成長の鈍化との向き合い方

Hiroki Yoshitsugu
7 min readApr 2, 2018

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経緯

このエントリを書くに至った経緯は、僕自身の英語学習でこれまで多少なりとも成長し、今まさに停滞しているからだ。今までを振り返りつつ、今後さらに成長するために何が必要かを仮説立ててみたい。

TOEICスコアの捉え方

僕は今年度、社会人5年目を迎えた。大学(正確に言えば高専の専攻科だが)卒業時、TOEICのスコアは665だった。その後、英語は少しずつ勉強していたがTOEIC対策なるものはしていなかった(今もしていない)。というのも、高スコアの獲得を目的化しないためだ。

とはいえ、スコアは分かりやすい指標だし、学習を継続するモチベーションにもつながる。社会人2〜3年目はたまに公開テストを受けて、やはり665周辺のスコアを取れていた。

成長の実感がないという問題

665をどう捉えるかは人それぞれだが、「特に勉強しなくても(スコア上)英語力が維持されている」状態。これは悪くはないが、決して良いとは言えない。ガストロンジャー。

現実的に英語力が維持できているかどうかはさておき、手触り感があるスコアではない。故に、モチベーションにも繋がらない。

目標設定の重要性

そこで、少しストレッチした目標を定めることにした。1年くらい前に目標スコアとして730を定めたが、数字自体にはあまり本質的な意味はない。要は、どれくらい取れればモチベーションに繋がるか、もしくは一時的に自己満足できるかだ。目指すべき姿は多分、英語が流暢に話せて、海外に一人で行けたりビジネスの場で話せることだが、それそのものを実現するのは容易なことではないし、定性的で観測しづらいという面もある。なので、いつでも誰でも受けることができるテストを一つの定量目標とすることは意味があると言える。

成長に習慣化は不可欠

ここ1年くらいだが、下記のようなことを習慣化して続けてきた。

習慣化といっても、毎日100%できるということではない。特に英会話はサボることも多かった。最近も仕事が忙しく休止している。

とはいえ、「当たり前」で「持続的」な学習サイクルを作らないと僕の場合成長しない。一夜漬けの付け焼き刃は実践の場では歯が立たない。TOEICのスコアが目的化すると習慣的学習を継続するモチベーションはすぐに衰退する。

習慣化による成果

目標スコアを定め、学習を習慣化したことで最近のTOEICスコアは以前より高い水準で安定した。(1年くらい前に試験内容が改定され難しくなったらしいが体感的にはあまり変わっていない)。

習慣による成長は頭打ちを迎える

730の目標に対して725が取れてるからこれはこれで合格点かもしれない。が、何度も述べたように点数そのものは本質的な問題ではない。

次の画像は、2017/6から2018/3までに受けたTOEICの結果。

3回目のトライは結構自信があった。2回目の結果を鑑みてしてリーディングを意識して学習したので、実際のところリーディングのスコアは伸びた。一方でリスニングのスコアはリーディングが伸びた分と同じだけ落ちた。

誤差や運の範囲内といえばそれも正解に思える。ただ、この2回の受験は、誤差や運で目標達成するか否かが左右された。この揺らぎに影響されないのが本来の実力だろう。

振り返って結論づけた。

今の勉強方法は730点くらいをようやく取れるくらいの勉強方法だ。

どう解決するのか(仮説立て)

単純にかけるパワーを増やす(量的アプローチ)

今までより勉強時間を多くするというアプローチ。例えば、今までの2倍の勉強時間を確保すれば目標スコアは余裕で達成できるだろう。時間に余裕がある人には単純でわかりやすいのでオススメできそうだ。

集中する対象を変える(質的アプローチ)

とりわけリーディングに関しては多読的な勉強方法で、「とにかく量を読む」ことを意識していた。結果、リーディング問題できちんと解ける問題数は明確に増えた。裏を返せば「量によるの伸びしろ」はもうあまり残っていないとも言える。例えばWebサイトで言えば、広告費を大量に投下したことでPVが増えた状態。サービスの質が変わらなくても母数が増えたので一定数コンバージョンはする。

量的アプローチが限界を迎えると、費用対効果がだんだん低くなってくる。このとき、やり方を変える必要があるのだと思う。

勉強方法を再発明して、「やればやるほど伸びる」状態にまた入れるようにすることが重要だ。

成長するためのサイクル

振り返りながら書いていて自分で思ったが、結局当たり前の結論が出た。
成長し続けるためには、量的アプローチと質的アプローチをいったり来たりすることが鍵になる。

  • 質的アプローチで自分なりの勉強方法を確立し、「やればやるほど伸びる状態」を作る
  • 「やってもやってもなかなか伸びない」状態になってしまったら、これまでのやり方を捨てて新しい勉強方法を再発明する

実践すること

というわけで、勉強方法を少し変えてみる。基本的に使うものは同じ。

polyglots(スマホアプリ)を使ったリーディング

量はできる限り読むようにするが、内容理解を意識して取り組む。Polyglotsは課金して、理解度チェックがある記事を中心に読むようにしてみる。実際のところ、こんなのは課金しなくても全然できる。しなしながら強い意志を持ち続けるのは難しい。そこで、意志の弱さを補ってくれるコンテンツを買う(お金で解決する)。

1日5分ビジネス英語(ポッドキャスト)

通勤しながら聞く事が多いが、やはり集中するのが重要なので、シャドーイングを実践する。口にだすことでただ聞き流さないようになる。

オンライン英会話

まず再開する(笑)
選ぶ教材だが、今まではDaily Newsを中心に選択していた。テーマが決まればそれなりにディスカッションはできるので、話せた気になってしまう。自信がつくが実力は思ったよりつなかい。というわけで、ちょっとおもしろくないかもしれないがビジネス英語を中心に選択する。

まとめ

「成長するためのサイクル」で述べたことがたどり着いた結論だが、考えてみればビジネスも同じだ。製品を作る場合、プロトタイプを作る。うまくいきそうだということがわかれば、金型を作り、大量生産の体制を整える。作れば作るほど売れる。

だが、作れば作るほど売れる状況はいつまでも続かないので、傍らで新しい製品の開発を進めておく必要がある。こうして持続可能な事業や会社が生まれるのだと思う。

IntelのCPU開発は2年おきに製造プロセスの微細化を行っているらしい。具体的には、プロセスルールと回路設計の革新を交互に回している。こんな感じで、個人の成長サイクルも回したい。

何ヶ月後かに成果報告をしたいと思います。

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