『「自信がない」じぶんとのつきあい方』という記事を、私のTwitterとFacebookのタイムラインで紹介しました。

細野英朋 (h12o)
3 min readDec 1, 2016

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『「自信がない」じぶんとのつきあい方』という記事を、私のTwitterFacebookのタイムラインで紹介しました。

そうしたところ、Facebookのコメント欄で、「『自信を持て!』と言われるけど自信って何? どうやって持てばいいの?」という話題になりました。そこに思うところがありまして、コメント欄での私の返信を転記、加筆する形で、私の体験と考えを書いておきます。

もう10年以上前でしょうか、私は、いわゆる「後輩」にあたる人から「自信を持ってくださいよ」と説教を食らったことがあります(苦笑)。10年以上前と言っても、「後輩」にあたる人というくらいなので、そのときすでにある程度の実績と能力を積んではいるわけで、そのときの話です。

こういうときの典型的な反応に「『自信を持て!』と言われてもね…」というのがあります。気持ちとしては分かります。口にしたやりとりはもう覚えていませんが、当時の私も内心そう思ったことは覚えているからです。実際、それで自信を持てたら苦労はしません。ですので、「自信を持て!」という言葉から「自信を持つにはどうしたらいいか」という問いへの回答にたどり着くのは、やめた方がいいだろうと思います。

さて、その後私は一応、10名以上のメンバーを抱えるチームを率いる立場までいったあと、いまの会社からのお誘いをいただいて、今年転職しました。

一度、「いやー、自信なんてぜんぜんないですよ」という趣旨のことを、いまの職場での雑談の中で喋ったことがあります。謙遜ではなく、割と実感で喋ったつもりです。実はその後の会話も覚えていないのですが、その直後に職場のある人を見て、気づいたことがあったのです。

それは、「この人は自信を持っているなあ」と感じる人の場合、ほぼ例外なく、背後にはその場面に必要十分な「事実」があるということです。「事実」というのはこの場合、実績とか能力といったもので、客観的に評価可能です(なお、たまに炎上狙いのブログみたいな自信の持ち方をしている人を見かけますが、それは「背後」の「事実」で見分けがつきますので、ここでは除外します。この文章を読む人が、そんな自信を持ちたいわけでもないでしょう)。

そのうえで、僕が「後輩」にあたる人から説教を食らったときのことを思い出すと、「後輩」は、僕が「実績と能力という、持っているものに気づいていない」ことに、もどかしさを感じたのかもしれません。

こういうとき、私などは「実績も能力もないよ〜」とつい言ってしまいがちなのですが、冷静に考えるとそんなことはありえません。たとえば、異動や転職をしたばかりでも前部署や前職では実績や能力があるわけですし、社会人一年生でも学生時代までの実績や能力があるわけです(そうでなかったら、会社の面接官は転職志望者や学生をそもそも評価できないことになります)。実績や能力がまるまる自分のものであるとするのは傲慢ですが、実績や能力が自分に備わっていること自体を否定するのもやはり傲慢で、自分の実績や能力は事実として把握しておくことが必要です。

そのうえでですが、最近私は、その先を無理に作らなくてもいいんじゃないか? というふうに思っています。自信というと態度のひとつに思われがちですが、実は、実績や能力を把握していることそのものが自信なのかもしれません。

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細野英朋 (h12o)

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