日本の小学校へ体験入学 ー 2019年秋日記

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なぜ体験入学?

我が家には小学校一年生の女の子(きよみ)がいます。きよみは、地元のケンジングトン小学校(メルボルン、オーストラリア)に通っていて、学校および家族の日常会話は英語が主で、家庭では私は日本語で話して、受け答えは英語です。日本語にふれあうのは、毎週日曜日の青空食堂のみで土曜学校などには通ってません。今回はそんなきよみの体験入学日記を紹介します。

日本での体験入学の話は、青空食堂のお母さんから経験話を聞いて、ネットで色々調べてみると海外在住の日本人の親にとって日本の学校に子供を行かせたいというのは共通な課題であるようです。

経験談のなかには日本的な集団行動、いじめや、授業の内容に賛成できない意見もあり、私自身も日本の学校自体には良い思い出ばかりではないので疑心暗鬼な部分がありました。(となりの芝生はいつも青く見えるようにオーストラリアの学校に行ってるから、日本の学校に行かせたくなるような感覚。)

まずは当人のきよみに聞いてみると、あまり想像はできないようでしたがやってみたいという返事だったのでもうすこし調べることにしました。(彼女は好奇心が旺盛で新しいことに挑戦するのはあまり躊躇しません。)

学校を探す

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体験入学情報については個別の学校の情報はちらほらあるのですが、文部科学省や教育委員会等の一括した情報はほぼ見つかりません。経験したかたによると、学校に直接連絡するのが一番近道だそうです。

さて学校の候補ですが、私の実家のある八王子の学校か、別荘がある八ヶ岳の2ヶ所があり、環境や規模を考慮して、まずは八ヶ岳付近の学校(2校)に連絡しました。しかし残念ながら体験入学は受け付けてないそうです。

気をとりなおして私の母校でもある八王子の緑ヶ丘小学校に電話すると、校長先生がみずから対応してくれて、体験入学は歓迎していて期間も含めて臨機応変に対応してくれるとのことでした。きよみの日本語力も説明したのですが、今までにも日本語があまり得意ではない生徒も対応してきたので心配ありませんといわれました。

この時点では、きよみが実際にどういう対応をするかも全く未知だったので、旅程に合わせて11月下旬に一週間お願いしました。連絡先を伝えただけでそれ以外は一切手続きなどは不要でした。

後々聞いたことによると体験入学は、学校の裁量に任されていて先生方の好意で行っているようです。よって受け入れ、時期や期間なども校長先生及び学校の方針しだいで変わるようです。(大抵の学校は、先生不足もあり、とくに地方では、体験入学を受け入れる余裕がないことも確かなようです。)

朝礼と自己紹介

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いよいよ日本に帰国です。体験入学の前の週に着き、学校に挨拶にいきました。教頭先生が一週間の授業のながれなどを説明してくれて、一週間分の給食代1250円を支払いました。教科書等も貸していただき、筆記用具と上履きだけは用意してくださいとのことでした。

きよみも同伴して教頭先生と少し会話しましたが、とても緊張した様子で、聞かれたことにかすかにうなずくだけで、すこしだけ心配になりました。そこで、オーストラリアの学校は親が送迎することと、初日だけでも教室に同伴したい旨を伝えると、心よく了解して頂きました。きよみもそれを聞いて一安心です。

さて月曜日、期待と不安が入り混じる中、学校に登校です。日本の学校は朝が早く、8時15分までに教室にいなければなりません。子供たちが各々登校する姿をみて日本の治安のよさを再確認しました。

オーストラリアでも高学年では自分で通う子供も多少いますが、送迎バスなどがない限りは、基本的に親が同伴します。利点は、毎日先生や他の親に会うので、親同士の横のつながりができ、緊急時などに頼れるので、一概に悪い習慣ではありません。

月曜の朝は朝礼です。校庭にでてクラス毎に並んで、教頭先生の挨拶から始まります。きよみのことをみんなに紹介してくれました。みんな興味深々にきよみを一目見ようとちらちらしています。

朝礼が終わると、同じクラスの女の子が4人くらいで、きよみの手をとり、トイレの場所や水飲み場などを案内してくれました。きよみもすぐに笑顔になり、ほっとしました。

一時間目は国語の時間です。先生がきよみのために、自己紹介する機会を作ってくれました。まずは自分の名前と好きな事を考えて、相手を見つけて話します。みんな目を輝かせながら、きよみに自己紹介するために並んでます。きよみも緊張が解けて、大きな声で自己紹介してました。楽しみながらきよみのサポートができるように気をつかってくれてとても感謝です。

