらかと言うと「ジョ」のほうがメジャーらしい。

最近,ETVの「にほんごであそぼ」という番組(秀逸な番組です)で,「いちじゅうひゃくせん」なる歌が紹介されており,その中でも「おくちょうけいがい,じょじょうこうかんせいさいごく」と歌われていた。長男はその番組でこれを覚えてしまったが,「ジョ」だけ私が覚えたのと違う。

こういうのは厄介。一から無量大数まで超高速で言う自信はいまでもあるが,「ジョ」ではなく「シ」と覚えてしまっている。調べるとどちらでもよい(ジョ以外にシという読みもある)と書かれている。

ちなみに「にほんごであそぼ」では1より小さい数の歌というのもやっていた。分・厘・毛・糸・忽・微・繊・紗・塵・埃・渺・漠・模糊・逡巡・須萸・瞬息・弾指・刹那・六徳・虚空・清浄・阿頼邪・阿摩羅・涅槃寂静。これは糸までしか知らなかった。涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)は,小数点以下に22個の0が付いて1という小さな小さな数である。

寿限無寿限無,五刧のすりきれ,海砂利水魚の水行末,雲来末風来末,食う寝るところに住むところ,やぶらこうじのぶらこうじ,パイポパイポパイポのシュー リンガン,シューリンガンのグーリンダイ,グーリンダイのポンポコピの,ポンポコナの長久命長助。というのもやってたな。

これはよく知られている落語の笑い話で,生まれた赤ん坊にとにかく長い名前を付けるのが良いということで付けた名前なのであるが,どうもパイポパイポとかポンポコピとか,いかにもいい加減な命名である。ところが,これも調べるといちおうちゃんと意味があるらしいから驚き。

覚えるといえば,かつて円周率を200桁くらいまで暗記したことがあった。いまは50桁くらいまでで曖昧になる。その後も途切れ途切れで記憶しているがつながらない。

中学のときだったか,円周率200桁を教室の皆の前で暗唱して喝采を浴びたことがあったが,いまになって思えば,あのときあれを聞いていた人達の中に,私の記憶が正しいかどうかを確認できた人はたぶんいなかっただろうな。

あとは東海道本線の駅名。東京・新橋・品川…という湘南電車バージョンと,東京・有楽町・新橋・浜松町…という京浜東北線バージョンがあるが,どちらでも神戸のちょっと先まで超高速で言えた。1980年頃。

しかしこれは円周率と違って,けっこう頻繁に新駅が開業する。私が覚えたときは,たとえば「静岡・用宗・焼津・藤枝・島田」だったが,いまはここが「静岡・安倍川・用宗・焼津・西焼津・藤枝・六合・島田」となる。とても超高速で暗唱などできない。

新幹線も同じ。いまだに暗唱すると「東京・新横浜・小田原・熱海・三島・静岡・浜松・豊橋・名古屋」と駆け抜けていってしまう。品川・新富士・掛川・三河安城が抜けてしまう。

京成線に至っては,「~八幡・鬼越・中山・東中山・葛飾・海神・船橋・大神宮下・センター競馬場前・谷津遊園・津田沼~」となる。なんといっても谷津遊園だな。かつては特急が停まったのだ。


「ねえパパ、タンゴのセックって何?」「5月5日のことだ」「セックって?」「うーん、1年の中で区切りになる日、かな。年に5回ある」「タンゴは?」「うーむ。パパもよく知らないな。南米の、じゃないしな」「ダンゴ?」(と打って候補に「-○○○―」が出るのを知る)「いや、ダンゴは月見だ。今日は柏餅」「なんか話そらしてない?」「…」団子の絶句。

なるほど。毎月5日を端午というのか。

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