プロダクトは、見るものではない、使うものだ。

焼き物は、見るものではない、使うものだ。

小林秀雄は『信楽大壺』において、このように言い放っている。いつの時代も同じようなことを言っているんだな…と受け流すのではなく、今の取り組みへ応用的にあてはめてみたい。

ユーザー・セントラル・デザイン


焼き物がグニャリと歪んでいることが許容されるのは、そのほうが吞ん兵衛の手によく馴染むからである。それにひきかえ、スマートフォンはどうだろうか。

いくらか丸みを帯びているものの、デコボコとはしていない。酒を飲むためのツールは歪んでいて、スマートフォンは歪んでいない。この違いはどこから生まれるのか。
まずは製造における都合だろう。大量生産品であるスマートフォンは、デコボコとしたスタイルを体現しにくい。つぎに、魅せたいものの違いだ。さして値の張らないトックリに対し、スマートフォンは(とりわけiPhoneは)高価である。これが要点だ。スマートフォンのメーカーは、スマートフォン自体を魅惑的なものとして、”高価であるにもかかわらず”購入してもらわなければならないのだ。そのためには、高価な製品を購入してくれるユーザーにフォーカスしたマーケティング・ミックスをおこない、市場へ製品を投下しなければならない。

ツルルッとしたものをつくるべきなんだ


顧客へ提供したい価値の定義、ポジショニング、ブランディングなどが、マーケティング・ミックスに先立つ。そして、その作業こそがツルルッとしたスマートフォンだけを生みだしている。デコボコの製品は、メーカーのマーケティングにおける基礎的議論にそぐわないのだ。

ツルルッとしたデザインは、ターゲティングの産物


メーカーの新製品発表があれば、「このデザインは好きじゃないな」というマイナスな評価がSNSを駆け巡る。ただ、これは日本人であり、ギークやイノベーター層である自分たちの主観的評価であることに気をつけなければならない。自身がターゲティングの対象外である可能性を見落としてはいけないということだ。ちなみに僕は、たまに「 AppleWatch 好 」などと検索することで、自身のバイアスと向きあうようにしている。Twitterなら簡易な翻訳が見れるのでおすすめだ。

おまけ



僕たちは関西のスタートアップです。5人ほどのチームで、モバイルアプリケーションを制作しています。僕たちに少しでも興味を持っていただけたのであれば、是非ミートアップしましょう! 連絡をお待ちしています!

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