泥棒が盗んだ骨董品を質屋で買った人は犯罪者なのか?

実は今回はバイラルメディアの話しなのですが、タイトルの結論を先に申し上げると「犯罪者ではない」です。もう少し掘り下げて2014年にあった鉄人28号がまんだらけ中野店から盗まれた事件のケースについて調べてみると、盗まれた鉄人28号は既に質屋に流れていたらしく、この場合は古物営業法で無償返還が法律で定められているようです。

「石下氏によれば、民法では容疑者が盗品を古物商に売り、古物商も一般客も盗品と知らずに売買された場合は、2年以内なら最初に盗まれた店が一般客が買ったのと同額を支払えば買い戻しができるそうです。しかし、今回の場合は古物商が2つ絡んでいるので、古物営業法では1年以内なら盗品を買ってしまった古物商が無償で返却しなければならないそうです」
引用元: http://news.livedoor.com/article/detail/9165620/

この引用元のはなしでは盗品を買ってしまった一般人にも返還義務が生じそうですが、その場合は購入した金額との交換になるようです。


では、バイラルメディアがコンテンツを無断転載しているはなしについてはどうなのか。これはバイラルメディア側が著作権侵害をしていると言えると思います。しかし、それを閲覧したユーザーが法律に反している事実はない、というのが現法における見解になるかと思います。

しかし、バイラルメディア批判が盛んであった2014年頃には、閲覧ユーザーも批判の対象になったこともあります。これは閲覧者に安易にバイラルメディアの拡散をしないように促す趣旨が主だったものでしたが、このコンテンツを拡散した閲覧者への強い批判めいたものもありました。

それは、一部のWEBリテラシーの高い人たちによるものが多かったようですが、この批判はまるで閲覧者が犯罪者であるかのように扱われていると感じる面もありました。

これは正しい批判だったのでしょうか?

もう少し、バイラルメディアについて考えてみる必要がありそうです。

考える上で、バイラルメディアを取り巻くそれぞれの立場を以下の2つにわけます。

1. コンテンツの作り手および作り手に近い立場の人たち
2. コンテンツを閲覧するユーザーたち

バイラルメディアに対しての批判は主に「1」から出ているものでしょう。それは「1」にとってはコンテンツを盗まれたり、バイラルメディアに簡単にコンテンツを作られることによって、自身が作成するコンテンツ作成にかかる費用から得られる効果に対し、等価となる労力やお金を使っていないことに対する批判、また、コンテンツを作る側としての矜持や倫理観に反するというのが一般的な趣旨かなと思います。

では「2」にとってのバイラルメディアはどうなのか。それは、単なる「チャネル」である、といった評価ではないでしょうか。閲覧者にとってはそのコンテンツの出所が分からない人が多数でしょうし、自分にとって面白いコンテンツをキュレーションしてくれる便利なチャネルという理解が多いものと考えられます。

そういった中で、閲覧者は批判される対象であるかというと、そうではないと思います。

閲覧者がリテラシーの高い「良き閲覧者」であれば最良だとは思いますが、そういった考え方はコンテンツの作り手としても破綻しているのではないでしょうか。このような考えのもと、作られたコンテンツは一部ユーザーにとってのコンテンツにしかならず、広く一般的に読まれるものではないでしょう。(そういった狙いのコンテンツもありますが。)

まず注目すべきは、バイラルメディアが、閲覧者にとって優良なコンテンツ供給チャネルとして機能している事実であり、それに代わったチャネルを作り上げるか、バイラルメディアの存在をより簡単に抑制できる仕組みを作ることを考えるべきではないでしょうか。

この閲覧者批判では「バイラルメディアのコンテンツを共有するな」といった内容で行われたものですが、私が知る発信者はSNS界隈で仕事をしている人たちで、当時、この人たちが本当に一般人を相手にコミュニケーションプランを作ることができるのか、疑念を抱きました。(意見や考え方と仕事の成果は必ずしも結びつくことではないので、今は特に何とも思いませんが。)

私の意見をまとめると、「盗品を質屋から買ってしまった人を批判するのではなく、批判ではなく、盗品だと気づく仕組みや啓蒙が必要。」ということであり、その過程が閲覧者批判ではないと思うのです。

閲覧者は共有や投稿などを通して、他の人にとってのチャネル側にも成り得ます。ですから、閲覧者を長い目で啓蒙していくことで、発信(チャネル)側としてもより良い振る舞いをしてもらえるユーザーにしていけたらいいのではないでしょうか。

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