2時間目は体育です。教室内で男女とも体操着に着替え、紅白帽をかぶり、2列に並んで校庭に出ます。一年生2クラス合同で、ドッジボールの練習をしました。一年生はまずはボールを投げる練習をします。ドッジボールは大きいので、大体の子がまだボールを抱えるのにも苦労してます。きよみは、となりの席のあかりちゃんに手をとられて、みんながやることを真似してますがボールに遊ばれていました。となりのクラスの子も興味津々に集まってきて先生に注意されてました。

給食と掃除

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給食の時間になりました。緑ヶ丘小学校は給食を校内で作っていて、時間になると担当の先生が台車にのせて教室に運びます。担当の生徒がみんなに配膳します。机を4人一組の配置にして、配膳の準備ができたら一列に並び盛り付けて自分の席に戻ります。先生の方針でまずは決められた量を盛り付けてもらい、そのあと食べられないもしくは食べきれない分を食べる前に返します。

きよみは肉・魚が苦手で、野菜中心の食生活なので、給食については心配していました。そして初日から魚がでてきてびっくり!先生の説明をきいて、魚を一口分くらい残してあとは返しました。ほかにも女の子が2人、魚を半分くらい返しました。

先生がたちあがり、’みんなが4月にはじめて給食をたべた事を思い出しました。あなた達の半分以上の子が魚を返しにきていましたね。今まわりを見てください。全員が魚を食べれるようになりました。先生はとても感動しています。きよみちゃんもいずれは食べれるようになるといいですね。’

そしてみんな興味津々でみながら、これ食べないの?なにが好き?と質問しながらいただきます。普段なら文句言いながら食べるきよみが黙々と一生懸命食べてるのをみて、これだけでも体験入学してよかったなと思いました。

給食は40分あるので、遅い子もゆっくり食べれます。オーストラリアでは10分しかなく、ビデオをつける先生も少なくないことを考えると、給食文化は間違いなく、子供の食文化をひろげます。

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給食がおわると机をかたずけて、床をはいて、雑巾がけをします。きよみの雑巾かけをみながら、掃除が毎日の習慣になるのは良い事だなと感じました。これが家ではなかなかできない(やりたくない?)のが学校での活動の一部になると友達と話しながら、たまには文句言いながらでもやれる強味です。

持久走週間

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さて給食のあとは、緑ヶ丘小学校恒例の冬に行われるジョギングです。全校生徒及び先生も含めて校庭のトラックを20分間走ります。自分のペースで走り、何周したかを記録して期間中にどれだけ走れるか、自分自身への挑戦です。昼休み以外も早朝に走ってもよく記録も自己申告です。

この行事は私が通っていたころから続いていて、学校の文化として根付いているようです。ジョギング以外には、田植えや芋堀も未だにやっているそうで、今週たまたま芋の収穫・試食も予定されてました。

3百人以上の生徒が走っている姿はやっぱり壮観です。真剣に汗だくに走る子もいれば、話しながら走ってる子もいて、先生達もかなり真面目に走っていました。きよみは自分のペースでゆっくり走ってますが、今まで20分も続けて走ったことはおそらくありませんでした。これも団体行動の強味ですね。

友達と登下校

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きよみは午前中だけですっかり慣れたようで、先生の助言もあり、教室をあとにしました。登校時は不安いっぱいの顔だったのが良い笑顔になり、授業も必死に聞いてるのをみるだけで収穫がありました。

午後の授業は2時30分まで。学校に迎えにいくと友達と一緒に教室からでてきました。さすがにすこしつかれていたけど、おおきい声で ’楽しかった!’ と言ってくれました。午後の授業のこと、思ったことをたて続けに話してくれて、最後には明日から自分一人で学校に行く!と決めてました。下校も友達と帰るから迎えにもこなくていいとのこと。たった一日だけで驚くほど成長しています!

あっという間の一週間

火曜日以降は、きよみの希望通りに一人で登下校したので毎日の授業等の内容は、話を聞くだけでした。図工・体育の授業が気に入ったようで、国語はやはり読み書きのスピードがとてもはやくついていくのがかなり大変だったそうです。おそらく授業の進捗にも影響があったのではと思います。以外だったのは、算数はオーストラリアの学校に比べて計算問題などすこし簡単だったそうです。

今回は学習が目的ではなく、まずは日本の学校を体験して、何が共通で、何が違うのかを感じるのが一番の目的でした。包容力のある素晴らしい先生と思いやりのある生徒たちに囲まれて、きよみにも家族にも貴重な体験ができました。

学年が上がるにつれて、授業内容などにより困難になると思いますが、今年以降、継続していきたいとかんがえています。さいごにわたしたちの気づいたことを紹介します。

きよみの気づいたこと

  • 友達と登下校する

私のきづいたこと

  • 登下校も含めて自主性を重んじ、給食の配膳・掃除などを通じて、小学生なりの責任感をもたせる

Written by

Dad for 2 girls, software architect and a director of Nakanoya in Melbourne Australia.

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