翻訳クラウドソーシング・サービスの質とセオドア 代筆者 612番

まるで知らない場所に行ったみたいだ

映画『her』を観返した。ここ最近は新しい映画に興味が出ず、昔観たことがある映画を観返すことが多い。この映画はすごく好きで、これが3回目。それでも新しい発見が幾つもあるあたりが名作たる所以なのだろうなと。

ハートフル・レター社

20歳になるまで、毎年、祖母に手紙を書いていた。祖父が死ぬまでは祖父宛にも書いていた。お金がなくて大したものを買えないなか、便箋を買ってバースデー・メッセージを送りつづけていた。ただ、まじめに読書をすることのなかった僕はボキャブラリーに貧しく、お身体を気遣うばかりだった。(「寒くなってきましたが、お体には十分…」というような文が必ず入っていた)常日頃一緒にいることもあって、あらたまって手紙につづるべき言葉が出てこなかっただろうと思う。
でも、そんな悩みはもうなくなる。ハートフル・レター社があるからね。主人公のセオドアは、ハートフル・レター社の優秀な社員だ。この会社は、依頼人の代わりにハートフルな手紙を書いてくれる。どのように折衝が重ねられているのかはわからないけれど、すごくいいサービスだなと思う。実際にセオドアの綴る手紙には胸を打たれる。
少しGoogleで調べてみたところ、日本にはまだあまり馴染みがないサービスのようだ。英語で検索してもあまり出てこない。出てくるのは履歴書代筆サービスばかり。僕自身、最近は、翻訳をクラウドソーシングする機会が増えてきたけれど、本当に欲しているのは翻訳ではないんだ。「イギリス生まれの30代男性、妻子持ち、銀行勤務の人に刺さる文章」を書いてもらうことだ。刺さるなら英語じゃなくてもいいくらいだ。チャンスがあれば、こんなサービスをつくってみたいと思った。

外国語翻訳のクラウドソーシング・サービスについて

一言で言えば、質が悪いらしい。仕事上、ネイティブと触れあうことが多く、クラウドソーシングをした文章をレビューしてもらう機会があった。彼女いわく、「クソ」らしい。3つぐらいあるコースの内、真ん中のグレードのコースを選択したから大丈夫だと思っていたけれど、それを随分と甘い考えだったみたいだ。
すべてがクソではないのだろうが、みなさんもご注意ください。ぜひ身近にいるネイティブにレビューをしてもらってみてください。