堀 新一郎(Shinichiro Hori)
4 min readApr 20, 2017

質問力 〜あなたは同じ質問を何回しますか?〜

4/14から三日間、gumi國光さんにくっついてLAVRの視察に行ってきました。

現地では様々なVR企業と面談をしたのですが、多くのミーティングを國光さんとご一緒させていただきました。國光さんは毎朝早起きして主要なニュースをチェックしてFacebookやTwitterに投稿してることで皆さんよくご存知かと思います。國光さんをご存知でない方はこちらを参照ください。マニアな方がまとめたwikiがありましたw

最近ではVR ARお兄さんとして有名です。ミーティングの最中に突然サングラスをかけたり、手でHMD(Head Mount Display)をかける仕草をしたりで有名です。

國光さんとご一緒させて頂いてとにかく驚かされたのが、面談の度に物凄い数の質問を相手に浴びせ続けていたことです。

僕はラッキーなことに社会人になってから多くの有名な経営者とお仕事させていただく機会に恵まれました。自分で親父のこと書くのもアレですが、DI時代は堀紘一、ヤフーに転職してからは川邊健太郎さん・小澤隆生さん。こうした一線で活躍されている方に共通していることは、とにかく読書家であること。そして、対人コミュニケーションにおける質問力が桁外れに秀でています。ちなみに経営者以外では田原総一朗さんが一番凄いと感じました。こちらが嫌になるほど質問してくる方でした(笑)

質問の達人は気が狂うほど知的好奇心が旺盛で、自分の知らないことをとにかく吸収します。しかし、ただ闇雲に質問をしているわけではないんです。同席して彼らの質問を聞いていると、自分の頭の中がとても綺麗に整理されていきます。これは何故なんだろうと思いました。

僕なりの見解で恐縮ですが、結論を先に書くと

  • 面談において聞きたいことを予め整理している
  • より具体的にいうと、自分の頭の中に知りたいことの仮説が予め用意されている
  • 面談・インタビューは仮説検証の場にしている

「さっきの人に聞いたじゃないですか、その質問。また同じこと聞くんですか?」と僕なんかが思っても、繰り返し同じ質問をします。回答を重ねていくことで、自分の仮説の確度を高めにいくのです。

國光さんは今回の出張中に

1. ARの本格普及はいつか

2. ARの本格普及に向けて必要な要件は何か

3. Appleは何を仕掛けているのか

といったような質問を会う人全員にぶつけていました。

未来のことで誰も分からない話ではあるのですが、業界に携わる関係者に同じ質問をぶつけ、自分なりの未来予想図を描いている姿がとても印象的でした。「そんなの聞いても知ってるわけないじゃないですか。時間の無駄ですよ」と思った自分を非常に恥じました。知ってようが知っていまいが、とにかく確認する。

時には相手が自分の知りたい領域について詳しくないこともあります。通常の人であれば、そこで世間話をしてバイバイしちゃうのですが、達人は世間話をしません。達人は、もう一歩先に進んで、さらに情報を聞き出そうとします。そのために、相手が今までどういう経験をしてきて、どういった領域について情報・経験を持っているのか確かめに行きます。そこも勿論質問攻めです(笑)そうして相手の得意領域が分かったところで、瞬時に聞きたいことリストを構築し、質問攻めにします(笑)

何事も全力で徹底して取り組む「やりきり力」という言葉が我々の界隈でよく聞かれますが、仕事に打ち込む時間ではない、より本質的な仕事のスタイルというものを垣間見ることが出来て大変勉強になりました。

常日頃から情報収集を欠かさず、自分なりの見解・仮説(例えば、次のビジネスチャンスはどこにあるか?)を持つことの大事さを改めて実感しました。もっとやりきらないと!