本を通して作られる関係

松浦春選
5 min readJul 24, 2018

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Nextremer Tech Meetup@高知でABDした話

Nextremer Tech Meetup@高知にて「エンジニアリング組織論への招待」を題材に「アクティブ・ブック・ダイアローグ®」(以降ABD)のファシリテーターを務めましたので、その感想です。

なぜNextremer Tech Meetup@高知でABD

1回目の際にNextremerの興梠さんが、参加している学生に向けて「エンジニアリング組織論への招待」いい本ですよと紹介されたのがきっかけです。私も同じ感想を持っていたので、終了後にABDという手法があるので、一緒にやりませんか?とお声がけをしたら、次回のTech Meetupそれで行きましょう!となり、開催の運びとなりました。Nextremerさんには貴重な機会を提供くださり、本当に感謝しています。また、経験者としてアドバイスいただいた、杉尾さん本当にありがとうございます。

なぜエンジニアリング組織論への招待

この本は「不確実性」という単語を軸にエンジニア職にありがちなモヤモヤに対して様々なキーワードを提示しています。若手のうちにこのキーワードを知っておけば、回り道や苦しい想いをしなくて済んだかも…と感じるものばかりです。ただ、若手にとってはピンとこない事もあると思うので、本を通じた交流(後述)のできるABDと本そのものの内容がマッチしていると感じました。

当日の様子

まずは本を裁断します。新品の本を切るってあんまし体験した事無いので、結構インパクトあります。

コサマライズは約2万文字で分割して開始しましたが、この本は内容が非常に濃いので、結局二時間近くになりました。

コサマライズの次はリレープレゼンをします。

リレープレゼンの後にダイアログをしてクロージングです。(ファシリテーターしてたので写真はありません…)

ABDのファシリテーターをやってみて

色んなイベントの企画をしてきましたが、準備は楽です。参加者も「集中して読む」「要約する」「ファシグラする」「プレゼンする」という色んなスキルの練習になります。また、一人で読むと気づけない点を他の人のプレゼンで気づけるし、誤った解釈になるのも防げます。読書のペアプロという感じでしょうか。ただ、自分の読んでない所は大まかにしか理解できないので、ABDの後で興味が深まったら、もう一度通して読むのが大事ですね。

一番投票数の多かった認知の歪み

今回のダイアログでは、この本に出てくる「認知の歪み」という点について、年長者から学生に対して経験の伝達が自然と発生していました。何でもない時にいきなりこんな話にはならないけれど、本をきっかけとして、とても大事な事が話せたように思います。

ド直球な対話での関係構築と、本を通じて緩やかに作られる関係

今回の事から、チームビルディングの色んなタイミングでABDを使うと、良い関係が築けるのではないか?と感じました。初めて同士の場合は人となりを知る良い機会として、ある程度成熟したチームではより良い議論のためのダイアローグの機会として使えると思います。また、人と人の間の「不確実性」の解消にもABD+「エンジニアリング組織論への招待」って、「今ここ」にフォーカスできる方法に思います(ティール組織とか、学習する組織が、to-Beなイメージの本に対して、この本は自分達のリアルな足元という感じ)。IT企業の社内の新人研修なんか、この組み合わせ良いと思います。そして、こんな経験者と学生の交流ができるNextremer Tech Meetup@高知とってもオススメです。

ただ、ファシリテーターとして進め方の反省点も結構ありますので、これからも繰り返しABDのファシリテーターをやって、知見を蓄積していきたいと思います。

データ

13:15~13:45 オープニング、チェックイン、オリエンテーション(30分)
13:45~15:40 コサマライズ(1時間55分)
15:40~17:00 リレープレゼン (1時間20分)
17:05~17:40 ダイアログ(35分)
17:40~18:00 感想とKPT

分割は約2万文字(1万3千文字~2万文字)

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