iOSDC 2017に参加しました

Hiron
8 min readSep 18, 2017

--

TL;DR

iOSDC 2017最高でした!

iOSDCに行ってきました

iOSDCとは、iOSアプリ開発者のカンファレンスです。今回が2回目の開催。1回目は去年の夏でした。詳しくは公式サイトを見ていただくのがいいと思いますが、誤解を恐れずに書けば、iOSアプリの開発をしている人がスピーカーとして壇上に立ってプレゼンするのを、他の開発者たちが聴講するというイベントです。

登壇するのはどこかの高名な先生というわけではありません。話したいネタを持っている人がタイトルや内容を書いたプロポーザルを提出し、それが採択されれば登壇できます。つまり、誰でも一歩間違えれば登壇者になってしまうということです。

さらに、聴講する側もただ黙って聞いているわけではなく、Twitterで実況したり、感想をつぶやいたり、ネタに便乗したりと、なかなかにアクティブなイベントで、まさにiOSエンジニアみんなが主役といっていいイベントです。

まあ、乱暴に言えばDroidKaigiのiOS版ですね。それで通じる人はそもそもiOSDCも知ってそうですが。

徳島からの参加は旅費もかかるし正直しんどいのですが、ぼくは前回も参加しました。他の方々もあちこちで書かれているように、前回、今回の両方とも「控えめに言って最高」のイベントです(ところで、この言い回しはそろそろ時代遅れな気がしています)。

今回はLTに登壇しました

去年は聴講者としての参加でしたが、今年はday 2(前夜祭入れると3日目)の終わりのLTに登壇しました。

CfP(トーク募集)から採択、そして登壇までいろいろ考えたことはありますが、そのあたりの話はまた別に書くことにして、それよりも、スピーカーとして参加すると、とてもよい体験ができるということをお伝えします。

まず、スピーカーは無料で個人スポンサー相当のチケットがもらえます。ぼくなどは5分のLTで15,000円分のチケットがもらえるわけで、時給に換算するとなんと18万円です。18万円あればiPhone Xが余裕で買える値段ですが、18万円もらえるわけではないので、なぜ時給に換算した? >ぼく

それから、前夜祭終了後に、スピーカーディナーに無料招待されました。これはスピーカーとスタッフだけの懇親会みたいなものです。みなさんスピーカーなので、とりあえず知らない人でも「どんな話をするんですか?」と聞けば会話が始まります(実は話ばっかりしてたらご飯があんまり食べられませんでした)。

さらには、day 1(前夜祭を入れると2日目)の夜にあった一般の懇親会でも、ただスピーカーというだけで話しかけてもらえたりするので、自分がとってもスゴい人になったかのような錯覚を覚えます。現実には、別にスゴい人にはなっていないのですが、承認欲求を満たすには十分です。

良かったところ

iOSDCの良かったところはたくさんあります。

まずはネームプレート。参加者はデカいネームプレートを首からぶら下げておくルールなのですが、そこにTwitterアイコンがどーんと印刷されています。これはコミュニケーションが捗ります。顔を知らない人でもアイコンを見て「あーあの人だー」とわかるのです。これは実行委員長であるとむぞうさんのこだわりらしいですね。去年は片面だったのですが、なぜか5割を超える確率で裏返ってしまっているという経験を経て、今年は両面になったようです。素晴らしい。

それから、前夜祭があるのもいいところです。前夜祭は夕方2時間程度なのですが、受付を済ませた時点でノベルティグッズなどをもらえます。ノベルティは前夜祭終了後、家に持って帰るなり、宿に置いておくなりできるので、2日目(day 1)以降の荷物を減らすことができます。day 1以降は複数のトラックが同時進行するので、聞きたい発表の部屋への移動が頻繁に発生するのですが、そのときの荷物が少ないに越したことはありません。

あと、懇親会がday 2の終わりではなくday 1の終わりにあるのには驚いたのですが、これは懇親会で新たに出会った人とday 2でもお話できるという運営スタッフの配慮だそうです。ぼくはスピーカーだったこともあり、day 0:スピーカーディナー、day 1:懇親会と、毎日知り合いが増えていくのが楽しかったです(と言いつつ、いろんな人と合うと、ぼく自身のメモリ不足により、どんどん顔と名前を忘れて混乱していき、すでに出会った人に、再び自己紹介してしまうといった失態もありました)。

