【日産が忘れた原点】 創業者 鮎川義介の思いと原体験に答えがある

Personal Venture Capital
3 min readNov 25, 2017

日産検査員の問題での、国土交通省への報告書を読みましたが、今までの責任を現場に押し付けるやり方で、根本的な解決方法はありませんでした。

日産自動車の全体にあった『安全に関する甘さ』が気になって、理念を調べましたが、この理念なら、こういう事が起こってもしょうがないというビジョンとミッションでした。一言も「安心」「安全」の言葉がないからです。

全社員の価値基準の拠り所になるビジョン、ミッションがこれであれば「しょうがない」の一言です。

そもそもの創業者の思いを日産ホームページから見ても、出てきませんでした。

前置きが長くなりましたが、日産自動車の創業者の鮎川義介さんがまとめられた記事が出会いました。

日産自動車がどうすればいいかは、ここに答えがありました。

なぜかは、コーポレート・アイデンティティ(企業の存在理由)は、創業者の思いがあって、企業が存在しているからです。

記事内の大事だと思われる言葉、抜粋させていただきます。

企業のバリューや、クレドと言われるものですが、仮にもし日産自動車にこのバリューが浸透していれば、現場レベルでも、指導の免許がなくても、完成検査員の印鑑を押すという、誠意がない仕事をできません。

「誠心誠意仕事をすること」
「金持ちにならないこと」
「中小企業を助けること」

そして、日産自動車が忘れている根本的なアイデンティティは『良心』です。現場レベル、課長レベル、経営レベル、会社レベルを通してです。
『良心』があれば、どのレベルでもダレかが問題に対して、問題を受けた側も『良心』にしたがって、行動ができるからです。

報告書の中で、さらっと『内部通報』制度の記載もありますが、社内からのガバナンスがきいていない状態が致命的なところです。社内から内部通報があり、対応をしていれば、今の状況にはなっていないからです。38年間なかったのは、そういう風土になっているという事です。

日産自動車は、表面的な旧日本的な問題対応ではなく、そもそも創業者の鮎川義介さんの思いや原体験まで、辿り着けない限りの本当に変われる答えは見つからないと思います。

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