ビジネスとスカウティングも究極は”誠意”

人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点 (角川oneテーマ21) 新書 — 2013/6/10澤宮 優

読みました。

「人間関係だけ」でも、「条件だけ」でも成立しない、ビジネスとスカウティング。本書はノンフィクションのスタイルで、特に厳しいプロの世界の「採用」について学びを得ることができます。

以下章構成に沿って抜粋部を中心に。

第1部 人を見抜く

自由競争時代

ルールが無い時代は、眼力と行動力が勝負だった。

「迷ったら獲るな。惚れた選手は獲れ」
判断力、決断力は人を多く獲ってこそついてくる。(中略)失敗を恐れ、獲らないスカウトは成長しない。組織での人材採用も同じだ

第2部 人を口説く

「他球団があまりしないことを、ウチが先駆けてやるスタンスを取らなければ、ダイエーは球界トップになりません。これが企業のあるべき姿じゃないでしょうか。アマ球界の錚々たるメンバーが行きます。このチャンスを活かさない手はありません」
「うちは逃げないというのが一つの伝統で、それがスカウトの生き様なところがありますね。昔からいい選手がいたら果敢に行くと。それだけにスカウトの覚悟入りますが、そこは交渉で頑張ると決めていましたね」
「いい選手がいる時は誰でも来ます。いない時に来てくれたときほど、監督は嬉しいのですね。これがスカウトと監督がいい関係になる一つの方法です」

第3部 人を活かす

選手の今現在のポジションですべてを判断しない。より光るポジションはないかという眼でみておくと、更に可能性が広がる。人は今のポジション以外にも力を発揮できる可能性を秘めている。そのヒントは、本人の意識しない瞬時の動作に表れる。
「チームを強くするには”補強と補充”が必要や。しかし勘違いしちゃいかん。”補強”と”補充”は違うんやで。強いチームはそれを知っているんや」

あとがき

ビジネスもスカウティングも究極は”誠意”

結果がわかるスカウティング、採用がもしあるのだとしたらそんなに楽なことはありません。

その前にできることは「手数を打つこと」そして「誠意を持って対応すること」それしか無いでしょう、と。

さいごに

採用という職種は、プロスポーツの世界に限らず、プロフェッショナル化が進んでいくと考えています。やるべき内容を突き詰めていくことで、いつまでも機械では代替が効かない「人にしかできないこと」が炙りだされます

本書はこの点において現場の生々しい、且つ大切なポイントが多く書かれています。

学び多き一冊に出会えたことに感謝。

(余談ですが、本書、メルカリで買いました!安い!)