第3の波「Internet of Everything」が世界と経済をどう変えていくか
スティーブ・ケース著「サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る」。史上最大の企業合併を成し遂げたAOL創設者が語る、未来のビジネスの提言ーこのタイトルと帯だけで買いだった。
AOLの創始者スティーブ・ケースが自身の回顧録と共に、第3の波「Internet of Everything」(あらゆるモノのインターネット)がいかに社会や経済を変えていくか、今後どのようなビジネスチャンスが発生しうるのかについて語っている本。そもそも世紀の大合併とも言われたAOLタイム・ワーナーの栄光と挫折も赤裸々に描かれており、滅多に語られることのないため、それだけでも読む価値はある。
…生き残るために重要なのは、オーナーシップ文化を醸成することです。人の心に触れ、人の自尊心に触れなければなりません
「あらゆるモノ・ヒト・場所が接続可能となり、従来の基幹産業を変革していく」。予言ではないこの現実的な未来像について、医療・バイオ・教育・食・金融・住宅・自動車など、物理的な制約や規制が色濃く残る産業を当てはめて考えてみると、この先何が起きるのかを想像するのは難くない。その際に、第1の波「インターネット黎明期;オンラインの世界の土台を構築」で得られた教訓が第3の波にかなり適用できるというのも、極めて納得性が高かった。
3つのP:Partnership, Policy and Perseverance
以前、「未来を左右する3つのベクトル」でも触れたが、①テクノロジーの進化、②人間の感情、③経済、これらの中間地点を睨みつつ、”先見力”という時間軸を入れて将来を見据える視座に近いのだが、とくに”先見力”とタイミングに関する議論がとても有益。
新たなテクノロジーが取り巻く人や文化を理解し、解決すべき問題を予想する能力が必要
未来に先回りして、そこから逆算して今からどんなアクションが必要なのかを考える姿勢。ずっと、そういうマインドでいたい。