そうそう、懇親会前にはPac-Man Ruleが紹介されました。輪になって話をするときに、1人分だけ輪を空けておくことで、そこから他の人が話しかけやすくなるという配慮。割とみなさん意識して実践してくれていて、本当に輪に入っていきやすくて機能していました。もちろん、ぼくも実践していました。

そういうわけで、アイコンだけ一方的に知っていてお会いしたことのない人といっぱい会うことができました。他にも、オープニングムービーとか、スポンサー紹介ムービーとか、缶バッヂとか、良かったところをいちいち挙げていくと切りがないので、この辺にしておきます。

ちょっと残念なところ

一方で、少し残念だった点も確かにあります。全体的に見ると最高のイベントなので、そんな小さな点は書きたくないのですが、今後の改善に繋がるかもしれないので書いておきます。

Track B〜Dは部屋が小さいので、人気のあるセッションでは、少し遅れていくともう立ち見。立ち見すら溢れて机の間の通路にしゃがみ見まで出ていました。こういった立ち見現象はDroidKaigiにも見られたし、どうしようもないですけどね。……といいつつ、ぼくは今回、実は立ち見を1度もしていなかったりします。なお、実行委員長曰く、Track B〜Dも部屋を繋いだりできることがわかったそうで、もし、次回、同じ会場でできるなら、部屋の使い方をもう少し調整できそうでした。

部屋と言えば、同じ時間に聴きたいセッションがぶつかっていることが多くて、どちらかを諦めなければならないところが辛い決断でした。ああ、これもどうしようもないことですね。諦めたセッションは動画が公開されるのを待ちましょう。

ところで、iOSDCの公式カンファレンスアプリの名前が「DC 2017」というのも残念ですね。ちゃんとした事情はわかりませんが、Apple様におかれましては、もう少し柔軟な対応をお願いしたいと思います。

あとはですね、iOSDCも2回目。参加者間でも、他のイベントや勉強会で出会った人が多いという状態なので、ある程度のグループのようなものが構成されています。そういった他の勉強会に参加していない人が初めてiOSDCに参加すると、ちょっと辛いんじゃないかなあと思いました。個人的には、有名人だと思っているKonifarさんがぼっちだったというのを読んで驚きました。iOSエンジニアとAndroidエンジニアの距離は思ってたより大きいの?

まあ、グループが構成されることは別に悪いことではないと思うのですが、内輪のネタは知らない人にはわかりません。あと、特定の参加者をいじるというのも、本人たちはどこまでが冗談だという感覚がわかっているのでいいのですが、そのバックグラウンドを知らない人には度の過ぎた「いじめ」に見えるかもな、と思いました。iOSDCはまだ若いイベントですが、これが今後、5年10年と続いたときに、内輪の同窓会みたいな、おっさん・おばさんの集まりになるのを防ぐためにも、行き過ぎたハメ外しはやめましょうね、と、自戒の念を込めて書いておきます。

そうは言っても、たいてい初めて合う人ばかりのぼくでも、いろんな方にかなり友好的に接していただきました。ぼくの杞憂かもしれません。

スタッフ・スポンサーには感謝しかできない

ここまであーだこーだと書いてきましたが、スタッフの方々やスポンサー企業には、一言「本当にありがとうございました」と言いたいです。

スタッフの方はとても忙しく動いていましたし、みなさん、場を盛り上げる方向にいろいろと誘導していました。どこかのテーマパークのような来た人が楽しくなるようなイベント作りがしっかり実現できていました。

スポンサー企業も、ただお金を出すのだけではなくて、一緒になってイベントを作り上げてくださっているようです。iOSDCのスポンサー一覧に名前がある企業は、素晴らしい企業と考えてよさそうです。

というわけで、来年も当然のように第3回が開かれてほしいし、開かれたときには迷わず参加するぞ!という気持ちでいっぱいです。

--

--

Hiron

iOS Developer who loves Android based in Tokushima, Japan.